3行でいうと

  • Grokは、Xとウェブの最新情報を使えることを前面に出したAIアシスタント。無料で始められ、有料は、新規の契約が2026年10月12日から、Grok・Cursor・X Premiumをまとめた「X Subscription」のプラン(既存のSuperGrokの契約者は、自動では変わらない)。
  • 月額は、無料が0ドル、Plusが8ドル、Premiumが30ドル、Superが100ドル、Ultraが200ドル(米ドル。10月12日からの名前と金額。以前はSuperGrokが30ドル、SuperGrok Plusが100ドル)。日本円の価格は確認できていない。
  • 開発者向けの最新の文章モデルは、2026年9月21日に公開されたGrok 4.7。
  • 生成した画像と動画には透かしが入り、消したり隠したりするのは利用規約違反。

Grokは、Xとウェブの情報を引きながら答えるのが特徴の、チャット型のAIです。この1年で、チャットだけでなく、アプリを作る機能、画像・動画の生成、仕事を任せる「Bot」まで広がりました。名前が似たものが多く、混ざりやすいので、順に整理します。

先に断っておきます。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は、公式の文書を読んでまとめたものです。僕らの考えは「見立てです。」で始めて、事実と分けています。

先に結論

何の会社の何というAIか

Grokは、イーロン・マスク氏が立ち上げたxAIのAIです。会社のまわりの名前が、この1年で変わっています。公式のニュースによると、2026年2月2日に「SpaceXがxAIを買収した」と発表されました。いまの公式サイトやドキュメントでは、会社名が「SpaceXAI」と書かれ、利用規約の提供者は「SpaceXAI LLC」です。ただ、10月22日に読んだ開発者向けのドキュメントでは「xAI API」という呼び方は見つからず、題名や本文は「SpaceXSI Docs」「SpaceXSI API」でした。一方、Google Playの日本語の紹介ページには、今も「xAIが開発した」と出てきます。この記事では、会社を「xAI(現在の表記はSpaceXAI)」と書きます。10月22日に読んだ開発者向けの文書やニュースでは「SpaceXSI」という略称も使われ、利用規約は提供者を「SpaceXAI LLC」、略称を「SpaceXSI」としています。同じ会社です。

名前の整理をします。

モデルの系列

「API」とは、アプリから直接AIを呼び出す口のことです。開発者向けのドキュメントには、モデルの一覧が載っています。「トークン」は、AIが文章を読み書きするときの、文字より細かい数え単位です。

文章を扱うモデルは、公式の料金表で次のとおりです(100万トークンあたり、米ドル)。

モデル 位置づけ 一度に扱える長さ 入力 出力
Grok 4.7 最新の主力。コードも一般の質問も 50万トークン $2.00 $6.00
Grok 4.6 1つ前の主力 50万トークン $2.00 $6.00
Grok 4.5 その前の世代 50万トークン $2.00 $6.00
Grok 4.3 速さと安さの系統 100万トークン $1.25 $2.50
Grok 4.20 同上の旧世代(推論あり・なしの2種) 100万トークン $1.25 $2.50
Grok Build 0.1 コーディング専用 25.6万トークン $1.00 $2.00

上の価格は、プロンプト(入力)が20万トークン未満の場合です。20万以上の長い入力は、全体が2倍の料金になる、と料金表に書かれています(たとえばGrok 4.7は入力$4.00、出力$12.00)。同じ入力をくり返す場合の割引価格(キャッシュ)も別にあり、Grok 4.7は入力$0.50です。

Grok 4.7について、公式の説明を短くまとめます。

  • 2026年9月21日公開。コード、仕事を自分で進めるAI(エージェント)、知識労働向けの「最前線」のモデル、と説明されています。
  • 文章と画像を読み取り、答えは文章です。知識は2026年5月までです。
  • 考える深さを、low、medium、high(初期値)、xhighから選べます。
  • 公式の発表では、コーディングの評価「CursorBench 4.0」で46.3%(Grok 4.6は40.4%)、「DeepSWE v1.1」で71.0%でした。発表の比較表には他社のモデルも並んでいて、項目によっては他社のほうが高い数字も載っています。これは公式が選んだ評価と条件での数字です。

Grok 4.5は2026年7月16日、Grok 4.6は8月12日、Grok 4.7は9月21日の公開です。

見立てです。およそ1か月おきに新しい版が出ているので、「最新」はすぐ入れ替わります。数字の大きさより、公式のモデル一覧で、いま何が主力と書かれているかを見るほうが確かです。

アプリ・Web・Xとの関係

公式のヘルプによると、Grokは次の場所で使えます。

Xとの関係で、押さえておくことが3つあります。

1つ目。GrokはXの投稿を検索して答えに使えます。Googleプレイの日本語の紹介文にも「Xとウェブに直接アクセスできる」とあります。ただし、開発者向けの文書には、検索の道具を有効にしないと、モデルは最新の出来事を知らない、とも書かれています。

2つ目。Xの有料プラン(X Premium)を使っている人は、XのアカウントをGrokのアカウントにつなげる設定があります。つなぐと、Xの契約状況に応じた特典が受けられる、と公式のFAQに書かれています。

3つ目。支払いと返金の窓口が別です。X経由の契約はXが、Grokのサイトで契約したものはxAI側が、Apple経由はAppleが、それぞれ扱います。窓口を間違えないことが大事です。

そのほか、Microsoft 365のアドイン(Word、Excel、PowerPoint、Outlook)の中でもGrokが使えると、公式の発表にあります。メールやファイルにつなぐ「コネクタ」には、Googleドライブ、Gmail、Outlookなどが並んでいます。PDFや画像などのアップロードは、1ファイル150MBまでです。

個人向けのプラン

公式の料金ページ(x.ai/pricing)は、2026年10月12日の「The X Subscription」の発表で、プラン名と金額が変わりました。10月22日に読んだ内容は次のとおりです(米ドル、月額)。

プラン 月額 公式の説明の要点
Free $0 限られた量のチャットとエージェントの依頼。Xでの投稿や返信
Plus $8 基本の利用量。Grokのチャット、音声、Imagine、Build、API、Cursorを含む。Grok Botは含まれない
Premium $30 Plusの4倍の利用量。Grok Bot、画像・動画の生成、クラウド上のエージェントを含む。発表では、SuperGrok、Cursor Pro、X Premium+の内容を含み、3つ合わせて以前は月$90、とある
Super $100 Plusの15倍の利用量。ピーク時の優先
Ultra $200 Plusの50倍の利用量

発表によると、既存のSuperGrok、Cursor、X Premiumの契約者は自動では変わらず、切り替えるか今のまま続けるかを選べます。切り替えると古いプランの日割り返金がある、と書かれています。新規の契約には10月12日から、世界で順次提供される、とあります。チームの利用者は同じ席あたり金額でPremium、Super、Ultraを選べ、Enterpriseは個別の見積もりです。

10月7日に読んだ旧い料金表は、SuperGrokが$30、SuperGrok Plusが$100(1080pの動画などを含む)でした。SuperGrok LiteとSuperGrok Heavyの金額は読めておらず、新しい発表にはSuperGrok Heavyの名前がありません。新プランの中身の細かい違い(動画の画質など)は、確認できていません。開発者向けの文書やヘルプには、まだ「SuperGrok」の名前が残っています。

使える量の決まり方が、2026年6月から変わっています。公式のFAQによると、以前は機能ごとに1日の上限があったのが、有料プランは「1週間の共通の利用量」をチャット、画像・動画、音声、コーディングのどれに使ってもよい形になりました。使い切ると有料の機能は止まりますが、無料の範囲のチャットと音声は使えます。追加で使うには、「Extra Usage Credits」(追加の利用クレジット)を買うか、上のプランに上げます。クレジットは最少$5から(今のところWebのみ)、購入から1年で失効します。ただしこれは、10月10日更新のFAQ(SuperGrok時代の説明)の記載です。10月12日の発表では、有料プランはGrokとCursorで共通の利用枠を使い、追加分はAPIの定価でのチャージになる、と書かれています。新プランでの追加クレジットの扱いは、確認できていません。

無料プランの1日あたりの回数や、各プランの週の利用量の具体的な数字は、確認できていません。

生成した画像と動画には、Grokの透かし(ウォーターマーク)が入ります。公式は、これを消す設定はなく、消したり隠したりするのは利用規約違反だと書いています。仕事で使う場合は、ここを先に確認してください。

解約は、契約した場所で行います。Webで契約したならgrok.com、iPhoneならAppleの設定、AndroidならGoogle Playです。

画像・動画の生成(Grok Imagine)

開発者向けの料金(1枚、または1秒あたり)は次のとおりです。

モデル 料金
grok-imagine-image(1.0) $0.02 / 枚
grok-imagine-image-2.0 $0.04 / 枚
grok-imagine-image-quality $0.05 / 枚(2026年11月2日で廃止予定)
grok-imagine-video-1.5-lite $0.020 / 秒
grok-imagine-video $0.050 / 秒
grok-imagine-video-1.5 $0.080 / 秒

たとえば、1.5で10秒の動画は、料金表から計算すると$0.80です。画像2.0は、画質の設定によって請求が変わると書かれています。詳しくはモデルの説明ページを見てください。

コーディング系

ここで「Grok Build」の2つを分けます。

1. 開発者向けの道具(Grok Build)。 端末(黒い画面)から使うコーディング用のAIです。2026年5月にベータとして公開され、いまはGrok 4.7が初期のモデルです。「無料枠もある」と公式の発表にありますが、速い版(Grok 4.7 Fast)は無料枠に含まれません。Cursor(コード編集ソフト)の中でも、Grok 4.7が全プランで使えるとドキュメントに書かれています。

2. アプリの中の「ビルド」。 2026年8月19日に、全プランで、Web・iPhone・Androidで使えるようになりました。「ゲームを作って」「ダッシュボードを作って」と話しかけると、チャットの中で動く版ができ、grok.meという住所で公開できます。コードに触らなくてよい、と公式は説明しています。7月の公開時はHeavy専用でした。

「Grok Code」という名前は、古い呼び方です。API文書では、旧名の「grok-code-fast-1」が、いまの「grok-build-0.1」の別名として残っています。料金は上の表のとおりです。

仕事を任せる「Grok Bot」

Grok Botは、2026年8月11日にベータで始まりました。公式の説明では、各Botが自分専用のクラウド上のパソコンを持ち、アプリにログインして、あなたが画面を閉じていても仕事を続けます。10月22日に読んだ文書では、Premium、Super、Ultraに含まれ(Plusには含まれません)、Cursorの有料プランにも含まれます。8月の発表では、使える量は別枠とされていました。

見立てです。個人の入口は、まずチャット(Grok)でよいと思います。Botは、ログイン情報を預ける使い方になるので、公式の「承認・セキュリティ」の文書を先に読むのが安全です。僕らは、この点を読み込んでいません。

API料金:開発者向けの従量課金

自分でアプリやツールを作る人向けの、使った分だけ払う方式です。上の表のほかに、公式の料金ページから次を拾いました。

  • 検索などの道具は、別に料金がかかります。ウェブ検索は1,000回$5、Xの検索は投稿1,000件$5です。
  • 急がない処理をまとめて頼む方式(Batch API)は、20%引きです。10月22日に読んだ料金ページでは、Grok 4.7、4.6、4.5、4.3、4.20の各版が対象で、Grok 4.7も含まれます(10月7日の版には「Grok 4.7にはこの割引はありません」と書いていましたが、直しました)。
  • 優先処理は2倍の料金です。米国内で処理する入口は10%増しです。
  • 音声は、音声から音声が1分$0.08、読み上げが100万文字$15.00です。2026年10月14日にGrok Voice 3.0が出て、Voice 2.0は非推奨になりました。価格は同じと書かれています。

APIの無料枠は、読んだ範囲では確認できていません。API用のクレジットは払い戻しできないと、FAQにあります。

日本での使い方

読んで確認できた範囲を書きます。

どれを選ぶか

見立てです。

他のAIとの優劣は、この記事では決めません。公式の比較表は、公式が選んだ評価で、他社も同じ条件で測ったものとは限りません。

気をつけること

出典

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