3行でいうと

  • 個人アカウントで、Keep Activityがオンのとき、チャットはGoogleのサービスの改善や、生成AIモデルの学習に使われる、と公式に書かれています。オフにすると、以降のチャットは学習に使われません(フィードバックを送った場合を除く)。ただし最大72時間は、サービス提供のために保存されます。
  • 「チャットの一部」は、人間のレビュー担当者が見ることがあります。レビューされたチャットは、アカウントとの関連づけを外したうえで、最大3年保存され、自分のアクティビティを消しても残る、と公式に書かれています。
  • 一時チャットは、履歴に出ず、あとで戻れません。公式ヘルプでは、個人アカウントで使えると書かれていて、仕事用・学校用は使えないとあります。ただし、Workspace管理者向けのヘルプとお知らせ(2026年6月)は、管理者の設定で使えると書いていて(Vaultを使わない場合は既定でオン、使う場合は既定でオフ)、ここは記載がずれています。
  • 共有リンクは「公開チャット」です。リンクを知っている人は誰でも読めます。共有のヘルプは、リンクは元のチャットが保存されている間だけ有効と書いていますが、別のヘルプはチャットを消してもリンクは消えないと書いていて、記載が食い違っています。
  • 仕事用・学校用アカウントは、エディションによって扱いが違います。コアサービスの場合は、人間のレビューも、ドメイン外のAIの学習も、ないと書かれています。追加サービスの場合は、一般の規約が適用されます。

この記事は、Googleの公式ドキュメントを2026年10月22日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はGeminiを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。公式の文章は要約の形で取得したため、引用は最小限にして言い換えています。数字(日数、月数、年数)は公式の記載を写したもので、変わることがあります。規約の解釈や、会社・学校での扱いは、専門家や管理者に確認してください。

先に結論

前提:用語をそろえる

1. アクティビティと、学習への利用

公式の「Gemini Apps Privacy Hub」(Gemini Apps Privacy Noticeを含む)の内容です。この日のページには「2026年10月19日」という日付と、「プライバシー通知は2026年10月13日」という日付の両方が出ていました。

場面 公式の記載(要約) 確かさ
Keep Activityがオン 活動内容は、サービスの提供、開発、改善に使われる。生成AIモデルの学習も含む 文書に書かれている
Keep Activityがオフ 以降のチャットは、AIモデルの学習に使われない(フィードバックを送った場合を除く)。ただし72時間は保存される 文書に書かれている
設定が及ばない部分 チャットから「匿名化したデータ」を作って、サービスを改善する処理は、これらの設定では止まらない 文書に書かれている
広告 Geminiのチャットは、現在は広告の表示に使われていない。変えるときは分かるように伝える、と書かれている 文書に書かれている
個人情報の販売 売らない、と書かれている 文書に書かれている

Privacy Hubは、集めるデータとして、プロンプト、ファイル、写真、動画、共有した画面、フィードバック、Gems・Skills・Saved Infoの指示、生成された内容、Connected Appsのデータ、デバイスの識別子、おおまかな位置(IPアドレスやアカウントの自宅・職場の住所から。正確な位置は許可があるときだけ)などを挙げています。端末の権限によっては、通話やメッセージの記録、連絡先、インストール済みアプリも対象になる、とあります。

音声とLiveの録画。 公式の「Gemini Apps Activity」には、「音声とGemini Liveの録画を、サービスの改善に使う」設定があります。既定はオフで、Keep Activityがオンであることが条件です。オンにすると、音声、Liveの動画、画面共有が、生成AIの学習を含むサービスの改善に使われる、と書かれています。いつでもオフにできます。

政策の側から。 Googleのプライバシーポリシー(policies.google.com/privacy、2026年10月16日施行と表示)は、公開されている情報をAIモデルの学習に使うことがある、と「Research and development」の項目で述べています。また、Geminiアプリは別のプライバシー通知を参照するよう案内しています。Geminiの保存期間の個別の数字は、このポリシーには見つかりませんでした。

2. 人間のレビュー

Privacy Hubの記載は、次のとおりです。

公式は、人に見られたり、改善に使われたりしては困る機密情報は、入れないよう勧めています。

「Gemini Apps Activity」のページには、人間のレビューの記載は見つかりませんでした。同じ話題でも、ページによって書いてある内容が違うので、確かめるときはPrivacy Hubが一番くわしい、と僕らは読みました。

3. 保存期間と削除

対象 期間(公式の記載)
Gemini Apps Activity(Keep Activityオン) 既定で、18か月より古い分が自動削除。3か月、18か月、36か月、または自動削除しない、から選べる
一時チャットと、Keep Activityオフのチャット アカウントに72時間。直近24時間分が、文脈として使われる
人間のレビューを受けたチャットとフィードバック 最大3年。アカウントから切り離される
アバターの録画 3年使われなければ自動削除
インポートしたAssistantのリクエスト履歴 最大90日

削除のしかた(Gemini Apps Activity)は、「すべての期間」「直近1時間」「直近1日」「期間を指定」「特定の日」「1件」から選べます。手動でも自動でも、消すと、まず速やかに表示から消す、そのあと保存先から完全に消す処理を始める、と書かれています(「aim to」「process designed to」という書き方で、完了の時期は書かれていません)。期限の日数は、公式には書かれていませんでした。

消しても残るものがあります。

4. 一時チャット

公式ヘルプ「Use Gemini Apps」によると、gemini.google.com で「New chat」の隣の「Temporary chat」を押して始めます。

5. 共有リンク

公式ヘルプ(公開リンクで共有する方法のページ)の内容です。

Canvasのアプリを共有するとき。 Privacy Hubは、公開リンクを知る人が、そのアプリに保存されたデータを見たり変えたりできると書いています。共有したデータは自分では消せず、アプリの作者だけが消せます。信頼できるアプリにだけ共有するよう、公式が注意しています。

6. 年齢、保護者、学校

状況 公式の記載(要約)
個人アカウント 13歳以上、または各国で定める年齢
13歳未満 保護者がFamily Linkで、Geminiアプリを有効にする。「Family Link」→子ども→「Controls」→「Gemini」→「Gemini Apps」で切り替え
13歳未満の制限 Keep Activityは使えない。「Hey Google」とVoice MatchはGeminiアプリでは使えない
保護者管理の対象外の地域 EEA、スイス、英国では、保護者管理のアカウントは使えない
未成年の追加の保護 暴力、性的な表現、嫌がらせなどを防ぐ標準のフィルターに加えて、人間のふりをしたり、有害な人物を演じたりしないための追加のフィルターがある。何歳までを未成年とするかは書かれておらず、13〜17歳が含まれるかは読めていない。ただし完全ではなく、子どもが見せたくない内容に出会うこともある、と書かれている
18歳未満が使えない機能 Memory、保存した情報(Personal context)、Personal Intelligenceは、18歳未満は今のところ対象外。共有リンクの「Continue this chat」も使えない
Family Linkで管理されるアカウント Gemini Webアプリには入れない、と別のヘルプに書かれている

保護者向けのヘルプは、AIは人ではなく、悩みごとや秘密の相談相手にしないこと、住所、学校名、家族の情報などを入力しないこと、答えを確かめることを、子どもに伝えるよう勧めています。

分かっていないことがあります。①13〜17歳のKeep Activityの既定が、18歳以上と同じか、取得した範囲では見つかりませんでした。②学校用アカウントについて、保護者向けのヘルプには記載がありませんでした。

学校(Workspace for Education)。 Workspace管理者向けのヘルプによると、学校の管理者がGeminiアプリをオンにしたときだけ使えます。Admin consoleで年齢の設定を、「Some or all users are under 18 years of age」か「All users are 18 or older」から選びます。小中高の既定は、18歳以上と指定されていない人に制限つきの体験を出す設定、高等教育は、追加の制限をしない設定と書かれています。18歳未満の学生は、ProやFastのモデル、Canvas、ファイルのアップロード、Gemsなどを使えます。思考モデル、Deep Research、Gemini Live、画像編集、動画・音楽の生成は、同じ表でチェックがついていません(空欄で、使えないと文章で書かれているわけではありません)。2024年11月の公式ブログには、管理者が追加のデータ保護を有効にした場合、チャットは人間のレビューを受けず、AIの改善にも使われない、とあります。

7. 個人アカウントとWorkspaceの違い

Privacy Hubは、仕事用・学校用のアカウントでは、扱いが違うことがある、として、「Generative AI in Google Workspace Privacy Hub」を案内しています。そのページと、管理者向けの「Turn the Gemini App on or off」を合わせて、違いを並べます。

個人アカウント Workspace(コアサービスのエディション) Workspace(追加サービスの場合)
学習への利用 Keep Activityがオンなら使われる 顧客の事前の許可なしには、モデルの学習に使わない、と書かれている 一般の規約。チャットは人間にレビューされ、改善に使われうる
人間のレビュー チャットの一部が対象 Geminiアプリのチャットとアップロードしたファイルは、人間のレビューを受けない、と書かれている レビューされうる、と書かれている
履歴の保持 利用者が決める(既定18か月) 管理者が決める。最大36か月(既定18か月)。履歴をオフにすると、72時間保存 読めていない
一時チャット 使える 管理者の設定で使える。Vaultなしの既定はオン、Vaultありの既定はオフ(2026年6月のお知らせと管理者向けヘルプ) 読めていない
共有リンク 利用者が作る 管理者が決める。リンク共有の既定はオフ、Drive経由の共有は既定でオン 読めていない

Workspaceのコアサービスについて、公式の「Generative AI in Google Workspace Privacy Hub」は、フィードバックもモデルの学習に使わないと書いています。ただし、Workspace内のGemini(Gmail、Docsなど)で利用者がフィードバックを送り、プロンプトと出力を共有するチェックを入れたままにすると、それらが含まれることがある、と書かれています。この項目は、Geminiアプリではなく「Gemini in Workspace」だけの記載です。フィードバックの保存は最大18か月とあります。

どのエディションがコアサービスにあたるかは、管理者向けのヘルプによると、多くのBusiness、Enterprise、Essentials、Frontline、Nonprofits、AI Expanded Accessと、対象の教育向けエディションです。それ以外のWorkspaceのエディションでは、追加サービスの扱い(個人向けに近い規約)になります。自分のアカウントがどちらかは、管理者に聞くのが確実です。

MemoryとPersonal Intelligenceのヘルプには、仕事用、学校用、保護者管理のアカウントは対象外、と書かれています。Personal context(Save info)のヘルプには、アカウントの種類についての記載は見つかりませんでした(18歳未満は対象外、とだけあります)。

8. Connected Appsと外部ツールの安全

今日からできること、避けたいこと

できること 1. gemini.google.com の「Settings & help」→「Activity」で、Keep Activityの状態と、自動削除の期間を見る。 2. 学習に使われたくない話は、Keep Activityをオフにする。または「Temporary chat」で始める。 3. 共有したことがあるなら、「Your public links」で、残っているリンクを見直す。 4. 仕事用アカウントなら、会社の管理者に、どのエディションか、履歴の設定、共有の設定を聞く。

避けたいこと 1. パスワード、決済情報、他人の個人情報などを、チャットに入れる。人に見られる可能性がある、と公式が書いています。 2. 「一時チャット=何も残らない」と思い込む。72時間の保存があります。 3. 公開リンクを、非公開の共有のつもりで作る。

気をつけること

出典