この項目で混ざったもの

ハード側通信と保存を専用カードが担当ソフト側ハイパーバイザーを必要最小限に

2017年11月6日、AWSの公式ブログがEC2のC5インスタンス(クラウド上で借りられる仮想サーバーの種類のひとつ)の提供開始を伝えました。記事によると、C5は自社のハードウェアと密接に連携して動く新しいハイパーバイザーを使います。ハイパーバイザーとは、1台の物理サーバーを複数の仮想サーバーに分けて動かすソフトのことです。ネットワーク(ENA)とEBS(ディスク)へのNVMe接続は、ハードウェアのアクセラレーター(専用の処理装置)が担当し、従来のXen用のネットワーク/ブロックドライバーは外されました。

何が混ざったのかを、現在の公式ページから整理します。AWSはNitro Systemを「専用ハードウェアと軽量ハイパーバイザーの組み合わせ」と説明しています。仮想サーバーの管理の仕事のうち、ネットワーク、EBS、サーバー内蔵ストレージの入出力は、Nitroカードという専用の基板が受け持ちます。カードはAWSが設計した専用のハードウェアで、64ビットの処理能力と専用回路(ASIC)を持ち、お客さんの計算が動く本体の基板とは独立して動きます。ソフト側のNitroハイパーバイザーは、メモリとCPUの分割、仮想機能やアクセラレーターの割り当てなどを受け持ち、ネットワークの仕組みや汎用のファイルシステム、周辺機器のドライバーは持たない設計だと書かれています。つまり、ソフトの仕事をチップや基板に移し、残ったソフトを小さくしたわけです。

理由について、C5の記事は、ハードウェアへの処理の移し替えを長く進めてきたのは「最高のネットワーク、ストレージ、計算の性能」を出すためだと説明しています。新しいハイパーバイザーは、サーバーの処理能力をすべて使えるようにし、性能のばらつきを減らし、安全性を高めると述べています。ホワイトペーパーでは、セキュリティ、分離、性能、コスト、改良の速さを目指したと説明しています。

その後について、ホワイトペーパーは、Nitroが2018年初め以降に始まったすべてのEC2インスタンスの土台だと書いています。EC2のNitro対応インスタンスの一覧には、次の項目で扱うGravitonを使うA1も含まれています。

C5の公式ブログ記事
2017年11月6日
C5の最大サイズ
72 vCPU、144 GiBメモリ(c5.18xlarge)
Annapurna Labsの買収
2015年(ホワイトペーパーの記述)
Nitroが土台のインスタンス
2018年初め以降に始まったすべて

確認できていない点

  • C5の記事が「Nitro」という名前を使っているかは、取得した要約では確認できなかった。記事の表現は「新しいハイパーバイザー」
  • Nitro Systemの名前が最初に公に使われた日付は、一次情報で確かめられなかった
  • C5の記事に『Nitro』の語は見つからなかった(再取得でも記載なし)。C5のハイパーバイザーが現在のNitro Hypervisorと同じものかは、取得した出典では確かめられない。ホワイトペーパーの『土台』は2018年初め以降に始まったインスタンスで、C5(2017年11月)は範囲に入らない

出典

2026年10月18日に、上の出典(会社・研究機関の公式の資料と原著論文)を読んで確かめました。製品の仕様や提供状況は変わることがあります。この記事は、製品を試した記録ではありません。

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