3行でいうと

  • インストールは公式のスクリプト1行(macOS・Linuxは curl ... | bash、WindowsはPowerShell)か、npmです。起動は kimi、接続は /login で、選べるのは「Kimi Code(OAuth)」と「Kimi Platform の APIキー」の2つです。
  • 承認のモードは3つ。既定の「Always Ask」(読む以外は毎回確認)、/yolo の「Ask When Needed」(通常の操作は自動、危険な操作は確認)、/auto の「Never Ask」(すべて自動で、質問もしない)です。公式の更新履歴では、この名前の付け替えは2026年9月4日の版(0.41.0、Web版の項目)に載っています。一方、公式の「What's New」は0.40.0(9月2日)に載せていて、公式の中で食い違っています。
  • 設定は ~/.kimi-code/config.toml(TOML)に書きます。許可と拒否のルールは [[permission.rules]]、危険コマンドの確認は dangerous_command_guard です。シェルで export KIMI_API_KEY=... しても、CLIは読みません。ここは落とし穴です。
  • セッションの記録、入力履歴、ログは ~/.kimi-code/ に残ります。公式は、これらに会話や作業の内容が入りうると書いています。

この記事は、公式ドキュメントを2026年10月24日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はKimiを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。コマンド、フラグ、設定のキー、画面の項目名は、公式ページに書かれているとおりに写したもので、動作確認はしていません。公式ページは要約として取得したため、読み切れていない所は「読めていない」「確認できず」と書いています。多くのページには日付が付いておらず、日付が分かるのは更新履歴(CLI v2.3.0は2026-10-21)などに限られます。バージョンや上限は変わることがあります。

先に結論

前提:用語をそろえる

入れる:3つの方法

公式の「Getting started」は、スクリプト(推奨)とnpmの2通りを挙げています。画面の見た目のために、公式は、24ビットカラーと合字に対応した端末(KittyやGhosttyなど)を勧めています。

方法 コマンド(公式のとおり) 条件・注意 公式のどこに
スクリプト(macOS、Linux) curl -fsSL https://code.kimi.com/kimi-code/install.sh \| bash Node.jsは不要。最新版を取得し、チェックサムを確かめて、kimi を PATH に置く、と書かれている Getting started(インストール手順は README にも載っている)
スクリプト(Windows PowerShell) irm https://code.kimi.com/kimi-code/install.ps1 \| iex 先に Git for Windows が必要。Git Bash が別の場所なら、環境変数 KIMI_SHELL_PATH に bash.exe の絶対パスを入れる Getting started
npm npm install -g @moonshot-ai/kimi-code Node.js 22.19.0以上。node --version で確認 Getting started
pnpm pnpm add -g @moonshot-ai/kimi-code 同上 Getting started

公式の更新履歴には、Homebrewでの導入に対応した、という記載(0.12.0、2026-06-09)もありますが、コマンドは読めていません。

確かめ方は kimi --version(短縮は -V)です。README は、新しいシェルで確かめるよう書いています。macOSでは、初回の起動が遅いことがあり、公式のFAQは、新しいプログラムをOSが検査するためで、終わるまで待つか、端末アプリを「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「開発者ツール」に加える、と説明しています。

更新と削除(公式の書き方)
  • 更新。 kimi upgrade(別名 kimi update)が最新版を確かめて、選択肢を出します。-y で確認を省けます。npmなら npm install -g @moonshot-ai/kimi-code@latest でも更新できます。
  • 自動更新の既定。 設定ファイル tui.toml の [upgrade].auto_install は、既定が true です。自動で入れたくない場合、更新の確認も入れ替えも止める環境変数として KIMI_CODE_NO_AUTO_UPDATE が挙がっています。
  • 削除。 スクリプトで入れた場合は、kimi の実行ファイルを消す、と書かれています(置き場所は、読んだ範囲では書かれていませんでした)。npmなら npm uninstall -g @moonshot-ai/kimi-code です。
  • データは別。 実行ファイルを消しても、~/.kimi-code/ は残ります。消す方法は、後ろの「残るデータ」の表にあります。

僕らの見立てです。curl ... | bash や irm ... | iex は、ネットから取ってきたスクリプトをそのまま実行する形です。公式が、スクリプトの中身を先に読むよう案内しているかは、読んだ範囲では見つかりませんでした。気になる場合は、URLを先にブラウザで開いて内容を読む、または npm を使う、という選び方があります。

ログイン:どの入口を選ぶか

プロジェクトのフォルダで kimi を起動し、初回は入力欄に /login と打つと、接続先の選択画面が開きます。公式は2つを挙げています。

選択肢 公式の説明 向く人 確かさ
Kimi Code(OAuth) デバイスコード方式。リンクを任意の端末で開き、サインインして、コードを入れて許可する Kimi Code付きの会員(Plus以上)。モデルの利用は会員の枠から引かれる 文書に書かれている
Kimi Platform API key platform.kimi.com または platform.kimi.ai で作った鍵を入れる 従量課金のAPIで使う人 文書に書かれている

ほかの提供元(Anthropic、OpenAI、Googleなど)は、/login ではなく、~/.kimi-code/config.toml を編集して設定する、と書かれています。ログアウトは /logout で、現在の認証情報が消えます。TUIを開かずに、シェルから kimi login でデバイスコードのログインもできます(成功で終了コード0、取り消しや失敗で1)。

会員で使うときの前提。 公式の「Membership Benefits」は、Kimi Code が使えるのは、新しい名前のプランでは Plus 以上、旧名では Andante 以上と書き、Go には含まれないとあります。5時間の回転窓の上限は全員にあり、週ごとの上限は旧プランだけです。月の枠は、Kimiの会員全体と共有されます。ログインした端末とAPIキーは、同じ枠を使います。30日を超えて使わなかった端末は、紐づけが外れ、/login をやり直すと戻ります。枠の確認は、Kimi Codeのコンソール、購読のページ、CLIの /usage です。

地域とURL。 公式のFAQは、次の表のように、中国と海外でURLを分けています。

製品 地域 ベースURL 課金
Kimi Code 中国 https://api.kimi.com/coding/ 会員の購読(枠込み)
Kimi Code 海外 https://api.kimi.ai/coding/ 会員の購読(枠込み)
Kimi Open Platform 中国 https://api.moonshot.cn/v1 従量課金
Kimi Open Platform 海外 https://api.moonshot.ai/v1 従量課金

エラー表には、「Kimi Codeの鍵とOpen Platformの鍵、またはそれぞれのベースURLを混ぜると401になりやすい」と書かれています。環境変数の説明にも、OAuthのあとの KIMI_CODE_BASE_URL(既定 https://api.kimi.com/coding/v1)と、APIキー用の KIMI_BASE_URL(既定 https://api.moonshot.ai/v1)は別物で、取り違えないように、という注意があります。CLIがどの条件で中国側と海外側を選ぶかは、読んだ範囲では書かれていませんでした。

最初の10分でやること

ここは、公式の「Getting started」と「Interaction and input」に書かれている手順を、順番に並べたものです(並べ方は僕らの整理です)。

  1. 入れる。 上の表のどれかで入れ、kimi --version で確かめる(2分)。
  2. 試す場所を決める。 公式の指定ではなく、僕らの整理です。いきなり大事なリポジトリではなく、gitで管理した小さなフォルダで始めます。理由は後ろに書きます。
  3. 起動して接続する。 cd your-project のあと kimi。入力欄に /login と打ち、OAuthかAPIキーを選ぶ。
  4. 読むだけの質問から。 公式の例は「このプロジェクトのディレクトリ構成を見て、各ディレクトリの役割を簡単に説明して」です。読み取りは自動で実行されます。
  5. 今の状態を見る。 /status が、版、モデル、作業フォルダ、承認のモードなどを出します。/usage はトークンの使用量、文脈の消費、枠を出します。
  6. 小さな変更を頼む。 公式の例は、src/utils に文字列をkebab-caseにする関数と、そのテストを足す依頼です。ファイルの変更とシェルの実行は、確認の画面が出ます。
  7. 確認画面を読む。 選ぶには、矢印キーと Enter、または数字キーです。公式のキー一覧では Ctrl-E で差分やファイルのプレビューを広げられ、Esc、Ctrl-C、Ctrl-D で拒否です。選択肢のうち「このセッションでは同じ種類の呼び出しを自動承認する」があります。数字が何に対応するかは、読んだ範囲では書かれていませんでした。
  8. Plan モードを触る。 Shift-Tab(または /plan)で入ります。計画が出るまでファイルは変わらず、計画の承認が要ります。/plan on、/plan off で状態を指定でき、/plan clear で今の計画を消せます(公式のコマンド表)。
  9. やり直し方を知る。 /undo はプロンプトを取り消しますが、公式は「コードの変更は元に戻らない」と書いています。Esc を2回押すと、取り消しの選択画面が開きます。
  10. 終わり方。 /exit、またはアイドル中に Ctrl-C を2回、入力欄が空なら Ctrl-D。次に続けるなら kimi -c(同じフォルダの直前のセッションを再開)です。

作業の途中で別の案を試したいときは、/fork が、今の会話の履歴を引き継いだ新しいセッションを作ります(公式の説明では、今のセッションに留まります)。OAuthやAPIキー以外の提供元を足すときは、/provider で、設定済みの提供元の確認、追加、削除ができる対話画面が開きます。

そのほか、公式が挙げている入力のコツです。@ でファイルのパスを補完し、! を空の入力欄で打つとシェルモードに入ります(コマンドの出力は会話の文脈に入ります)。Enter が送信、改行は Shift-Enter か Ctrl-J です。実行中に言い足したいときは Ctrl-S で、動いている最中の回に差し込めます。/help で一覧が出ます。

僕らの見立てです。/undo が会話だけを戻し、ファイルを戻さないのなら、変更の巻き戻しはgitに頼るのが確実です。試す前に git status がきれいか、確かめておくと安心です。公式がgitの利用を勧めている文は、読んだ範囲では見つかっていません。

承認と権限:3つのモードを見分ける

公式の「Interaction and input」と更新履歴によると、モードは3つで、名前は、更新履歴では0.41.0(2026-09-04)、What's New では0.40.0(2026-09-02)で「Always Ask」「Ask When Needed」「Never Ask」に付け替えられた、と書かれています(版は公式の中で食い違っています)。旧名は Manual、YOLO、Auto で、設定ファイルや旗には旧名が残っています。

モード(旧名) 入り方 自動で通ること 確認が出ること 確かさ
Always Ask(Manual) 既定。設定値は manual 読み取り それ以外のすべて 文書に書かれている
Ask When Needed(YOLO) /yolo、kimi --yolo(-y)。設定値は yolo 通常のツール呼び出し 機密ファイル(.env、SSH鍵など)、危険なコマンド(shutdown、rm -rf など)、Planモードの終了。エージェントからの質問は出る 文書に書かれている
Never Ask(Auto) /auto、kimi --auto。設定値は auto すべて(機密ファイルも、危険なコマンドも、計画の承認も) なし。エージェントは質問もしない 文書に書かれている

/yolo と /auto は、公式のコマンド表では、モードの一覧を開いて、それぞれを選んだ状態にするものと説明されています。そのため、選択の確認が要る場合があります。モードの切り替えだけを開くコマンドは /permission(単数)です。/permissions や /trust は、コマンド表に載っていませんでした。

公式が出している警告。

更新履歴で分かる、既定値と挙動の変化。 古い解説と食い違いやすい点です。

日付・版 変わったこと(更新履歴の記載)
2026-08-28(0.39.1) (Web版の項目)あるセッションで承認のモードを変えても、ほかのすべてのセッションには効かなくなった
2026-09-02(0.40.0) 危険コマンドのガードが追加された。信頼ダイアログの既定が「このフォルダを信頼する」になった
2026-09-04(0.41.0) 3つのモードの改名(Web版の項目)。Autoは、危険なコマンドや静的に解析できないコマンドを、もうブロックしない
2026-09-14(0.43.0) /tmp や /temp だけを対象にする rm -rf は、確認が出なくなった
2026-09-18(2.0.1) 「Ask When Needed」では、静的に解析できないbashコマンドで承認を求めなくなった。システムプロンプトから、作業フォルダ外のファイル全般を禁じる規則が外れた
2026-09-23(2.1.0) プロジェクトのローカル設定は、ワークスペースを信頼してから適用される。作業フォルダ外のファイルへ、シンボリックリンク経由で届かなくなった
2026-10-21(2.3.0) dangerous_command_guard = false が、危険コマンドだけでなく、組み込みの確認すべてを止めるようになった

「Ask When Needed」の説明は「危険なコマンドは確認」ですが、更新履歴どおりなら、静的に解析できないコマンドは確認の対象外です。何が「解析できない」かの定義は、読んだ範囲では見つかっていません。このモードを「安全な自動」と受け取らない方がよい、というのが僕らの見立てです。

ルールで決める:[[permission.rules]]

モードが「基準」なら、ルールは個別の例外です。公式の「Configuration files」の例は次のとおりです。ルールは上から順に照合され、最初に当てはまったものが使われます。

[[permission.rules]]
decision = "allow"
pattern = "Read"

[[permission.rules]]
decision = "allow"
pattern = "Grep"

[[permission.rules]]
decision = "deny"
pattern = "Bash(rm -rf*)"

[[permission.rules]]
decision = "ask"
pattern = "Bash"
フィールド 必須 値
decision はい allow(許可)、deny(拒否)、ask(毎回確認)
scope いいえ turn-override、session-runtime、project、user(既定は user)
pattern はい ToolName または ToolName(引数のパターン)
reason いいえ 監査用の説明

注意点です。AgentSwarm、MCPのツール、独自のツールは、名前だけで照合され、引数のパターンは使えません。一方、ツール一覧のページは、Bash(command-pattern) や Read(path-pattern) の書き方は、そのページには書かれていない、としています(設定ページの例には Bash(rm -rf*) が出ています)。パターンの照合規則(ワイルドカードの扱いなど)の説明は、読んだ範囲では見つかりませんでした。書いたルールが効くかは、安全な場所で確かめるのが安全、というのは僕らの見立てです。

順序で結果が変わる(僕らの整理です)。 「最初に当てはまったものが使われる」という公式の説明を、上の例に当てはめた読み方です。例のとおり deny の Bash(rm -rf*) を ask の Bash より上に置くと、rm -rf で始まるコマンドは拒否され、ほかのBashは毎回確認になります。逆に ask の Bash を先に書くと、すべてのBashが先にそこで当てはまるので、あとの deny には届かないはずです。拒否は、広い ask や allow より上に書く、と覚えておくと安全側に倒せます。動作は確かめていないので、安全な場所で試してください。

「許可を増やす」もう1つの道。 公式の「Common use cases」は、安全だと分かっているバッチ作業には --yolo や /yolo を使えるが、そうする代わりに、特定のツールだけを事前に許可するルールを設定ファイルに足す道もある、と書いています。「Always Ask」のまま、よく使う読み取り系だけを allow にしていく、という進め方に当たります。

ツールごとの承認。 公式のツール一覧では、Read、Grep、Glob は自動で通り、Write、Edit、Bash は承認が要ります。TaskStop、CronCreate、CronDelete も承認が要ります(AgentSwarm は、swarm モードの外では承認が要り、中では自動承認、と書かれています)。Grep と Glob は、.env や秘密鍵のような機密ファイルを自動で除外する、とあります。

設定ファイルに書かない、その場だけの指定。 kimi --plan(計画から開始)、kimi --yolo、kimi --auto。再開のときに付けると、保存されていたモードを上書きします(kimi --continue --auto など)。--yolo と --auto は同時に指定できません。

dangerous_command_guard

設定の [permission] の中にあり、既定は true です。

[permission]
dangerous_command_guard = false

false にすると、危険コマンド、機密ファイル(.env、id_rsa など)、gitの制御パスの組み込みの確認が、すべて止まります。環境変数 KIMI_CODE_DANGEROUS_COMMAND_GUARD=false による上書きもある、と設定ファイルのページにあります(ファイルとの優先順位は読めていません)。公式の警告は、コマンドをエージェントの外で制限している環境でだけ使うこと、です。なお、Read、Write、Edit が秘密のファイルに触れるのを止める「ハードブロック」は、この設定を false にしても残る、と書かれています。

設定ファイル:どこに、何を書くか

公式の「Configuration files」と「Data locations」の整理です。形式はTOML、キー名はsnake_caseです。

ファイル 場所 役割 確かさ
config.toml ~/.kimi-code/ 本体。モデル、接続先、承認、ループの制御など。初回起動で自動作成 文書に書かれている
tui.toml ~/.kimi-code/ 画面の設定(テーマ、通知、自動更新、フッターなど)。/config、/theme、/editor が書き込む 文書に書かれている
mcp.json ~/.kimi-code/、またはプロジェクトの .kimi-code/ MCPサーバーの宣言。config.toml には書かない。同名ならプロジェクト側が優先 文書に書かれている
local.toml プロジェクトの .kimi-code/ 追加の作業フォルダ([workspace] additional_dir)。/add-dir で覚えさせたときに作られる。公式は .gitignore に入れるよう勧める 文書に書かれている
AGENTS.md ~/.kimi-code/(全体用)など エージェントへの指示。/init がコードベースを調べて作る 置き場所の一部だけ読めた

場所は、環境変数 KIMI_CODE_HOME で移せます。すると、設定、セッション、ログ、OAuthの認証情報、Kimi専用のSkills、全体用の AGENTS.md が、新しい場所に移ります。例外として、汎用の ~/.agents/skills/ と ~/.agents/AGENTS.md は、実際のホームの下に残ります。

config.toml の主なキーは次のとおりです(公式の表から抜粋)。

キー 既定 意味
default_model なし 既定のモデルの別名。models にあるものだけ
default_permission_mode manual manual、yolo、auto
default_plan_mode false 新しいセッションをPlanモードで始めるか
telemetry true 匿名のテレメトリ。false のときだけ止まる
disable_feedback_survey false セッション評価の質問を止める
[loop_control] max_attempts_per_step 10 失敗した1ステップの試行回数(最初を含む)
[tools] disabled なし モデルに見せないツールの一覧。MCPツールはglobで指定
[watch] enabled true 設定やSkillsなどの変更を自動で読み直す

公式は、. を含むキーは引用符で囲むよう注意しています(例:[models."gpt-4.1"])。kimi doctor は、config.toml と tui.toml を書き換えずに検査し、問題があれば終了コード1を返します。壊れた tui.toml は、既定値に戻って通知が出ます。

公式の例(抜粋)。 起動時に作られる設定の形です。モデルの部分は、省略しています。

default_model = "kimi-code/k3"
default_permission_mode = "manual"
default_plan_mode = false
telemetry = true

[providers."managed:kimi-code"]
type = "kimi"
base_url = "https://api.kimi.com/coding/v1"
api_key = ""

[thinking]
enabled = true
effort = "high"
keep = "all"

[loop_control]
max_attempts_per_step = 10
reserved_context_size = 50000

[[hooks]]
event = "PreToolUse"
matcher = "Bash"
command = "node ~/.kimi-code/hooks/check-bash.mjs"
timeout = 5

[[hooks]] の項目(公式の「Hooks」より)。 上の例の [[hooks]] は、ツールを呼ぶ前などに自分のコマンドを走らせる設定です。使える項目は次の4つだけで、ほかのキーを書くと設定ファイルが読み込めなくなる、と書かれています。

項目 必須 意味
event はい 起動するイベント名。公式のイベント一覧にあるものだけ
matcher いいえ 対象を絞る正規表現。省略するとすべてに当てはまる
command はい 起動時に走るシェルのコマンド
timeout いいえ 秒。1〜600、既定は30

上の抜粋は timeout = 5 と書いていますが、省略すれば30秒です。5秒で終わらない処理を載せると、時間切れになります。時間切れやエラーのときは、CLIは作業を止めず、処理を通します(フックの失敗は許可として扱われる)。

試す用の隔離環境:設定を汚さずに触る

公式の「Config overrides」は、「Isolated test environment」の例として、次の1行を挙げています。

KIMI_CODE_HOME="$PWD/.kimi-sandbox" kimi

この1回の起動だけ、設定、セッション、ログ、OAuthの認証情報の置き場が、カレントの .kimi-sandbox に変わります。本番の ~/.kimi-code/ を汚さずに、承認のモードやルールを試せる、という使い方です(動作は確かめていません)。ただしログインはこの置き場の中で別に要り、試し終えたあとは .kimi-sandbox を消せば片付きます(僕らの整理です)。

鍵の渡し方:いちばん間違えやすい所

方法 書き方 公式の注意
ファイルに直接 [providers.<名前>] api_key = "sk-..." 平文でファイルに入る
環境変数を参照 api_key_env = "変数名" 毎回の要求で読み直す。変数が未設定または空だと、その変数名を示すエラーで要求が失敗する。シェルの環境変数には自動で切り替わらない
設定ファイルの env 表 [providers.<名前>.env] KIMI_API_KEY = "..." 設定ファイルからだけ読まれ、シェルの環境は変わらない

api_key と api_key_env は、どちらか一方だけを設定します。両方、または api_key_env と oauth の組み合わせは、設定の衝突になります。優先順位は、api_key または api_key_env、次に env 表で、全部なければ起動に失敗します。oauth はログインの処理が書く欄で、手で編集しないよう書かれています。

そして、環境変数の一覧ページに、強い警告があります。シェルで export KIMI_API_KEY=... と書いても何も起きない、という趣旨です。ただし、KIMI_MODEL_* の系列(一時的なモデルを作る)と api_key_env は、シェルから読む、明示的な経路として例外です。Google系の GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS も、SDKが直接読む例外です。

優先順位

公式の「Config overrides」は、設定の元が一本の階段ではないと説明しています。普通の実行時の指定(モデルの別名、Plan、承認のモード、Skillsのディレクトリ)は、①コマンドラインの旗、②ユーザーの設定ファイルの順です。環境変数は、一部の項目だけを明示的に上書きします(このページの例は KIMI_CODE_BACKGROUND_KEEP_ALIVE_ON_EXIT。ほかに、環境変数のページには KIMI_LOOP_MAX_STEPS_PER_TURN、設定ファイルのページには KIMI_CODE_DANGEROUS_COMMAND_GUARD が載っています)。テレメトリは、KIMI_DISABLE_TELEMETRY が真なら、設定ファイルで true でも止まる、と書かれています。

ワークスペースの信頼

更新履歴(2.1.0、2026-09-23)は、プロジェクトのローカルな設定は、そのワークスペースを信頼してから適用される、と書いています。MCPのページには、未信頼のフォルダにプロジェクト用のMCPサーバーがあると、信頼ダイアログに各サーバーの起動方法(コマンドと引数、またはURL)が並び、確認してから進めるように、と書かれています。ダイアログの既定は「このフォルダを信頼する」です。信頼するまで、そのMCPサーバーは無効です。

僕らの見立てです。既定が「信頼する」で、確認なしにEnterを押すと通るなら、他人のリポジトリを開く場面では、ダイアログの内容を実際に読む習慣が要ります。信頼の対象が、MCP以外の何にまで及ぶかの一覧は、読んだ範囲では見つかっていません。

人がいない場所で使う(-p)

kimi -p "指示" は、TUIを開かずに1回の指示を実行して終わります。出力は --output-format text(既定)か stream-json です。

残るデータ:消せるものと、気をつけること

公式の「Data locations」によると、~/.kimi-code/(または KIMI_CODE_HOME)の下には、次のものが残ります。

場所 中身 注意
credentials/ OAuthの認証情報 ディレクトリは0700、ファイルは0600で、現在のユーザーだけ
sessions/<フォルダ>/<セッションID>/ state.json(題名、最後のプロンプト)、agents/main/wire.jsonl(やりとりの全記録)、プラン、バックグラウンドタスクの出力 会話の内容がそのまま入る。手で編集すると、再開できなくなることがある
user-history/ 作業フォルダごとの入力履歴 打ったプロンプト
logs/ 診断ログ 公式は、ログが伏せ字になっているかは書いていない。機密を含みうると考える
session_index.jsonl、plugins/、bin/、updates/ ほか 索引、プラグイン、管理下のrgとfd、更新の状態

消し方は表になっています。全部消すなら、データのルートを削除します。セッションだけなら sessions/ と session_index.jsonl、履歴だけなら user-history/、ログインだけなら /logout か credentials/<名前>.json の削除です。MCPのログインは /logout では消えず、credentials/mcp/ を消す、と書かれています。

共有するとき。 kimi export(または /export-debug-zip)は、セッションをZIPにまとめ、診断ログも含めます。公式は、コード、コマンドの出力、ファイルのパスが入りうるので、共有の前に中身を見るよう書いています。/feedback の添付は、「なし」「ログのみ」「ログとコードベース」から選べ、コードベースを付ける場合、.env や設定、秘密鍵などは自動で除かれる、とあります。「診断にだけ使い、共有しない」とも書かれています。

テレメトリ。 telemetry の既定は true(匿名)です。公式の設定ページは、何を集めるかを説明していません。止めるには、telemetry = false か KIMI_DISABLE_TELEMETRY=1 です。会員のデータの扱いは、01の記事に書いたとおり、アプリの規約とプライバシーポリシーが別にあり、Kimi Code CLIが送る内容がそのどれに入るかは、読んだ範囲では確認できていません。

つまずいたときの手がかり(公式のエラー表)

症状 公式の原因の説明 公式の対処
401「APIキーが無効か期限切れ」 キーが違う、失効している。KIMI_API_KEY や OPENAI_API_KEY の環境変数が設定を上書きしている場合もある、とエラー表にある 打ち間違いや余分な空白、コンソールでの状態、環境変数を確かめる
401「Invalid Authentication」 認証が無い、形式が違う。Kimi CodeとOpen Platformの鍵・URLの混在が多い 同じ製品の鍵とURLを組み合わせる
403「プランにモデルが無い」 プランが足りない(モデルごとに必要なプランが違う) プランを上げるか、使えるモデルにする
429「5時間の使用上限」 5時間の回転窓に達した 窓が戻るのを待つ、追加の使用量を買う、プランを上げる
429「月の使用上限」 月の枠を使い切り、凍結状態になった 次の周期を待つ、追加の使用量、プラン変更
429「too many requests」「engine overloaded」 短時間の送信過多、サーバーの混雑(平日の14:00〜17:00が多い、とある) 待って再試行

エラー表は、枠の不足(429)と権限の不足(403)は、再試行しても直らない、と書いています。ログイン時に「No models available for the selected platform」と出る場合、FAQは、鍵が違う、期限切れ、ネットワークの問題、そしてベースURLと鍵が同じ製品のものかを疑うよう書いています。

追加の使用量(Extra Usage)。 購読中の会員だけが有効にでき、枠を使い切った後に引かれます。月の上限は設定で決めます。上限を有効にしなければ上限なし、と書かれています(既定の設定値は読めていません)。チャージは1回25元以上など、人民元建てで、返金は基本的にない、と書かれています。具体的な額と条件は、公式のページで確かめてください(このページには日付が付いていません)。

前のガイドとの違いと、他のツールから移るとき

気をつけること

出典