3行でいうと

  • 箇条書き、表、1文、段落、のような「形」は、頼めば指定できると、公式の文書の例にあります。見本を見せたり、書き出しを与えたりしても、形をそろえられます。
  • 文字数や文の数も頼めますが、公式の文書は「ぴったり守られる」とは書いていません。AIは言葉を、文字や単語ではなく「トークン」という単位で扱います。これが数え方のずれの一因だと、僕らは読みました(見立てです)。読んだヘルプで上限として挙げられているのは、トークン数で決める設定だけです。
  • 「〜しないで」より「〜してください」と、してほしい形を書くほうがよい、とAnthropicは勧めています。

この記事は、公式の文書を読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。文書は要約を介して読んだので、公式の文章は引用せず、僕らの言葉で言い換えています。例文は僕らが作ったもので、公式のものではありません。「見立てです。」で始まる段落は、公式に書かれていない僕らの考えです。

先に結論

公式の文書を読んで言えることは、次の4つです。

  1. 形は、名前を挙げて頼めます。 Googleの文書は、表、箇条書き、1文、段落、キーワードなどを、頼める形として挙げています。Googleの文書編集用ヘルプの例文にも、「3つの箇条書き」「2文で」といった頼み方があります。
  2. 表は、列も一緒に決めると頼みやすくなります。 Googleのスプレッドシートの例は、日付、名前、シフト(午前か午後)、メモ、という列まで指定しています。Microsoft(Copilot)の例には、「旅行の日程を、1日ごとの表で」があります。
  3. 文字数は「目安」です。 OpenAIの文書は「ちょうど5つ」「50語の要約」のような頼み方を紹介する一方、守られる確かさについては書いていません。
  4. 形を指定しても、中身の正しさは別です。 これは僕らの見立てです。表にしても箇条書きにしても、数字や固有名詞は自分で確かめます。

たとえ話:弁当箱のサイズ

同じおかずでも、重箱に詰めるか、お弁当箱に詰めるかで、見た目も量も変わります。AIに頼むときの「形」は、この入れ物にあたります。入れ物を決めずに頼むと、相手は自分の好きな箱を選ぶしかありません。「小さめの二段の弁当箱に、おかず4品」と言えば、詰める側は迷いません。

ただし、箱の大きさは伝えられても、ごはんを何粒入れるかまでは伝えにくいものです。文字数の指定は、この「粒の数」に近い、と僕らは考えています。これは僕らのたとえです。

形の頼み方:公式の文書にある3つの型

1. 見た目の型:箇条書き、表、段落

Googleの文書(Gemini API)は、頼める形の例として、表、箇条書き、エレベーターピッチ(短い売り込み)、キーワード、1文、段落を挙げています。

Googleの文書編集用ヘルプは、依頼の4要素(役割、作業、背景、形式)の1つに「形式」を入れ、例として「箇条書きにする」を挙げています。何も指定しないと、AIが形を選びます。Googleの文書にも、書き出しだけを与えて、AIに続きを書かせる方法の紹介があります。たとえば、「I. はじめに」と書いて、箇条書きの印を1つ付けて渡すと、その形(アウトライン)で続きが返ります。

僕らの例です。

次の文章を、3つの箇条書きに要約してください。1項目は1文までにしてください。
(ここに文章を貼る)
次の3つの会社を、「料金」「向いている人」「注意点」の列がある表にしてください。

2. 量の型:文字数、文の数、項目の数

公式の文書にある、量の頼み方の例です。

どれも、数を言葉で伝えるやり方です。

3. 書き方の型:「〜しないで」より「〜してください」

Anthropicの文書は、「Markdown(見出しや箇条書きなどの書き方の記号)を使わないで」と頼むより、「流れるような文章の段落で書いて」と、してほしいことを頼むほうがよい、と書いています。

さらに、頼みごとの文章そのものの書き方が、返事の書き方に影響することがあるとも書いています。頼みごとの文章からMarkdownを減らすと、返事の記号も減りうる、という説明です。

文字数が「ぴったり」にならない理由

OpenAIのヘルプには、AIは言葉を「トークン」に分けて扱う、とあります。トークンは、1文字、単語の一部、単語、記号などで、単語の数や文字の数とは一致しません。目安として、英語では、1トークンがおよそ4文字、または単語の4分の3ほどです。同じヘルプは、言語によって比率は異なる、とも書いています。日本語の数字は、読んだページには書かれていませんでした。

見立てです。トークンと文字・単語の数が一致しないことが、指定どおりにならない一因だと、僕らは読みました。公式のヘルプが、この2つを直接結びつけて説明しているかは、確認できていません。

長さの調整について書いた別のヘルプでは、上限として挙げられているのは、トークン数で上限を決める設定だけです。「50語で」「3文で」といった言葉の頼みは、頼みごとの文章の中の指示であって、設定のような上限ではない、という整理になります。しかも、言葉の指定がどのくらい守られるかは、このヘルプには書かれていませんでした。

OpenAIのGPT-5.1向けの手引き(開発者向け)の長さの例も、「2〜5文、または3項目まで」のように、幅のある書き方が多くありました。同じ手引きの例には、長さの指示を入れても返事が長くなったり短くなったりして、指示を直していく過程が出てきます。僕らは、長さの指示は実際の返事を見て調整するもの、と読みました。

見立てです。日本語の文字数を頼む場合は、「300字ちょうど」ではなく「300字くらい」「3文まで」「200〜300字」と、幅を持たせるほうが、あとで困らないと思います。この「幅を持たせる」やり方は、公式に書かれているものではありません。

設定で、いつも同じ形にする(ChatGPT)

毎回同じ形を頼みたいときは、設定に頼る方法もあります。OpenAIのヘルプによると、ChatGPTには「Characteristics(特徴)」という設定があり、その1つ「Headers & Lists(見出しと箇条書き)」を、「もっと」か「もっと少なく」に寄せられます。「もっと」は、見出し、箇条書き、表を、役に立つ場面で多く使います。「少なく」は、段落中心に書きます。

変え方は、2026年10月16日に読んだヘルプでは、次のとおりです。

プランや提供地域は、このヘルプには書かれていませんでした。ChatGPTは設定に従おうとする、と書かれていて、毎回ぴったり従うとは限りません。

誤解されやすい点

「文字数を指定すれば、その文字数になる」 公式の文書は、そうは書いていません。読んだヘルプで上限として挙げられているのは、トークン数の設定だけです。

「表にすれば、正確になる」 形を整えることと、中身が正しいことは別です。公式の文書は、この点を直接は書いていませんが、AIの答えは間違うことがあるので、表の数字も確かめてください。これは見立てです。

今日からできること

やってはいけないこと

公式の文書にある数字のまとめ
項目 書かれていること どの文書か
英語のトークン 約4文字、または単語の約4分の3(100トークンで約75語) OpenAIヘルプ(トークン)
英語のトークン 100トークンは約60〜80語 Googleの文書(Gemini API)
言語による違い 比率は言語で異なる(日本語の数字は未確認) OpenAIヘルプ(トークン)
上限として挙げられているもの トークン数の設定(API。max_output_tokens など) OpenAIヘルプ(長さ)
言葉での頼み方 「ちょうど5つ」「50語」「100トークンまで」 OpenAIヘルプ(長さ)
手引きの長さの例 「2〜5文または3項目まで」など、幅のある書き方 OpenAI GPT-5.1の手引き

OpenAIのヘルプには、GPT-5系の「verbosity(詳しさ)」という開発者向けの設定が「低・中・高」の3段階であり、詳しさには影響するが厳密な上限にはならない、と書かれています。

気をつけること

出典

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