3行でいうと
- アプリ本体は無料で、個人も商用も使えます(公式のライセンスのページ)。お金がかかるのは、Sync(同期)、Publish(公開)、任意のCatalystとCommercialのライセンスです。
- 料金ページとSyncのページの表示(2026-10-23):Syncは、Standardが年払いで月4米ドル、月払いで5米ドル、Plusが年払いで月8米ドル、月払いで10米ドルです。Publishは、年払いで月8米ドル、月払いで10米ドルです。
- 同期はバックアップではありません。公式は、別の場所への一方向のコピーを取るよう書いています。コアプラグインの「File recovery」も、完全なバックアップではない、と書かれています。
- Syncの暗号化は、既定がエンドツーエンド(E2EE)です。そのパスワードをなくすと、Obsidianにも復元できません。
- 返金と解約については、公式の料金ページ・Syncのページ(7日以内の返金)と、利用規約(返金不可と書かれている)で書き方が違います。購入前に、公式に確認してください。
この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はObsidianを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。メニュー名や価格は公式の表記のとおりに写しています。公式のページは要約の形で取得したため、読めていない細部は「公式の資料では確認できていない」と書きました。
先に結論
- ノートは手元のフォルダにある。 やめるときは、Vaultのフォルダをコピーすれば、中身は普通のMarkdownのテキストです。
- 端末をまたぐなら、同期の方法を1つに決める。 公式は、同じVaultを複数のサービスで同期しないよう書いています。
- 有料サービスは、購入前に3つ確かめる。 ①金額と請求の頻度、②返金の条件(ページによって書き方が違う)、③やめたときのデータの扱いです。
- バックアップは別に持つ。 同期は、削除や破損もそのまま広げてしまいます。
前提:用語をそろえる
- Vault:メモを入れる、端末上のフォルダです。
- リモートVault:Syncで、Obsidianのサーバー側に作る、同期用の置き場です。端末側にも自分のコピーが残ります。
- E2EE(エンドツーエンド暗号化):端末の外に出る前に暗号化し、自分の端末だけが読める方式です。
- 標準の暗号化(Standard encryption):Obsidianが鍵を管理する方式です。
- バージョン履歴:ノートの過去の版を戻せる機能です。
- スナップショット:「File recovery」が一定間隔で取る、ノートの控えです。
たとえ話:金庫の鍵を、自分が持つか、預けるか
Syncの暗号化は、金庫のたとえで考えられます。E2EEは、鍵を自分だけが持つ方式です。鍵をなくすと、金庫会社(Obsidian)も開けられません。標準の暗号化は、鍵を金庫会社が預かる方式で、会社が中身を読める状態にできます。便利さと引き換えです。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。
保存場所:どこに何があるか
公式ヘルプ(How Obsidian stores data)に書かれていることです(最後のFile recoveryの行だけは、File recoveryのヘルプの内容です。01の記事も参照)。
| 何 | どこに |
|---|---|
| ノート | Vaultフォルダの中のMarkdownファイル |
| そのVaultの設定 | Vaultの一番上の .obsidian フォルダ(ホットキー、テーマ、コミュニティプラグインなど) |
| アプリ全体の設定 | Macは /Users/(ユーザー名)/Library/Application Support/obsidian、Windowsは %APPDATA%\Obsidian\、Linuxは ~/.config/obsidian/ など |
| 内部の補助データ | IndexedDB(Syncの接続の状態、メタデータのキャッシュ) |
| File recoveryのスナップショット | アプリ全体の設定の側(Vaultの外)。端末ごと |
公式のプライバシーのページ(2023年11月1日更新と表示)によると、デスクトップとモバイルのアプリのデータは端末に保存され、Obsidianのサーバーには送られません。Obsidianはテレメトリ(使い方の記録を自動で送る仕組み)を集めない、と書かれています。SyncやPublishを使う場合は、サービスを提供するために、そのデータを保存します。
同期:選択肢と、公式の注意
公式ヘルプ(Sync your notes across devices)は、次を並べています。
| 方法 | 公式の説明の要約 |
|---|---|
| Obsidian Sync | 公式の有料サービス。Windows、macOS、Linux、iOS、Androidに対応。サーバー側にリモートVaultを作り、各端末にもコピーが残る |
| iCloud | macOS、iOS、iPadOSで使える。iCloud Driveの「Obsidian」フォルダの中にVaultを作る。Windowsでは、ファイルの重複や破損が起きることがある、と書かれている |
| OneDrive | WindowsとmacOSで推奨。Androidは限定的で、iOSは公式にはサポートしていない。「Files On-Demand」は避ける |
| Google Drive | Windows、macOS、Androidが対応の並びに挙がるが、公式にはサポートしていないと書かれている。iOSは公式にはサポートしていない |
| Syncthing | クラウドなしで端末同士を同期。Androidはコミュニティのフォークが必要。常時動く端末が1台あるとよい |
| Git | バージョン管理ができる。同期は手動(自分でプッシュとプルをする) |
| コミュニティプラグイン | Remotely Save、LiveSyncなど。iOSで使われるが、公式にはサポートしていない |
注意として、同じVaultを複数のサービスで同期しないこと、サービスのオフラインのファイル扱い(OneDriveの「Always keep on this device」など)に気をつけること、サポート外のサービスは動作が不安定なことがあること、が書かれています。公式のSyncのページは、Dropbox、Google Drive、OneDriveと併用していた場合、先にバックアップを取り、Obsidian Syncへ完全に移すよう勧めています。
バックアップ:同期とは別に持つ
公式ヘルプ(Back up your Obsidian files)の要点です。
- ノートは手元に保存されるので、自分でバックアップの仕組みを持つ必要がある、と書かれています。
- 同期サービスは、端末間でファイルを揃えるもので、削除や破損を防がない、と書かれています。ある端末での変更が、他の端末へ広がるためです。
- バックアップは、別の場所に作る、一方向のコピーだと書かれています。
- 方法として、コミュニティプラグイン(「Obsidian Git」「Local Backup」。公式が推奨するものではない、と書かれている)、クラウドサービス、外付けドライブ、OS標準の機能(Windowsは、OneDriveか外付けドライブ。Macは「Time Machine」。Linuxは「rsync」)が挙げられています。
- 「It is never a matter of if, but when.」と書かれています。
コアプラグインの「File recovery」は、完全なバックアップの代わりにはならない、と書かれています。初期設定では、少なくとも5分あけてスナップショットを取り、7日間残します。Vaultの外(アプリ全体の設定の側)に保存され、端末ごとで、Syncや他の同期サービスでは同期されません。復元できるのは .md と .canvas のファイルです。同じページの中に、保存の内容(ファイル全体か、変更分のみか)の書き方が食い違う箇所があり、どちらが正しいかは、僕らは判断できていません。
料金:公式の料金ページの表示(確認日2026-10-23)
| 項目 | 表示されていた金額と条件 |
|---|---|
| アプリ本体 | 「Free without limits.」。サインアップ不要 |
| Sync Standard | 年払い:月4米ドル(Per user, per month, billed annually)。月払い:月5米ドル |
| Sync Plus | 年払い:月8米ドル。月払い:月10米ドル(Syncのページの表示) |
| Publish | 年払い:月8米ドル(Per site, per month, billed annually)。月払い:月10米ドル |
| Catalyst(任意) | 25米ドル、一回払い。ベータ版への早期アクセスなど |
| Commercial(任意) | 1ユーザーにつき年50米ドル。開発の支援になり、「featured」な組織として載れる |
| 割引 | 学生、教職員、非営利団体の職員は、SyncとPublishが40%引き。ページは、それ以外の割引はないと書いている |
Syncの2つのプランの違いは、公式ヘルプ(Plans and storage limits)に次のように書かれています。
| 項目 | Sync Standard | Sync Plus |
|---|---|---|
| 同期できるVault | 1 | 10 |
| 1ファイルの最大サイズ | 5 MB | 200 MB |
| 保存容量の合計 | 1 GB | 10 GB から 100 GB まで |
| バージョン履歴 | 1か月 | 12か月 |
| 端末の数 | 無制限 | 無制限 |
| 共有Vault | あり | あり |
- 容量は、アカウント全体で1つの上限で、バージョン履歴と添付ファイルも含みます。上限に達すると同期が止まり、リモートVaultを整理するよう求められます。
- 共有Vault:公式ヘルプ「Collaborate on a shared vault」は、共同作業者を最大20人まで招待でき、招待できるのはVaultの持ち主だけで、各共同作業者に自分のSyncの有効な購読が要る、と書いています。リアルタイムの共同編集は非対応で、同時編集は同期のときに統合されます。添付ファイルの大きさの上限は、共有Vaultを置いている側(公式は「remote vault host」と書いています)のプラン(Standardは5 MB、Plusは200 MB)に従う、とも書かれています。
- Publishは、公式のPublishのページに、最大4GBまでのホスティング、独自ドメイン、パスワード保護、分析(Google Analytics、Plausible、Fathom)が書かれています。ページ数の上限は、読んだ範囲では書かれていませんでした。
- 利用規約には、料金はCanadian Dollarsで支払う(別の合意がない限り)と書かれています。料金ページはUSD表示です。日本円での表示は、確認できていません。
暗号化とデータの行き先
公式ヘルプ(Security and privacy、Sync)に書かれていることです。
- Syncは、リモートVaultとサーバーとの通信を暗号化します。手元のVaultは、Obsidianが暗号化するものではありません。方式は、AES-256のGCMです。
- リモートVaultを作るときに、2つから選びます。エンドツーエンド暗号化(既定、全員に推奨)は、自分の端末だけが復号できます。標準の暗号化は、Obsidianが鍵を管理するため、法的な命令などで復号できることがあり、ブラウザからノートを見る用途にも使える、と書かれています。
- E2EEのパスワードは、どこにも保存されません。なくすと、別の端末のVaultを追加できず、Obsidianにも取り戻せません。手元の端末には、通常データが残ります。
- サーバーは、DigitalOceanがホストし、地域は、自動、アジア(シンガポール)、ヨーロッパ(ドイツのフランクフルト)、北米(サンフランシスコ)、オセアニア(シドニー)から選びます。
- 既知の制限として、同一内容のファイルは、暗号化後も同じ「ハッシュ」(内容から計算する短い識別用の値)になること、サーバー側から、どの端末がいつファイルを上げたり消したりしたかが見えること、が書かれています。
- Publishは、公開するノートだけがObsidianのサーバーに送られ、公開をやめるとサーバーから消えます。CloudflareにPublishのホスティングを委託し、サーバーはサンフランシスコにある、と書かれています。サイトのパスワードは使えますが、ノート1つごとのパスワードは使えません。
- 公式のセキュリティのページには、第三者による監査として、2025年12月にTrail of BitsがSyncのAPI、サーバー、暗号を、2024年10月にCure53がSyncのAPI、サーバー、暗号を、2024年12月と2023年12月にCure53がデスクトップとモバイルのアプリを監査した、と書かれています。公式は、指摘された点はすべて対処された、と書いています。監査報告の中身は、僕らは読めていません。
バージョン履歴と、戻す方法
公式ヘルプ(Version history)の内容です。
- ノートのバージョン履歴は、Standardで1か月、Plusで12か月です。添付ファイルは2週間です。
- デスクトップは、「File explorer」でファイルを選び、「Open version history」で版を選び、「Restore」で戻します。消したファイルは、「Settings > Sync > Deleted files」の「View」から戻します。
- 端末ごとの履歴は、「File recovery」を有効にした場合に、同期とは別に持てます。
やめるとき:解約、返金、データ、書き出し
| 項目 | 公式に書かれていること | どこに書かれているか |
|---|---|---|
| 返金(SyncとPublish) | 7日以内の全額返金。Sync、Publishのページには「no questions asked」と表示 | 料金ページ、Syncのページ、Publishのページ |
| 返金(規約) | 「All fees are non-cancellable and non-refundable」。例外として、会社の重大な契約違反が理由で終了する場合は、前払い分を30日以内に返金する、と書かれている | 利用規約(2025年2月20日更新と表示) |
| 返金できない商品 | Catalyst、Commercial、Obsidian Creditは返金不可 | 料金ページ |
| 期限切れのとき | 購読が切れたデータは、サーバーに1か月残り、その後に完全に削除される | プライバシーのページ |
| 自分で解約したとき | データはすぐに削除される。手元のVaultには影響しない | プライバシーのページ |
| アカウントの削除 | アカウント管理画面から削除でき、アカウント、ライセンス、購読が完全に消える | プライバシーのページ |
返金と解約は、料金ページ・Syncのページ(7日以内の返金)と、利用規約(返金不可、例外あり)の書き方が一致しません。どちらが優先されるかは、僕らは判断できません。購入前に、公式のサポートに確認するのが安全です(これは僕らの見立てです)。アカウントの削除についても、プライバシーのページは「アカウント管理画面から」と書き、利用規約は、自分で行う削除の手順を書いていませんでした。実際の画面は、僕らは確認できていません。
手元に残すもの(書き出し)
- ノートは、Vaultのフォルダの中のMarkdownファイルです。フォルダごとコピーすれば、他のエディタでも開けます。
- Canvasは
.canvasファイル(公開された「JSON Canvas」形式)、Basesは.baseファイルで保存されます。Obsidianの外で、どこまで使えるかは、公式の資料では確認できていません。 - Web Clipperのテンプレートは、JSONで書き出せます。
- ブロック参照(
^識別子)は、Obsidian独自のもので、外では動きません。リンクの書き方をMarkdown形式にしておくと、他のアプリとの互換性が上がる、と公式が書いています。 - Publishのサイト全体を削除する方法は、読んだ範囲では書かれていませんでした。個々のノートを公開から外すと、サーバーから消える、とは書かれています。
誤解されやすい点と、今日からできること
誤解されやすい点
- 「Syncを入れればバックアップになる」ではない。 公式は、Syncも含めて、同期はバックアップではないと書いています。
- 「E2EEなら、パスワードを忘れても復元できる」ではない。 できません。
- 「手元のVaultもObsidianが暗号化する」ではない。 暗号化の対象は、リモートVaultと通信です。
- 「解約すれば、手元のノートも消える」ではない。 公式は、手元のVaultには影響しないと書いています。
今日からできること
- 同期の方法を1つに決める。Syncを使うなら、先に今のVaultをバックアップする。
- バックアップ先を決め、定期的にコピーする。
- Syncを使うなら、暗号化の方式を選ぶときに、E2EEのパスワードを、パスワード管理ツールなどに控える。
- 有料サービスを買う前に、料金ページの最新の表示と、返金の条件を確かめる。
- 「Settings → About」で、更新の確認の設定を見る。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はObsidianを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。公式の資料を読んだ範囲です。
- 価格は、2026年10月23日に料金ページに表示されていたものです。変わることがあります。日本円の価格は、確認できていません。
- 返金・解約・アカウント削除の書き方は、ページごとに違います(上の表)。
- 公式のページは要約の形で取得しました。Publishの数の上限(公式ヘルプのPublishの「limits」ページは、本文を読み取れませんでした)、解約の画面の手順などは、公式の資料では確認できていません。
- Headless Syncのヘルプは「open beta」と書いています(03の記事)。Apple端末のロックダウンモードでは、SyncとFile recoveryが使えない場合がある、と書かれています。
- 規約や返金の解釈は、公式に確認してください。この記事は法律の助言ではありません。
出典
- Pricing(Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Obsidian Sync(Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Obsidian Publish(Obsidian、確認日 2026-10-23)
- License overview(Obsidian、2025年2月20日更新と表示、確認日 2026-10-23)
- Terms of Service(Obsidian、2025年2月20日更新と表示、確認日 2026-10-23)
- Privacy Policy(Obsidian、2023年11月1日更新と表示、確認日 2026-10-23)
- Security(Obsidian、確認日 2026-10-23)
- How Obsidian stores data(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Sync your notes across devices(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Back up your Obsidian files(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- File recovery(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Introduction to Obsidian Sync(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Collaborate on a shared vault(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Plans and storage limits(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Security and privacy(Obsidian Sync Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Set up Obsidian Sync(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Version history(Obsidian Sync Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Headless Sync(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Security and privacy(Obsidian Publish Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Set up Obsidian Publish(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Internal links(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Canvas(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Introduction to Bases(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Web Clipper templates(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)