3行でいうと
- 公式のモデルの概要には、GLM-5.3(旗艦。文章のみの入力という点は GLM-5.3 のページの記載)、GLM-5.3-Flash と FlashX(画像や動画も入力できる)、GLM-5.2、GLM-5.1、GLM-5、GLM-4.7、GLM-4.6 などが並びます。最新の2つは、文脈の長さが1M(100万)トークンと書かれています。
- GLM-5.3 は、考える(推論する)機能が常にオンで、オフにできません。考える強さは
reasoning_effortで、low、high、maxの3段階です。 - 公式が最もはっきり打ち出している使い方は、コーディングと、長い作業を任せるエージェントです。ウェブ検索、画像の読み取り、スライドやポスターの作成、翻訳も、公式が挙げています。
- スライド・ポスターのエージェントは、公式が「beta」と書いています。PPTXでの書き出しは「coming soon」と書かれています。
- 「公式が比較に使っている他社モデルとの優劣」は、公式の自己申告です。この記事では、確かめていません。
この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はGLMを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。公式ページは要約の形で取得したため、読み切れていない所は「公式の資料では確認できていない」と書いています。性能や速さの数字は、公式の自己申告として扱い、ここでは転記を最小限にしています。
先に結論
- 旗艦のGLM-5.3は、文章だけを入れる。 公式の GLM-5.3 のページは「text-only」と書いています。画像を見せたいときは、GLM-5.3-Flash 系が候補です(公式は、画像、動画、文書ファイルを入力できる、と書いています)。
- 考えさせる設定は、軽くしても完全には切れない。 GLM-5.3 では、考える機能を切る設定は使えず、
lowにして軽くする形です。 - 一番の用途は、コーディングと、自動で進める作業。 公式の概要は、GLM-5.3 を「コーディングとエージェントの能力」の旗艦と位置づけ、GLM Coding Plan で使うツールの一覧も別に用意しています(03で扱います)。
- 便利機能は、API側の機能として書かれている。 ウェブ検索やスライドのエージェントなどは、APIの文書の中にあります。チャット画面で同じものが使えるかは、公式の資料では確認できていません。
- 安さで選ぶなら、Flash系。 公式の料金表では、GLM-5.3-Flash は GLM-5.3 より安く出ています(04で扱います)。
前提:用語をそろえる
- トークン:AIが文章を数える単位。料金や上限の単位に使われます。
- 文脈の長さ(コンテキスト):1回の会話で一度に覚えていられる量。GLM-5.3 は1M(100万)トークン、出力は最大128Kトークンと、公式のページにあります。
- 推論(thinking):答える前に考えを巡らせる機能。公式のGLM-5.3のページは、常にオンで、オフにできないと書いています。
- 関数呼び出し(function calling):AIが、あなたのプログラムの関数を「呼んでほしい」と頼む仕組み。
- MCP(Model Context Protocol):AIと外部のツールをつなぐ共通の決まり。公式は、Coding Plan に付くMCPサーバーを用意しています(03で扱います)。
- エージェント:AIが手順を考えて、ツールを使いながら作業を進める使い方。
たとえ話:専門の違う3人の同僚
GLM を、3人の同僚にたとえます(これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません)。GLM-5.3 は、文章と資料だけで深く考える、いちばん力のある先輩です。GLM-5.3-Flash は、写真や図面も見られて、仕事が速くて安い後輩です。GLM Coding Plan は、その2人に、プログラミングの現場(ターミナルやエディタ)に来てもらうための、月額の入館証にあたります。
モデルの種類:公式の「モデルの概要」より
| モデル | 公式の説明 | 文脈の長さ | 確かさ |
|---|---|---|---|
| GLM-5.3 | 旗艦。コーディングと、長い作業のエージェント向け。文章のみの入力(この点は概要ページではなく GLM-5.3 のページの記載) | 1M | 文書に書かれている |
| GLM-5.3-Flash | ネイティブのマルチモーダル。公式は「より低いコストで」と説明 | 1M | 文書に書かれている |
| GLM-5.3-FlashX | 推論の速さ(200 tokens/s)が特徴 | 1M | 文書に書かれている |
| GLM-5.3-FlashX-Legal | 法務向けに最適化(法務のリサーチ作業向け、と概要にある)。料金ページの料金表(入力 $0.37、キャッシュされた入力 $0.075、出力 $1.25、FlashX と同額)に載っている。提供の対象や条件を説明する文は、読んだ範囲では見つからなかった | 1M | 文書に書かれている |
| GLM-5.2 | コーディング向け | 1M | 文書に書かれている |
| GLM-5.1、GLM-5 | コーディングや長い計画の実行向け | 200K | 文書に書かれている |
| GLM-4.7、GLM-4.6 | コーディング向け(GLM-4.7 は agentic coding 向け、GLM-4.6 は汎用性も高いコーディング向け、と概要にある) | 200K | 文書に書かれている |
| GLM-Image | 画像の生成。文字の描画が得意、と書かれている | 該当せず | 文書に書かれている |
そのほか、料金表には、画像を扱う GLM-4.6V、文字の読み取り(OCR)の GLM-OCR、画像生成の CogView-4、動画生成の CogVideoX-3、音声の文字起こしの GLM-ASR-2512 が並んでいます。
比較の記述(「Opus と同じ水準」など)は、公式の自己申告です。ここには転記しません。
場面1:コードを書く、直す、読む
- 公式の説明。 GLM Coding Plan の概要ページは、自然言語でのプログラミング、コード補完、デバッグと修正、コードベースへの質問、自動化できる作業(lint の修正、マージの衝突、リリースノート)を挙げています。
- GLM-5.3 のページ。 複雑なプログラミングには、考える強さを
maxにするのを勧める、と書かれています(maxが初期値)。 - どこに書かれているか。 「GLM Coding Plan Overview」(Features の項)、「GLM-5.3」のページ(Recommended scenarios に当たる記述)。
- 見立て。 コード用のツール(03で扱う)の中で使うと、ファイルを読んだり直したりする作業ごとモデルに任せられます。ただし、どこまで正しく直せるかは、この記事では確かめていません。
場面2:長い作業を任せる(エージェント)
- 公式の説明。 GLM-5.3 のページは、長い手順の作業や、ターミナル操作での強さを強調しています。GLM-5.1 は「1つの作業を最大8時間、単独で進められる」と、モデル概要にあります(公式の自己申告)。
- 関数呼び出し。 公式の文書は、手順を4段階で書いています。①ツール(関数名、説明、引数の形)を送る、②モデルが「この関数を呼んで」と返す、③あなたのプログラムが実行して結果を返す、④モデルが最終の答えを作る。
tool_choiceは初期値がautoで、使える値はautoだけ、とあります。 - 長い応答の途中経過。
streamとtool_streamを一緒に有効にすると、ツールの呼び出しの引数も流れてきます。移行ガイドに書かれています。 - どこに書かれているか。 「Function Calling」「Migrate to GLM-5.3」「Models & Agents Overview」。
場面3:画像や動画を読ませる
- GLM-5.3-Flash。 入力は動画、画像、文章、ファイル。画像はURLかBase64で渡せる、と書かれています。出力は文章のみです。
- Coding Plan のVision MCP。 UIのスクリーンショットをコードの案にする(
ui_to_artifact)、エラーの画像を診断する(diagnose_error_screenshot)、図を読む(understand_technical_diagram)、グラフを読む(analyze_data_visualization)、動画を説明する(video_analysis、8MB以下のMP4、MOV、M4V)など、8つのツールが挙がっています。 - どこに書かれているか。 「GLM-5.3-Flash/FlashX」のページ、「Vision MCP Server」のページ。
場面4:最新の情報を調べる
- 公式の説明。 ウェブ検索には3つの形があります。①検索の結果を返すAPI(Web Search API)、②チャットの中で検索結果をモデルの答えに入れる形(Web Search in Chat)、③MCPサーバー。結果には、題名、URL、要約、サイト名、アイコンが入ります。
- Coding Plan では、 Web Search MCP Server と Web Reader MCP Server(ページの中身を取り出す)が、全プランに含まれると書かれています。
- GitHub の公開リポジトリを読む。 Zread MCP Server は、公開されたオープンソースのGitHubリポジトリの文書、構造、ファイルの内容を読めると書かれています。
- 料金。 ウェブ検索は、料金表で「$0.01 / use」です(04)。
- どこに書かれているか。 「Web Search」(guides/tools)、「Web Search MCP Server」「Web Reader MCP Server」「Zread MCP Server」。
場面5:スライド、ポスター、翻訳、画像、動画
| 機能 | 公式の説明 | 状態 | 確かさ |
|---|---|---|---|
| GLM Slide/Poster Agent | 自然な文章の依頼から、スライドやポスターを作る。情報を集め、構成し、レイアウトまで行う。ページ数を指定できる。PDFで書き出せる | beta。PPTXの書き出しと、ブラウザ上の編集は「coming soon」 | 文書に書かれている |
| General-Purpose Translation | 40以上の言語、翻訳の方針の切り替え、用語のカスタマイズ | 公式の概要に記載 | 文書に書かれている |
| Video Effect Template Agent | 特殊効果の動画のテンプレート | 公式の概要に記載。料金は1本あたり | 文書に書かれている |
| GLM-Image | 画像の生成。複雑な指示や文字の描画に強い、と書かれている | 公式の概要に記載 | 文書に書かれている |
スライドのエージェントは、APIの文書に載っています。料金は「$0.7 / MTok」で、最終の出力だけでなく、作業の各段階で生成された全トークンが対象、と書かれています。チャット画面からも使えるかは、公式のページでは確認できていません。
場面6:オフィス作業(公式が挙げる範囲)
GLM Coding Plan の概要ページは、コーディングのほかに、「オフィス」の場面も挙げています。深い検索と調査、業務データの分析、アイデア出し、作業の自動化です。公式の資料は「何ができるか」の説明で、どのツールでどう動かすかの手順は、読んだ範囲では見つかりませんでした。
使い分けの見立て(僕らの見立て、公式の説明ではありません)
- まず試すなら、Flash系。 安く、画像も入力できます。
- 深く考えさせたい作業は、GLM-5.3 を
maxで。 ただし、考える量が増えると、トークンも時間も増えると考えるのが自然です(公式が明言しているかは、読んだ範囲では確認できていません)。 - 一つ前の版のモデル(GLM-5.2、GLM-5.1、GLM-4.7)を使い続ける理由は、料金表に残っている点くらい。 Coding Plan では、GLM-5.2とGLM-5.1の呼び出しは GLM-5.3 に、GLM-4.7 の呼び出しは GLM-5.3-Flash に回される、と概要ページにあります。
気をつけること
- 公式の説明の中の「SOTA」(その時点で最高水準、という意味の言い方)、「他社モデル相当」「最大8時間」などは、提供側の自己申告です。この記事では、確かめていません。
- 文書の間で、数字が食い違う所があります。たとえば、OpenAI互換の使い方のページは
temperatureの初期値を0.6と書き、GLM-5.3 の移行ガイドは1.0と書いています。モデルや版で違う可能性がありますが、公式が説明しているかは確認できていません。 - ウェブ検索の文書では、MCPの設定例で、APIキーがURLの末尾(クエリ)に入っています。ログや設定ファイルに残りやすいので、扱いに注意してください。公式の文書はこの点に触れていません。
- チャット画面の機能(検索、ファイルの添付、スライドなど)の一覧は、公式の資料では確認できていません。
- 公式のドキュメントのサンプルコードは、そのまま動くとは限りません。コピーして動かすときは、公式のAPIリファレンスと合わせてください。
出典
- Models & Agents Overview(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- GLM-5.3(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- GLM-5.3-Flash/FlashX(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- Migrate to GLM-5.3(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- Function Calling(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- Web Search(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- GLM Slide/Poster Agent(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- GLM Coding Plan Overview(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- Vision MCP Server(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- Web Search MCP Server(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- Web Reader MCP Server(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- Zread MCP Server(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)
- Pricing(Z.AI Developer Document、Z.ai、日付の記載なし、2026-10-23確認)
- OpenAI Python SDK(Z.AI Developer Document、Z.ai、2026-10-23確認)