3行でいうと
- Obsidianのメモは、「Vault(ボルト)」と呼ばれる自分の端末上のフォルダに、Markdown形式のテキストファイルとして入ります。公式は、Obsidianが対応していなくても他のエディタで開ける、という趣旨を書いています。
- 公式のライセンスのページは、個人でも、会社などの商用でも無料で使えると書いています。アカウントなしで使い続けられる、とも書かれています。有料なのは、同期(Sync)と公開(Publish)という追加サービスと、任意で買うライセンスです。
- 入手先は、Windows、Mac、Linux、iPhone/iPad、Androidです。ダウンロードページには、Windowsは「Universal」、Macは「Universal」などの名前が並んでいます。
- 最初に決めたいのは、①Vaultをどこに置くか、②リンクの書き方(Wikilinkか、Markdownリンクか)、③端末をまたぐ場合の同期と、別にバックアップを取るか、④コミュニティプラグインを使うか、の4つです。
この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はObsidianを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。メニュー名や設定名は、公式の表記を写しています。公式のページは要約の形で取得したため、長い引用はせず、言い換えています。
先に結論
- まず決めること。 どの端末で使うか、Vaultをどこに作るか、同期をどうするか、の3つです。
- アカウントは、使い始めるだけなら要らない。 公式のライセンスのページは、アカウントを作らずに使い続けられると書いています。アカウントが要るのは、SyncやPublishなど有料の追加サービスを使うときです(公式のSyncとPublishの設定手順に、Obsidianアカウントでのログインが書かれています)。
- メモはクラウドではなく手元に置かれる。 Obsidianのプライバシーのページは、アプリ(デスクトップとモバイル)のデータは端末に保存され、Obsidianのサーバーには送られない、と書いています。
- 「同期」と「バックアップ」は別物。 公式のバックアップのページは、同期サービスはファイルを揃えるだけで、削除や破損から守るものではない、と書いています。
前提:用語をそろえる
- Vault(ボルト):メモを入れておく自分の端末上のフォルダです。サブフォルダも含みます。1つにまとめても、プロジェクトごとに複数作っても構いません、と公式ヘルプに書かれています。
- Markdown(マークダウン):見出しや太字などを、記号を使ってテキストで書く方法です。公式ヘルプは、
#で始まる行が見出しになる、と例を挙げています。 - ノート:Vaultの中の1つ1つのメモのファイルです。
- Wikilink(ウィキリンク):
[[ノート名]]のように二重のカギ括弧で別のノートにつなぐ書き方です。Obsidianの初期設定です。 - プラグイン:機能を足す部品です。公式が作って最初から入っている「コア(Core)プラグイン」と、有志が作る「コミュニティプラグイン」があります。
- Sync:Obsidianが提供する有料の同期サービスです(Obsidian Sync)。
- Publish:ノートをウェブサイトとして公開する有料サービスです(Obsidian Publish)。
たとえ話:ノートを入れる「机の引き出し」を、自分の家に置く
クラウドのメモアプリは「貸しロッカー」に近く、鍵は会社が持っています。Obsidianは、自宅の机に引き出し(Vault)を置き、そこに紙のメモ(Markdownのファイル)をしまっていく形に近いです。引き出しの中身は、別のアプリでも開けます。ただ、別の部屋(スマホ)にも同じ引き出しを置きたいなら、運ぶ方法(同期)を自分で決める必要があります。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。
どこで入手できるか
公式のダウンロードページ(obsidian.md/download)には、次のものが並んでいました(確認日2026-10-23)。
| 端末 | 形式(ページ上の名前) | ページに表示されていた版 |
|---|---|---|
| Windows | インストーラー、「Universal」 | 1.14.5 |
| Mac | ディスクイメージ、「Universal」 | 1.14.5 |
| Linux | 「AppImage」、「AppImage (AArch64, ARM64)」、「Deb」 | 1.14.5 |
| Linux | 「Snap」、「Flatpak」(Flatpakにだけ「Community maintained」の注記) | 表示なし |
| iPhone/iPad | 「App Store」 | 表示なし |
| Android | 「Google Play」 | 表示なし |
| Android | 「APK」 | 1.14.4 |
- 公式ヘルプ(Download and install Obsidian)は、対応する環境を Windows、macOS、Linux、Android、iPhone/iPad と書いています。動作に必要なシステム条件は、そのページには書かれていませんでした。
- Windowsは「Universal」を選んでインストーラーを実行します。Macは「Universal」を選び、ファイルを開いてObsidianをApplicationsフォルダへドラッグします。
- Linuxは、Snap、AppImage、Flatpakの3つの方法がヘルプに書かれています。Snapは
--dangerousと--classicの指定が要る、AppImageは実行権限を付けて--no-sandboxで起動する、Flatpakはflatpak install flathub md.obsidian.Obsidianで入れる、という内容です。理由として、Snapはカノニカルが審査していないため、と書かれています。 - Androidは、Play ストアの「Install」か、ダウンロードページのAPKです。iPhone/iPadは、App Storeの「Get」です。
- なお、同じ日に読んだ更新履歴のページ(obsidian.md/changelog)には、2026年10月22日付で「1.14.5」(デスクトップ版。セキュリティ修正のため再インストールを案内)と、「1.15.0」の項目が載っていました。ダウンロードページの表示(1.14.5)は更新履歴の1.14.5と合っています。1.15.0は、更新履歴で「catalyst」の印が付いていて、「public」の印の1.14.5とは区別されていました。ライセンスのページは、有料のCatalystに「insider builds」への早期アクセスが付くと書いています。つまり、Catalyst向けの先行版とみられます(「先行版」とはっきり書いた一文を読んだわけではなく、印からの読み取りです)。最新版はダウンロードページか、各ストアで確かめてください。
無料でどこまで使えるか
公式の資料に書かれていることを並べます(確認日2026-10-23)。
| 項目 | 公式に書かれていること |
|---|---|
| アプリ本体 | 料金ページに「Free without limits.」「No sign-up required.」と表示されています |
| 個人利用 | ライセンスのページは、無料で、アカウントなしで使い続けられると書いています |
| 商用利用 | 同じページは、会社などの商用利用も無料と書いています(利用規約は、営利組織と政府機関の無料利用を挙げています)。ライセンスのページは、非営利・慈善団体、教育機関、政府機関も無料で使える、と書いています(利用規約は、登録された慈善・非営利団体と政府機関を挙げています)。2026年10月23日に読んだ版の更新日は、2025年2月20日と表示されていました |
| 任意のライセンス | Catalyst(個人向け、一回払い25米ドル)と、Commercial(組織向け、1ユーザーにつき年50米ドル)があります。ページは、どちらも必須ではないと書いています |
| 追加サービス | Sync(同期)とPublish(公開)は別料金です。くわしい金額は04の記事に書きます |
価格は変わることがあります。料金ページには「Per user, per month, billed annually」のように表示されていました。購入の前に、料金ページで直接確かめてください。
年齢と地域については、利用規約が、利用するには住んでいる場所の成人年齢(age of majority)に達している必要がある、と書いています(2025年2月20日更新と表示)。同じ利用規約は、利用が違法または禁止されている地域に住んでいる場合は使えないこと、運営が提供を特定の人・地域・管轄に限ることがあることも書いています。ライセンスとダウンロードのページには、国や地域・年齢の制限の記載は見つかりませんでした。
メモはどこに保存されるのか
公式ヘルプの「How Obsidian stores data」の内容を整理します(URLは出典に載せた data-storage のページです)。
- メモは、Markdown形式のテキストファイルです。Vaultというフォルダ(サブフォルダを含む)に入ります。OSが許す場所なら、どこにでも作れます。
- ファイルは普通のテキストなので、他のエディタやファイル管理ソフトでも編集できます。外で変更すると、Obsidianが拾い直します。
- Vaultは複数開けます(仕事用と学校用など)。ただし、Vaultの中に別のVaultを入れないよう、公式は勧めています。リンクはVaultの中だけで完結するためです。
- Vaultの一番上に、
.obsidianという設定用のフォルダが作られます。ホットキー、テーマ、コミュニティプラグインなど、そのVault用の設定が入ります。初期状態では隠しフォルダです。Macは「Cmd+Shift+.」で表示でき、Linuxは多くのファイルマネージャーで「Ctrl + h」で表示できます、と書かれています。 - アプリ全体の設定は、Vaultの外にあります。Macは
/Users/(ユーザー名)/Library/Application Support/obsidian、Windowsは%APPDATA%\Obsidian\、Linuxは$XDG_CONFIG_HOME/obsidian/か~/.config/obsidian/です。公式は、この場所の中にVaultを作らないよう書いています。データが壊れたり失われたりするおそれがあるためです。 - 速く動かすために、ノートの情報(メタデータ)を覚えておく「メタデータキャッシュ」があります。ずれたときは、設定の「Files and links」の中で作り直せる、と書かれています。
- Appleの「ロックダウンモード」がオンで、Obsidianが除外されていないと、内部のデータベースが保存されず、起動のたびに索引を作り直すことになる、と書かれています。
最初のVaultとノートを作る
公式ヘルプ(Create a vault、Create your first note)の手順です。
- 初めてObsidianを開くと、Vaultを追加するよう求められます。
- 空のVaultを作る場合は、「Create new vault」の右の「Create」を押し、「Vault name」に名前を入れ、「Browse」で作る場所を選んで「Create」を押します。
- すでにあるフォルダを使う場合は、「Open folder as vault」の右の「Open」を押し、フォルダを選びます。
- 新しいノートは、
Ctrl+N(MacはCmd+N)で作ります。名前を付けてEnterを押します。 - 行の頭に
#を付けると見出しになります。文字を選んでCtrl+B(MacはCmd+B)で太字になります。
最初に決めること:4つ
- Vaultの置き場所。 公式の注意は、他のVaultの中に入れない、アプリの設定フォルダの中に入れない、の2つです。クラウド同期のフォルダ(iCloud Driveなど)に置く方法は、公式の同期ページに書かれています(04で扱います)。
- リンクの書き方。 初期設定はWikilink(
[[ノート名]])です。公式は、他のアプリとのやり取りを考えるなら、Markdown形式のリンクに切り替えられると書いています。設定の「Files and Links」で「Use [[Wikilinks]]」をオフにします。ブロック参照(ノートの一部へのリンク)はObsidian独自のもので、Obsidianの外では動かない、とも書かれています。 - 同期とバックアップ。 端末が1台なら、同期は要りません。複数の端末で使うなら、公式の同期ページに、Obsidian Sync、iCloud、OneDrive、Google Drive、Syncthing、Gitなどが並んでいます。同期とは別に、バックアップの計画を持つよう書かれています。
- コミュニティプラグイン。 初期状態では「制限モード(Restricted Mode)」で、外部のコードは動きません。使うなら「Settings」で「Turn on community plugins」を選びます。公式は、プラグインは第三者のコードを動かすので害になりうる、と警告しています。くわしくは03で扱います。
加えて、公式のプライバシーのページは、Obsidianは更新の確認をすることがあり、これは「Settings → About」で止められる、と書いています。
他のアプリから引っ越すとき
公式ヘルプ(Import notes)は、「Importer」プラグインを使うよう案内しています。対応する元のアプリは、Notion、Airtable、Microsoft OneNote、Evernote、Apple Notes、Apple Journal、Google Keep、Bear、Craft、Roam Research、Logseq、Tomboy と Gnote、と書かれています。ファイル形式は、HTML、CSV、Markdown、Textbundleです。このほか、Day One、Diaro、Remnote、Samsung Notes、TiddlyWiki、TheBrain、Ulysses、Zim、zkn3 については、コミュニティが共有した移行ガイドが紹介されています。
ImporterのGitHubのREADMEは、このプロジェクトはコミュニティ主導で、Obsidianチームは新しい形式を積極的に足していない、と書いています。一方、公式ヘルプのプラグインの一覧は、ImporterをObsidianチームが維持するプラグインの1つとして載せています。位置づけの書き方が2つのページで少し違うので、対応していない形式は、先にGitHubで確かめるのが安全です(これは僕らの見立てです)。
誤解されやすい点と、今日からできること
誤解されやすい点
- 「無料だから、機能が足りない」とは限らない。 ただし、同期と公開は有料の追加サービスです。無料のまま端末間で同期したい場合の選択肢(iCloudなど)には、公式が「サポート外」や「注意」と書いているものがあります。
- 「アカウントを作らないと使えない」ではない。 公式は、アカウントなしで使い続けられると書いています。
- 「ノートはObsidianのサーバーにある」わけではない。 SyncやPublishを使わない限り、端末に保存されます。
今日からできること
- 公式のダウンロードページか、各ストアから、使う端末用のものを入れる。
- 空のVaultを1つ作り、
Ctrl+Nでノートを作って、[[でリンクを書いてみる。 - Vaultの場所を決め、メモ(どのフォルダに置いたか)を残す。
- 端末が複数なら、同期の方法と、バックアップの方法を、04を読んで決める。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はObsidianを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。公式の資料を読んだ範囲です。
- 公式のページは要約の形で取得したため、細かい画面の表記が違う可能性があります。操作の前に、手元の画面と照らしてください。
- 更新履歴には1.15.0の項目もありましたが、「catalyst」の印が付いていて、一般公開(public)の印ではありませんでした(ダウンロードページの1.14.5は、更新履歴のデスクトップ版1.14.5と一致していました)。動作に必要なシステム条件は、読んだ範囲のヘルプには書かれていませんでした。
- 価格やライセンスの条件は変わることがあります。この記事の金額は、2026年10月23日に料金ページで表示されていたものです。
- ライセンスや規約の解釈は、公式に確認してください。この記事は法律の助言ではありません。
出典
- Home - Obsidian Help(Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Download Obsidian(Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Download and install Obsidian(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Create a vault(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Create your first note(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- How Obsidian stores data(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Link notes(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Internal links(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Import notes(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Sync your notes across devices(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Back up your Obsidian files(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Community plugins(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Pricing(Obsidian、確認日 2026-10-23)
- License overview(Obsidian、2025年2月20日更新と表示、確認日 2026-10-23)
- Privacy Policy(Obsidian、2023年11月1日更新と表示、確認日 2026-10-23)
- Changelog(Obsidian、確認日 2026-10-23)
- obsidian-importer README(GitHub、obsidianmd、確認日 2026-10-23)