3行でいうと

  • 外のAIからn8nを呼ぶ入り口は2つ。インスタンス全体を1つのMCPサーバーとして出す「Instance-level MCP」(Settings から有効化)と、1本のワークフローのツールだけ出す「MCP Server Trigger」ノードです。
  • インスタンスレベルのMCPは、有効にしても、ワークフローは1本ずつ「Available in MCP」にしないと中身は見えません。公式は、クライアントごとに見せるワークフローを分けられない、と書いています。
  • 認証は、OAuth(公式が recommended と書く)と、APIキー(個人のアクセストークン)の2通りです。OAuthでつないだクライアントは「Connected clients」から「Revoke access」で外せます。
  • この記事は、使って確かめた記録ではありません。画面や設定名は版で変わり、MCPの設定画面は2.33.0以降の形です。

この記事は、公式の資料を2026年10月25日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。手順は「公式の手順を順に並べたもの」で、設定例は「公式の例(要約を介して取得したため、全文は公式ページで確認)」か、「公式の記載に合わせて、この記事で組んだ例(動作は確かめていません)」のどちらかを、そのつど書きます。システムに設定や権限を登録する操作は、原文を見て写すようにしてください。画面の表記は版によって変わるので、手元の画面と照らして読んでください。

先に結論

前提:用語をそろえる

連携の地図

連携 向き n8nの側の設定 認証 節
Instance-level MCP 外のAI → n8n Settings > Instance-level MCP OAuth/APIキー I
MCP Server Trigger 外のAI → n8nの1本のワークフロー ワークフローにノードを置いて公開 None/Bearer auth/Header auth J

I:インスタンスレベルのMCPサーバー(外のAIが、n8nを呼ぶ)

公式の「Connect to n8n MCP server」の記述です。Cloudとセルフホストの両方に当てはまります。プランやエディションごとの可否は、読んだページには書かれていませんでした。

I-1. 版の目安(公式の本文の記述から)

版 変更
2.2.0 「Workflows enabled」のページと「Enable workflows」ボタン(当時は「Workflows exposed」)
2.13.0 クライアントが、ワークフローを作る・編集することも可能に
2.24.0 プロジェクト・フォルダー単位のMCPアクセス制御
2.33.0 「Connection details」「Access」「Connected clients」の設定画面、「Connect a client」のダイアログ、「Allowed callback URLs」
2.34.0 MCPクライアントからエージェントを管理
2.36.0 「Auto-expose new workflows」が順次提供
2.42.0 「Workflows exposed」が「Workflows enabled」に改名

2.33.0より前は、設定ページが簡素で、クライアントごとの手順がありません。その場合は、公式の「MCP client connection examples」の手動の設定を使う、と書かれています。

I-2. 有効にする

  1. オーナーか管理者でログインする。
  2. 「Settings > Instance-level MCP」を開く。
  3. 「Enable MCP access」を選ぶ。

有効にすると、3つのセクションが出ます。「Connection details」(「MCP status」と「Connect」ボタン)、「Access」(公開しているワークフロー[とエージェント]の数。オーナーと管理者は「Allowed callback URLs」も)、「Connected clients」(つないだクライアントを最大3件プレビュー)。

無効にするには、「Connection details」の「MCP status」で「Disable」を選び、確認します。すべてのクライアントが切れ、アクセスが取り消されます。あとで再び有効にできます。セルフホストでは、N8N_DISABLED_MODULES=mcp で、MCPのエンドポイントと関連のUIを、まるごと外せます(公式の記述)。

I-3. クライアントをつなぐ:OAuth

  1. 「Settings > Instance-level MCP」で「Connect」を選ぶ。「Connect a client」のダイアログが開く。
  2. 「OAuth (recommended)」のタブで、「Your client」から選ぶ。クライアントの分類は、CLI(Claude Code、Codex、Gemini CLI)、Web(Claude.ai、ChatGPT、Mistral Vibe)、IDE(Cursor、VS Code、Windsurf)。
  3. 種類ごとの続き:
  4. Webのクライアント:「One-click setup」を選ぶか、「Server URL」をコピーして、クライアントのコネクターの設定に入れる。
  5. CLIのクライアント:表示されたインストールのコマンドを実行するか、設定ファイルに設定の断片を足す。最後に「Authenticate」の手順。
  6. IDEのクライアント:エディターが対応していれば、ワンクリックのリンクを使う。そうでなければ、「Server URL」と設定の断片を自分で入れる。
  7. クライアントから、n8nに戻されたら、アクセスを承認する。

サーバーのURLは、/mcp-server/http で終わります(公式の記述)。公式の例のプレースホルダー <your-n8n-domain> は、https:// を除いたドメインです。素のHTTPで動かす場合(たとえば http://localhost:5678)は、http:// を使います。

I-4. クライアントごとの設定(公式の「MCP client connection examples」)

以下は、公式の例です。要約を介して取得したため、書き写して使う前に、公式ページの原文と照らしてください。<your-n8n-domain> と <YOUR_N8N_MCP_TOKEN> は、公式のプレースホルダーです。

クライアント OAuthの方法(公式の例) APIトークンの方法
Claude Desktop 「Settings > Connectors」で「Add custom connector」を選び、名前を n8n MCP、「Remote MCP Server URL」を https://<your-n8n-domain>/mcp-server/http にして保存し、承認する claude_desktop_config.json に、npx で外部のパッケージ supergateway を起動する設定を書く(--streamableHttp にURL、--header に Authorization:Bearer <トークン>)。JSONの全文は公式ページで確認(要約では、外側の { } が欠けて取得された)
Claude Code claude mcp add --transport http n8n https://<your-n8n-domain>/mcp-server/http を実行し、Claude Codeの中で /mcp を実行して「n8n」を選び、認証する claude mcp add --transport http n8n-mcp https://<your-n8n-domain>/mcp-server/http --header "Authorization: Bearer <YOUR_N8N_MCP_TOKEN>"
Codex CLI codex mcp add n8n --url "https://<your-n8n-domain>/mcp-server/http" のあと codex mcp login n8n ~/.codex/config.toml の [mcp_servers.n8n-mcp] に url と http_headers(authorization に Bearer <トークン>)を書く
Gemini CLI gemini mcp add --transport http n8n https://<your-n8n-domain>/mcp-server/http のあと、Gemini CLIで /mcp を実行して「n8n」を選び、認証する。設定ファイルは ~/.gemini/settings.json の mcpServers.n8n.httpUrl 公式の例に、トークンの方法は示されていない
Cursor 「Connect a client」で「Cursor」を選び、「One-click setup」。手動は ~/.cursor/mcp.json かプロジェクトの .cursor/mcp.json に、type が streamable-http、url がサーバーのURL 示されていない
VS Code 「VS Code」を選び「One-click setup」。手動は .vscode/mcp.json の servers.n8n(type が http、url) 示されていない
Windsurf ~/.codeium/windsurf/mcp_config.json に mcpServers.n8n.serverUrl(キーが serverUrl で、ほかの url、httpUrl と違う)。初回の接続で、n8nに戻されて承認 示されていない

Claude Codeの設定ファイルの例(公式の記述の要点)は、mcpServers の下に、名前(n8n)、type が http、url がサーバーのURL、という形です。公式の表記は、ファイル名を claude.json としています。Claude Code側の実際の置き場所は、Claude Codeの説明で確かめてください。

I-5. クライアントをつなぐ:APIキー

  1. 「Connect a client」で「API key」のタブに切り替える。
  2. 初めて開くと、n8nが、自分のユーザーに紐づく個人のアクセストークンを自動で作る。
  3. 「Configuration JSON」のブロック(サーバーのURLと Authorization: Bearer のヘッダーが入っている)をコピーするか、「Server URL」とトークンを別々にコピーする(CodexのTOMLのように形式が違うクライアント向け)。
  4. クライアントの設定に貼る。このタブは、クライアントごとの内容ではありません。

タブを離れると、トークンは伏せ字だけになり、もう一度コピーできません。作り直す(rotate)と、前のトークンはすぐ無効になります。使っているクライアントすべてを、新しい値に更新する必要があります。APIキーでつないだクライアントは、「Connected clients」の一覧に出ません。

I-6. 見せるワークフローを選ぶ

search_workflows は、ユーザーが見られるすべてのワークフローの「プレビュー」を返します。ワークフローの全データの読み取り、実行、変更は、ワークフローを有効にしたものだけです。

方法 手順(公式)
「Workflows enabled」のページ 「Settings > Instance-level MCP」>「Workflows enabled」>「Enable workflows」。名前や説明で探して選び、「Enable」
エディターから ワークフローを開き、右上の「Workflow menu」(...)>「Settings」>「Available in MCP」をオン
ワークフローの一覧 ワークフローのカードのメニューから「Enable MCP access」
プロジェクト・フォルダー(2.24.0以降) プロジェクトやフォルダーの「Workflows」から、名前の横の「Options」>「Manage MCP access」>「Enable MCP」か「Disable MCP」。そのときある分だけに効き、あとから作るものには効かない
新しいワークフローを自動で(2.36.0から順次) 「Settings > Instance-level MCP」で「Auto-expose new workflows」をオン。既定はオフ。オーナーと管理者だけが変えられる

また、ワークフローの「説明」は、クライアントがワークフローを見分けるために使われます。「Workflows enabled」のページの「Edit description」か、エディターの「Workflow menu」>「Edit description」で付けます。

エージェント(Preview)も、「Agents exposed」から別に有効にします。エージェントは、公式がPreviewと書き、変わりうるとしています。

I-7. つないだクライアントを確認し、取り消す

  1. 「Settings > Instance-level MCP」を開く。
  2. 「Connected clients」で、クライアントを選んで詳細を見るか、「View all」で一覧を見る。
  3. 「Revoke access」を選び、確認する。クライアントはすぐに切れ、再び使うには、つなぎ直してサインインが要る。

各クライアントは、つなぐときに許可された権限だけをもつ、と書かれています(たとえば、読むだけで、作ったり動かしたりはできない)。「all-users」の表示に切り替えると、ほかのユーザーのクライアントも見られる、と書かれています。どの役割が使えるかは、読んだページに明記がありません。

I-8. OAuthのコールバックURLを絞る

既定では、n8nは、どのコールバックURLも受け付けます(公式は「less secure」と書く)。オーナーと管理者は、次の手順で絞れます。

  1. 「Settings > Instance-level MCP」。
  2. 「Access」で「Allowed callback URLs」を選ぶ。
  3. 「All callback URLs」か「Only trusted URLs」を選ぶ。
  4. 後者なら、信頼するURLを1つずつ入れて「Save」。

I-9. 渡るデータと、見える範囲

I-10. うまくいかないときの確認点(公式の記述から)

症状 確認すること
Web・クラウド側のクライアントがつながらない n8nのインスタンスが、インターネットから届くか
認証のときに「You do not have sufficient permissions to authorize this request」 インスタンスでMCPが無効。オーナーか管理者に有効にしてもらい、つなぎ直す
クライアントが、ワークフローを実行・編集できない ワークフローが「Available in MCP」か。MCPが有効か
クライアントが接続に失敗する、古いプロトコルに落ちる リバースプロキシ、ロードバランサー、WAFが、MCPのリクエストのヘッダーを落としていないか。許可リストに MCP-Protocol-Version、Mcp-Method、Mcp-Name を入れる
つながらない原因が分からない n8nのサーバーのログで、MCPの接続エラーを見る

J:MCP Server Trigger(1本のワークフローを、外に出す)

公式の「MCP Server Trigger」の記述です。n8nを、MCPサーバーにするトリガーのノードです。普通のトリガーと違い、出力を次のノードに渡さず、つないだ「ツール」のノードだけを動かします。

J-1. 手順

  1. 新しいワークフローに、「MCP Server Trigger」を足す。
  2. ノードに、ツールのノードを足す。ワークフローを出したいときは、「Custom n8n Workflow Tool」のノードで付ける(06の「Call n8n Workflow Tool」とは、公式のページで呼び名が違います。同じものかは、公式の記述では確認できていません)。
  3. 「Authentication」を選ぶ:「None」「Bearer auth」「Header auth」。認証情報の項目は、HTTP Requestの認証情報に準じる(Bearerは「Bearer Token」、Headerは「Name」と「Value」)。
  4. 「Path」:既定は、ほかのMCP Server Triggerと衝突しない、ランダムな文字列。自分で決めることもできる。
  5. 「Test URL」と「Production URL」の切り替えで、2つのMCPのURLを見る。
  6. Test URL:「Listen for Test Event」か「Execute workflow」で(ワークフローが有効でないとき)登録される。呼び出しは、エディターに表示される。
  7. Production URL:ワークフローを公開すると登録される。データはエディターに出ず、「Executions」のタブで見る。
  8. クライアントに、MCPのURLを教える。

対応する通信方式は、SSEとストリーミングHTTPで、標準入出力(stdio)には対応していません。

J-2. Claude Desktopから使う公式の例

公式は、SSEを標準入出力のサーバーに変換する外部のパッケージ mcp-remote を、npx で動かす形を示しています。設定は、mcpServers の下に名前(公式の例は n8n)、command を npx、args に mcp-remote、MCPのURL、--header、Authorization: Bearer ${AUTH_TOKEN} を並べ、env に AUTH_TOKEN としてトークンを入れる形です。JSONの全文は、公式ページで確認してください。公式の要約を取得した際、${AUTH_TOKEN} が args の中で展開されるかは、ページに書かれていないと注記されました。うまくいかないときは、公式やmcp-remoteの説明で確かめる必要があります。mcp-remoteは、n8nの外のパッケージで、作った人は、読んだ範囲では確認できていません。

J-3. 注意(公式の記述)

J-4. 外し方

ワークフローの公開を外す(「Publish」の隣の矢印から、または「Workflows」の一覧から)と、本番のURLは使えなくなる、という読みになりますが、公式のMCP Server Triggerのページに、公開を外したときの動きの明記は見つかりませんでした。確実に止めるには、認証を付ける、ノードを消す、といった操作があります(ノードの操作は06の場面2)。

渡るデータの整理(外から呼ぶ向き)

つなぎ方 n8nから出るもの 公式の記述
Instance-levelのMCP 有効にしたワークフローの内容、実行の結果、ワークフローのプレビュー、認証情報の id と name 秘密の値は返らない。権限は、つないだユーザー本人のもの。クライアントごとの出し分けはできない
MCP Server Trigger つないだツールの出力 認証が「None」なら、URLを知る人は誰でも呼べる(公式のノードの説明から)

外し方の整理

対象 外し方(公式の記述)
インスタンスレベルのMCP全体 「MCP status」で「Disable」。セルフホストは N8N_DISABLED_MODULES=mcp
1つのクライアント(OAuth) 「Connected clients」で「Revoke access」
APIキーでつないだクライアント トークンを作り直す(rotate)と、前のものはすぐ無効
1本のワークフロー 「Available in MCP」をオフ、または「Disable MCP access」
MCP Server Trigger 公開を外す、またはノードを消す。公開を外したときのURLの動きは、読んだページに明記が見つかりませんでした

気をつけること

出典