3行でいうと

  • 案を増やすやり方は2通りあります。1回の頼みの中で「2案出して」と頼む方法と、同じ頼みを作り直して別の版を得る方法です。後者について、OpenAIのヘルプは、AIの返事にはランダムさがあり、同じ質問でも答えが変わることがある、と説明しています。
  • Geminiには、最新の返事の「Regenerate」と、一部の質問で別の下書きを見られる機能があります。WordのCopilotにも、書き直し案を「Regenerate」で作り直す操作があります。読んだ範囲では、ChatGPTとClaudeについては公式の説明を確認できませんでした。
  • 案を選ぶのは自分です。比べる前に、「何を基準にするか」を決めておくと選びやすくなります。これは僕らの見立てです。

この記事は、公式の文書を読んでまとめたもので、実際に使って確かめた記録ではありません。頼み方の例文は僕らが作ったもので、公式のものではありません。公式ページの文章は、そのまま写さず、言い換えています。

先に結論

  1. 案の出し方は2通りあります。 1回の頼みで複数案を頼む方法と、同じ頼みの返事を作り直す方法です。Googleの開発者向け文書には、花屋の名前を5つの案のリストで出させる例が載っています。
  2. 同じ頼みでも返事が変わるのは、仕組みに理由があります。 OpenAIのヘルプは、AIは次に来そうな言葉を一つずつ予測して返事を作り、その過程にもともとランダムさがあるので、同じ質問でも答えが変わることがある、と説明しています。「作り直しの操作で別の版が出る」ことまでは、このページに書かれていないので、そこは僕らの読みです。
  3. サービス側に、別の案を出す操作が用意されていることがあります。 GeminiとWordのCopilotは公式のヘルプで確認できました。ChatGPTとClaudeは、読んだ範囲では見つかりませんでした。
  4. 選ぶ基準は、自分で先に決めます。 AIが2案を出しても、どちらが目的に合うかは、頼んだ人にしか分かりません。

たとえ話:試着室で、2着を並べて見る

僕らのたとえです。公式の文書にあるものではありません。

服を選ぶとき、1着だけ試着して「まあいいか」と決めるより、2着を持ち込んで鏡の前で見比べるほうが、違いが分かりやすいものです。ただし、2着が似たような服だと、比べる意味がありません。「1着は無難、1着は思い切った色」のように、違いを決めて持ってきてもらうと、選びやすくなります。AIに2案を頼むときも同じです。

案を出してもらう2つの方法

方法 内容 向いている場面(僕らの見立て)
1回の頼みで複数案 「2案出して。Aは丁寧に、Bはくだけた調子で」のように、頼みの中に書く 違いを自分で指定したいとき。2案を同時に見たいとき
作り直して別の版 返事の下の操作で、同じ頼みのまま新しい版を作る 返事が少し違うだけでよいとき。最初の案が気に入らないとき

見立てです。前者は、違いを自分で決められる分、案が比べやすいと思います。後者は、頼みを変えないので、気軽ですが、どう違う案が出るかは運しだいです。

頼み方の例(僕らの例)

取引先に、打ち合わせの日程変更をお願いするメールの件名を、2案出してください。
A案は、丁寧で短い件名。
B案は、変更の理由が一目で分かる件名。
どちらも25文字以内。それぞれに、向いている場面を1行で書いてください。

コツは3つです。

サービス側の「別の案」の操作

公式のヘルプに書かれている内容です。名前や画面は変わるので、2026年10月16日に確認した内容として読んでください。

サービス 公式ヘルプに書かれていること
Gemini(アプリ) ログインして使います。最新の返事の下の「Regenerate」で新しい版を作り、矢印で作った版を行き来できます。一部の質問では、返事の上の「View other drafts」(または「Show drafts」)で、別の下書きを見られます。
Word(Microsoft Copilot) 選んだ文章の書き直しで、案が出たあと、「Replace」(置き換え)、「Insert below」(元の下に入れて見比べる)、「Regenerate」(別の版)を選べます。
ChatGPT、Claude 読んだ範囲では、別の案を出す操作の公式の説明を確認できませんでした。
GeminiとWordのCopilot、細かい条件

Gemini。 「Regenerate」も「View other drafts」も、最新の返事だけが対象です。別の下書きは、ページの言う「アプリ」を使って作られた返事には使えません。また、自分の頼みの文を「Edit text」で直して「Update」を押す方法でも、返事を作り直せます。返事の長さや口調は、専用のメニューではなく、チャットで言葉にして頼む、と読めます。ヘルプにはメニューの一覧が出ていません。

WordのCopilot。 2つの公式ページで説明が少し違います。一方のページは、結果を確認して「Replace」「Insert below」「Regenerate」を選ぶ書き方です。もう一方のページは、複数の書き直し候補が出て選べると書き、操作に「Adjust tone」(口調の調整)も挙げています。更新日は取れていないので、どちらが今の画面に合うかは分かりません。使えるのは、Microsoft 365のCopilotの契約があるときで、組織の設定によっては表示されないことがあります。

選び方:先に基準を3つ決める

見立てです。ここから先は、公式の文書ではなく、僕らの考えです。2案が出てから「どっちがいいかな」と考えるより、出る前に基準を決めておくほうが、迷いにくいと思います。

  1. 誰が読むか。 上司、取引先、友人で、ふさわしい調子が違います。
  2. 何をしてほしいか。 返事がほしいのか、知らせるだけなのか。
  3. そのまま使えるか。 数字、日付、名前が間違っていないか。ここは案の優劣より先に確かめます。

どちらも気に入らなければ、「A案の1文目と、B案の2文目を合わせて」のように、組み合わせを頼めます。Googleのワークスペース向けの案内も、追加の頼みと見直しを繰り返して調整することを勧めています。Anthropicのヘルプも、返事を見て追加の指示を出すこと(フィードバックを返すこと)を、4つのコツのひとつに挙げています。

誤解されやすい点

「作り直せば、だんだん良くなる」 読んだ公式ページには、作り直すたびに良くなる、とは書かれていません。説明されているのは、別の版が得られる、ということだけです。

「AIに、どちらがいいか聞けば決まる」 聞くのは自由ですが、その答えもAIが作った文章の一つです。目的に合うかを決めるのは、自分です。Googleのワークスペース向けの案内も、使う前に、分かりやすさ、関連、正確さを自分で見直すよう書いています。

「2案とも、事実は正しい」 案が2つあっても、事実の確かさは別です。AIは、もっともらしい間違いをすることがあります。

今日からできること、やってはいけないこと

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