3行でいうと
- 公式のドキュメントのトップは、できることを6つに分けています。コードを理解する、機能を計画して作る、バグを見つけて直す、変更をレビューする、Cursorをカスタマイズする(プラグイン、スキル、MCP、ルール)、仕事の流れにつなぐ、です。
- 入力中の続きを出す機能は「Cursor Tab」、作業を任せる機能は「Agent」です。Agent は、ファイルの検索、読み取り、編集、シェルコマンドの実行、ブラウザの操作などのツールを持っている、と公式は書いています。
- 大きな変更には「Plan Mode」(Shift+Tab で切り替え)があり、計画を出して承認を待ってから作る、と公式のクイックスタートに書かれています。変更は差分(diff)で見て、テストなどを走らせて確かめる流れが勧められています。
- 毎回言うことは「Rules」や「AGENTS.md」に書いておけます。ただし公式は、ルールはTabなど他のAI機能には効かない、AIへの指示だけを唯一のセキュリティ対策にしない、とも書いています。
この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はCursorを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。操作のキー、メニュー名、コマンドは公式の表記を写しています。公式ページは要約の形で取得したため、読み切れていない所は「確認できていない」と書いています。
先に結論
- Cursor は「入力の補助」と「作業の依頼」の2本立て。 前者がTab、後者がAgentです。公式の資料でも、この2つは別のページで説明されています。
- 「小さく頼んで、差分で確かめる」が基本の流れ。 公式のクイックスタートは、小さな作業から始め、差分表示で変更を見て、既存のテストやリンタなどを走らせることを勧めています。
- AIに自動で何をさせるかは、設定で決める。 公式の「Run Modes」は、Auto-review、Allowlist、Run Everything の3つの方式を説明しています(くわしくは後半)。
- 毎回の説明は書き残せる。 Rules、AGENTS.md、スキル(Skills)が、そのための仕組みです。
前提:用語をそろえる
- コードベース(codebase):1つのプロジェクトのプログラムのファイル全体です。
- 差分(diff):変更の前と後の違いを、追加と削除の形で見せる表示です。
- ターミナル/シェルコマンド:文字で命令を打つ画面と、その命令です。AIがここでコマンドを走らせることがあります。
- リンタ、型チェッカ、テスト:プログラムの間違いや決まりごとの違反を、自動で調べるツールです。
- サンドボックス(sandbox):AIが走らせるコマンドを、触れる範囲を限った囲いの中で動かす仕組みです。
- MCP:外部のツールやデータにつなぐ共通の取り決めです(03で扱います)。
たとえ話:副操縦士と、研修中の新人
Tab は、文章を書いている最中に隣から「続きはこうですか」と差し出してくれる副操縦士です。Agent は、「この部分を直しておいて」と頼める新人です。新人には、まず小さな仕事を任せ、できた成果を自分の目で確かめます(差分とテスト)。「何でも勝手にやっていい」と言う前に、触っていい範囲を決めます(承認の設定)。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。
機能1:Cursor Tab(入力の続きを出す)
公式の「Tab」のページは、Cursor Tab を、AIによる自動補完と説明しています。直近の編集、まわりのコード、リンタのエラーをもとに、入力中のカーソルの前に薄い文字で候補を出します。
| 操作 | 公式の記載 |
|---|---|
| 候補をそのまま受け入れる | Tab |
| 断る | Esc、またはそのまま入力を続ける |
| 一語ずつ受け入れる | macOSは Cmd + 右矢印、WindowsとLinuxは Ctrl + 右矢印 |
| 次の編集場所へ飛ぶ | 受け入れたあと、もう一度 Tab |
- 複数行の編集、足りない import の追加、関連するコードにまたがる編集の提案もできる、と書かれています。
- 別のファイルの編集を予測することもあり、そのときは画面の下にポータルの窓が出る、と書かれています。
- 右下の「Tab」の表示から、一時停止(Snooze)、全体で無効、特定の拡張子(markdownやJSONなど)だけ無効、が選べます。細かい設定は「Cursor Settings」の「Tab」にあります。
- 公式のこのページには、対応言語や、プランによる制限は書かれていませんでした。確認できていません。
- 公式のRulesのページは、ルールは Cursor Tab や他のAI機能には適用されない、と書いています。
機能2:Agent(作業を任せる)
公式の「Agent」のページは、Agent を、複雑なコーディング作業を自分で進め、ターミナルのコマンドを実行し、コードを編集するもの、と説明しています。サイドペインで動き、Cmd+I(macOS)または Ctrl+I(WindowsとLinux)で開きます。構成は、指示(システムプロンプトとルール)、ツール、選んだモデルの3つです。
公式が挙げるツールは、次のとおりです。
- ファイルとフォルダの検索
- Web検索
- ルールの取得(Fetch Rules)
- ファイルの読み取り(画像を含む)
- ファイルの編集
- シェルコマンドの実行
- ブラウザ(スクリーンショット、テスト、操作)
- 画像の生成(
assets/に保存) - 質問(答えを待つ間も作業を続ける)
そのほか、同じページには次のことが書かれています。
- チェックポイント。 大きな変更の前に自動でスナップショットが作られます。復元で戻るのはファイルだけで、チャットの内容は戻りません。保存はローカルで、Gitとは別です。「エージェントの変更を取り消すためのもの」と読めます。
- キューと割り込み。
Enterで、今の作業のあとに実行するメッセージを積みます。Cmd+Enter/Ctrl+Enterで即時に送ります。「Send now」(またはEnterを2回)で、次のツールの呼び出しの時点で進路を修正できます。 - ツールの呼び出し回数。 公式は、1つの作業での呼び出し回数に上限はない、と書いています。
- そのほか。
/sideや/btwによる別の会話(側のチャット)、会話の検索、/goalによる長い目標の設定(公式は「rolling out」=順次提供中と書いています)、などが挙げられています。 - 公式の案内には、Planning、Debugging、Design Mode、Agent Review のページがありますが、読んだ範囲のページには中身の説明がありませんでした。確認できていません。
機能3:Plan Mode(先に計画を立てる)
公式のクイックスタートは、大きな変更では、エージェントの入力欄で Shift+Tab を押して「Plan Mode」に切り替える、と書いています。Cursor はコードベースを調べ、質問をし、実装の計画を作り、あなたの承認を待ってから作り始める、という流れです。CLIでも Shift+Tab、/plan、--plan、--mode=plan で計画の方式に切り替えられ、読み取り専用で調べる「Ask」の方式(/ask、--mode=ask)もある、とCLIの概要ページに書かれています。
機能4:Rules、AGENTS.md、スキル(毎回の説明を残す)
公式の「Rules」のページによると、ルールには4つの置き場所があります。
| 種類 | 公式の記載 |
|---|---|
| Project Rules | .cursor/rules に置く。バージョン管理でき、プロジェクトに限定される |
| User Rules | 自分のCursor全体に効く。「Customize」の「Rules」で設定する。Agent(チャット)だけに使われる |
| Team Rules | Cursor のダッシュボードで管理する。TeamsとEnterpriseのプランで使える |
| AGENTS.md | 設定のいらない、ただのMarkdownの指示。プロジェクトの最上位かサブフォルダに置く |
- Project Rules のファイルは
.mdcの拡張子で、description、globs、alwaysApplyの見出し情報(フロントマター)を持ちます。 - 効かせ方は4種類です。Always Apply(毎回)、Apply Intelligently(AIが説明文から関係を判断)、Apply to Specific Files(ファイル名のパターンに合うとき)、Apply Manually(@で呼んだとき)。
- 作るには、チャットで
/create-ruleと入力するか、「Customize」→「Rules」→「Add Rule」を使います。 - 公式は、1つのルールを500行以内に保つよう勧めています。
- 優先順位は Team Rules、Project Rules、User Rules の順で、合わせて効き、食い違うときは前の方が勝つ、と書かれています。
- 注意として、フロントマターのない
.mdを.cursor/rulesに置いても無視される、User Rules はインライン編集(Cmd/Ctrl+K)には効かない、が挙げられています。 - 「AIへの指示だけをセキュリティ対策にしてはいけない」という趣旨の注意も、同じページにあります。
スキル(Skills)。 公式の「Skills」のページは、スキルを「AIエージェントに専門の能力を足すための、オープンな標準」と説明しています。SKILL.md を含むフォルダの形で、プロジェクトでは .agents/skills/ や .cursor/skills/、ユーザーでは ~/.agents/skills/ や ~/.cursor/skills/ に置きます。エージェントが説明文を見て必要なときに使うほか、チャットで / を打って選ぶこともできます。同じページは、スキルに scripts/ を含められると説明しています(使う前に中身を確かめることは、僕らの見立てです)。
機能5:承認と実行の設定(Run Modes)
AIが自動でコマンドを走らせてよいかは、「Settings」→「Agents」→「Approvals & Execution」で決めます(公式の「Run Modes」のページ)。
| 方式 | 公式の説明 |
|---|---|
| Auto-review | 公式が「recommended default」と書く。許可リストにある呼び出しはすぐ実行、ほかのシェルコマンドは可能ならサンドボックスで実行、そうできないものは分類器が審査する |
| Allowlist | 許可リストにある操作は、承認なしで動く。シェルコマンドのサンドボックスは任意 |
| Run Everything | すべてのツールの呼び出しが自動で動く。サンドボックスも分類器もない、と公式は説明している |
| Ask Every Time | 非推奨(deprecated)。Cursor 3.5(2026年5月22日)で非推奨になり、新規のユーザーは選べない。空の許可リストのAllowlistが同じ働き |
- サンドボックスでは、ワークスペースのファイルは読み書きでき、読み取りの標準は「System」で、ワークスペースの外のファイルも承認なしで読める(「Workspace」にすると先に確認する。Cursor 3.23以降)。ネットワークは標準では遮断されます。
.git/config、.git/hooks、.vscode、.cursorignoreなどは保護されます。 - 追加の保護として、Browser Protection、File-Deletion Protection、External-File Protection があります。自動の方式でも承認を求めることがある、と書かれています。
- 公式は、Auto-review は「セキュリティの境界ではなく」、分類器は間違えることがある、と書いています(引用は意訳)。
- Run Modes はローカルのエージェントだけに効き、Cloud Agents は承認を求めない、と書かれています。
公式が挙げる場面と、その出どころ
| 場面 | 公式のどこにそう書かれているか |
|---|---|
| 知らないコードの全体像をつかむ | ドキュメントのトップ「Understand your code」。クイックスタートの「explain the codebase」の頼み方 |
| 機能を計画して作る | ドキュメントのトップ「Plan and build features」。クイックスタートの Plan Mode |
| バグを探して直す | ドキュメントのトップ「Find and fix bugs」(再現、原因の絞り込み、修正の確認) |
| 変更のレビュー | ドキュメントのトップ「Review changes」。クイックスタートの差分表示とテストの実行 |
| 文面や小さなUIの修正 | クイックスタートが「低リスクの作業」の例として挙げる |
| 手元を離れて長い作業 | Cloud Agents のページ(クラウドのVMで並列に走らせる。03と04で扱う) |
| 画面を使わず自動化 | CLIの概要(agent -p "..." の非対話の実行。スクリプトやCIに向く、と書かれている) |
VS Codeから来た人
公式の「VS Codeからの移行」のページによると、「Cursor Settings」(Ctrl/Cmd + Shift + J)の「General」→「Account」にある「VS Code Import」の「Import」ボタンで、拡張機能、テーマ、設定、キーバインドを取り込めます。手動では、VS Codeでプロファイルを書き出し、Cursorで読み込む方法もあります。Cursor は安定性のため、最新より少し古いVS Codeの版で動くことが多い、とも書かれています。
場面から選ぶ:僕らの見立て
以下は事実ではなく、僕らの見立てです。
- 初めてなら、Agentで「このコードの構成を説明して」と頼むところから始めると、失うものが少ないと思います。
- 大きな変更は、Plan Mode で計画を見てから進めると、どこを触る予定かが先に分かります。
- 承認の設定は、最初は標準のままにして、慣れてから許可リストを育てる、という順番が安全寄りだと考えます。Run Everything は、公式の説明ではサンドボックスも分類器もない方式です。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はCursorを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。公式のドキュメントを要約の形で読んだ範囲です。
- Tab の対応言語、Planning や Debugging などの個別ページ、Free の具体的な上限は、読んだ範囲では確認できていません。
- ルールは、AIが必ず守る約束ではありません。公式のセキュリティの資料は、ルールは決まった動きをしないもので、提案として扱うよう書いています。
- AIが書いたコードは、差分で読み、テストで確かめるものです。自動実行の範囲は、守りたいもの(データ、鍵、本番環境)を考えて決めてください。
- 画面の名前や設定の場所は、版によって変わることがあります。
出典
- Cursor Docs(Cursor、確認日 2026-10-23)
- Quickstart(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)
- Agent overview(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)
- Tab overview(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)
- Rules(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)
- Agent Skills(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)
- Run Modes(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)
- Terminal(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)
- Security and Privacy Hardening(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)
- CLI overview(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)
- Cloud Agents(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)
- Importing from VS Code(Cursor Docs、確認日 2026-10-23)