3行でいうと

  • 公式が用意している口は、AdobeアプリとのつながりとAPI(Firefly Services)、そしてAIエージェント向けのRun-Workflow MCPです。Run-Workflow MCPは、公式のヘルプで、Claude Code、Claude Desktop、Cursorから使える、と書かれています。
  • Run-Workflow MCPがつなぐのは、企業向けの機能「Firefly Creative Production」のワークフローです。ふつうのFireflyの画像生成を直接呼べる、という記載は、読んだ範囲では見つかりませんでした。
  • Firefly Servicesの利用は、公式の「Get started」によると、企業の管理者が役割と製品を割り当てる前提で、Adobe Developer Consoleで認証情報を作ります。アクセストークンは24時間で期限が切れます。
  • Fireflyの中で選べる他社のモデル(Google、OpenAI、Black Forest Labs、Luma、Runway、Topaz、ElevenLabs、Kuaishou、ByteDanceなど)は、Adobeの機能の中で動きますが、開発したのは他社です。公式の「Partner models in Adobe products」には、入力したプロンプトと、参考にアップロードした画像や動画のファイルが、出力を作るのに必要な最小限の範囲で提供元に共有される、と書かれています。
  • コミュニティ製・第三者製の連携(個人が作ったMCPサーバーなど)について、公式の資料は確認できていません。この記事は、それらを根拠にしていません。

この記事は、Adobeの公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はAdobe Fireflyを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。名前やURLは公式の表記を写しています。ページは要約の形で取得したため、読み切れていない箇所は「公式の資料では確認できていない」と書いています。

先に結論

前提:用語をそろえる

たとえ話:工房の裏口、窓口、外注先

Fireflyの工房には、裏口(API)、受付の電話(MCP)、よその工房に外注する仕組み(パートナーモデル)があります。裏口は、鍵(認証情報)を渡された人だけが使います。外注先の工房は、別の会社が運営しているので、渡した注文書がどう扱われるかは、その会社の決まりも関係します。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。

1. Adobeの中でのつながり(公式が運営)

公式の「Generative AI overview」は、Fireflyは「Adobeの生成AIモデルの一族」で、Adobeの製品全体で創作を助ける、と説明しています。Firefly機能を持つアプリとして、次が挙げられています。

アプリ 公式に書かれている機能
Adobe Express AI Assistant(beta)、Generate image、Generate text effects、Insert Object、Remove Object、Generate template
Photoshop Generative Fill、Generative Expand
Illustrator Text to Vector Graphic、Generative Recolor
Adobe Stock Text to Image、Expand Image
Acrobat AI Assistant、generative summary(公式は、Fireflyによるとは明記していない)

Firefly側からの受け渡しとして、生成履歴のメニューには「Open in Photoshop web」「Open in Adobe Express」(画像)、「Open in video editor (beta)」(動画)があります(公式の「View generation history」)。Boardsからも、PhotoshopやExpressへ移せる、と書かれています。

クレジットは、アプリをまたいで共通です。公式のGenerative credits overviewは、Creative Cloud、Adobe Express、Substance 3Dのアプリをまたいで使える、と書いています。

2. Firefly Services(API):プログラムから呼ぶ(公式が運営)

公式の開発者向けの資料「Get started」は、Firefly Servicesを使う手順を書いています。

項目 公式の記載
含まれるAPI Firefly、Lightroom、Photoshop、Content Taggingの4つを、プロジェクトに追加する、と書かれている
前提 企業の利用者は、System AdministratorまたはDeveloperの役割が要る。管理者がFirefly Servicesの製品を割り当てる。管理者が鍵を作ってくれる方法もある
認証 Adobe Developer Consoleでプロジェクトを作り、既定のOAuth Server-to-Serverを使う。製品プロファイルで、アプリが触れるデータを決める
アクセストークン 24時間で期限が切れ、更新が必要。必要な範囲(scope)だけを要求するよう勧められている
動作確認 psdService/hello にGETを送る例が書かれている

別の公式ページ「Best practices for Adobe Firefly API」は、開発者がアプリに創作の機能を組み込めるAPIと説明し、レート制限(一定の時間に呼べる回数の上限)には、再試行(失敗するたびに待ち時間を延ばす)で対応するよう勧めています。認証にはOAuth 2.0、資格情報は安全に保管し、アプリのクライアント側のコードには置かないよう書かれています。具体的な上限の数字や料金、商用の保証、Content Credentialsの扱いは、読んだページには書かれていませんでした。

公式の翻訳機能(Translate audio / video)のFAQには、Webアプリでは文字起こしの編集ができず、APIでは可能、と書かれています。ほかに、企業向けのCreative Productionに、Reframe APIと「Dynamic graphics render API」のページがあります(中身は読めていません)。

3. Run-Workflow MCP:AIエージェントから動かす(公式が運営)

公式の「Run-Workflow MCP」の概要は、MCP対応のAIエージェントと、Adobeの創作ワークフローのサービスをつなぐもの、と説明しています。

項目 公式の記載
何ができるか エージェントが、Creative Productionのワークフローの機能を見つけ、動作を選び、自然な言葉の指示で実行する
公式が例に挙げるクライアント Claude Code、Claude Desktop、Cursor。3つとも同じホスト型サービスに接続し、機能は共通(FAQは「AI agents like …」と例示の形で、網羅ではない)
接続の形 Adobeのクリエイティブのワークフローのサービスにつながる、ホスト型(Adobe側が用意して動かしているサーバーに、自分のPCから接続する形)のMCPサーバー(公式は「hosted」と書き、「遠隔」とは書いていない)。手元で動かす形は書かれていない
できる作業の例 画像の背景削除、画像の生成と加工、テンプレートへの合成、動画のサイズ違いの作成、複数の動作の連結
流れ ①依頼とファイルやURLを渡す ②ワークフローを作る、または選んで送る ③サーバー側で非同期に処理 ④進み具合を確認 ⑤一時的なダウンロードリンクで出力を受け取る ⑥必要なら公開して再利用
出力リンク FAQでは、生成されてから約1時間利用できる。期限前に保存する
認証のエラー FAQには、IMSのアクセストークンの期限切れや、authorizationまたはx-api-keyのヘッダーの誤りで、401が出ることがある、と書かれている

読んだ範囲では、ベータかどうか、使えるプランや利用料、入力データの保存期間は、書かれていませんでした。インストールの手順、ツールの一覧は、別のページ(Install Run-Workflow MCP、Run-Workflow MCP tools)があり、今回は読めていません。このMCPは、公式のヘルプの目次では「企業向けの機能(Creative Production)」の下に置かれています。ふつうのFireflyのチャットや画像生成を、ClaudeなどのAIから直接呼べるもの、という記載は、読んだ範囲では見つかりませんでした。

4. Figmaのプラグイン(公式のヘルプにあり)

公式の「Firefly plugin for Figma」は、プラグインの画面名を「Firefly Enterprise and GenStudio」(ページの題名は「Firefly Enterprise for Figma」)と書き、Figmaのキャンバスの中で、言葉で画像を作ったり直したりできる、と説明しています。インストールは、Figmaの下のツールバーの「Actions」から「Plugins & widgets」で「Adobe GenStudio」を検索し、「Save」してから「Run」します。サインインには、Adobeアカウントのメールとパスワードを使います。このプラグインは「Figma Community」に載っている、と書かれています。

発行元が誰か、クレジットの使い方、送られるデータ、生成物の保存先は、このページには書かれていませんでした。目次には、Text to image、Generate similar、Generative remove、Generative fill、Edit an image、Generative expand、Text to videoなどのページが並んでいます。

5. パートナーモデル:Fireflyの中で動く、他社のモデル

公式の「Partner models in Adobe products」は、パートナーモデルを「Adobeのパートナーなどが提供する、第三者のモデル」と説明し、次のように書いています。

提供元 公式の資料に書かれたモデルの例(読んだ時点)
Google Gemini 3(Nano Banana Pro)、Gemini 3.1(Nano Banana 2)、Veo 3.1、Gemini 2.5 Flash、Gemini Omni Flash
OpenAI GPT画像生成のモデル、GPT Image 1.5、GPT Image 2、GPT Image 2.5 Flare、GPT Image 2.5 Sunburst、GPT-5.1、GPT-4.1 mini
Black Forest Labs FLUX1.1、FLUX.1 Kontext、FLUX.2、FLUX.2 klein 4B
Luma AI Ray2、Ray3、Ray3.14、Ray3.14 HDR
Runway Gen-4、Gen-4.5、Aleph 2.0
Topaz Labs Gigapixel、Bloom、Sharpen、Denoise、Astra
ElevenLabs Multilingual v2(スピーチ)
Kuaishou(Kling) Kling 2.5 Turbo、3.0、3.0 Omni、4.0 Omni
ByteDance Dreamina Seedance 2.0
HUMAIN HUMAIN Image 1(サウジアラビアの文化に合わせた画像生成)

公式は、KuaishouとByteDanceのモデルは、個人またはCreative Cloud for individualsの利用者に限る、と書いています(FLUX1.1には別の注記があり、Adobe Expressで使えるのはFLUX1.1だけ、という内容です)。また、「Googleは2026年10月2日から、Gemini 2.5(Nano Banana)を廃止する」「各アプリでは9月10日から提供を段階的に終える」という記載があります(どちらの日付も、この記事の確認日の時点ですでに過ぎています。詳細は別ページ「Generative AI model retirement」とあり、読めていません)。公式のFirefly FAQは、読んだ範囲では、パートナーモデルが商用で安全かどうかについて触れていません。

データの流れについて、公式の「Partner models in Adobe products」は、入力したプロンプトと、参考にアップロードした画像や動画のファイルを提供元に共有する、共有は出力に必要な最小限に限る、と書いています。Seedance 2.0とKling 3.0、Kling 3.0 Omniは、プロンプトと参照ファイルを開発元の会社に送ることが必要、とも書かれています。また、利用者のコンテンツはパートナーモデルの学習にも使われない、とも書かれています(提供元が契約で同意する場合だけ提供、という説明)。動画のパートナーモデルのページ自体には、共有の記載はなく、選ぶときに「Adobeが開発したモデルではない」ことを確認する画面が出る、とだけ書かれています。

公式が運営するものと、他社のもの

区分 例 運営・開発するのは 公式の資料での扱い
公式が運営 Adobeアプリ内のFirefly機能、Firefly Webアプリ、Firefly Services(API) Adobe ヘルプと開発者向け資料に書かれている
公式が運営 Run-Workflow MCP(ホスト型サーバー) Adobe Claude Code、Claude Desktop、Cursorが例として挙がる
公式のヘルプにあり(発行元は未確認) Figmaのプラグイン「Firefly Enterprise and GenStudio」 ページには発行元の記載なし。Figma Communityに載る インストール手順が書かれている
他社が開発(Fireflyの中で使える) パートナーモデル Google、OpenAI、Black Forest Labs、Luma AI、Runway、Topaz Labs、ElevenLabs、Kuaishou、ByteDance、HUMAINなど 「利用者が適しているか判断する」と書かれている
他社のアプリ(接続する側) Claude Code、Claude Desktop、Cursor、Figma それぞれの会社 接続先のクライアントとして挙がる。保存や学習の扱いは、それぞれの会社の方針による
コミュニティ製・個人製 個人が作ったMCPサーバー、自作の連携など 作った個人や会社 公式の資料では、一覧や保証は確認できていない

データはどこへ流れるか

つなぎ方 流れ先(公式の記載)
Firefly Webアプリ Adobeのサービス。履歴はAdobeのクラウドに保存され、容量を使う
パートナーモデル 他社のモデルが動く。公式は、プロンプトと参照ファイルを、出力に必要な最小限の範囲で提供元に共有する、と書いている。Seedance 2.0、Kling 3.0、Kling 3.0 Omni は開発元の会社に送ることが必要と明記
Run-Workflow MCP Adobeのホスト型サーバーで処理。出力は約1時間の一時リンクで受け取る。入力の保存期間は書かれていない
Firefly Services(API) Adobeのサービス。データの保存の扱いは、読んだページには書かれていない
Figmaプラグイン Adobeアカウントでサインイン。保存先などは、読んだページには書かれていない
AIアシスタント 公式のFAQは、内容は生成AIモデルの学習に使われない、記憶させた設定だけを保存し、いつでも消せる、と書いている

気をつけること

出典