3行でいうと
- 個人のGoogleアカウントでは2026年11月にGemがなくなり、既存のGemは自動でスキルに変わります。Workspaceのビジネス向けなどは2027年3月、教育向けは2027年6月です(Googleのヘルプによる)。
- スキルはどのチャットからでも呼び出せ、Geminiが自動で使うこともあります。一方、現時点では18歳以上の個人アカウント限定で、ファイルはテキスト・PDF・画像だけ、共有の方法はまだ書かれていません。
- Gemを人と共有している人、docxやxlsxを知識ファイルにしている人、職場や学校のアカウントで使っている人は、廃止の前に確認しておく点があります。
この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は、Googleの公式ヘルプとリリースノートを、2026年10月16日に読んでまとめたものです。僕らの考えは「見立てです」と書いた部分に分けました。
先に結論
- 確かなこと。 Googleのヘルプは、Gemをスキルに置き換える、と書き、廃止の日程も示しています。個人アカウントは2026年11月、Workspaceのビジネス・エンタープライズ・非営利は2027年3月、Workspaceの教育は2027年6月です。日にちまでは書かれていません。
- 自動で移る。 廃止のとき、Gemは対応する知識ファイルも含めて自動でスキルに変換されると書かれています。早めに手作業で移すこともできます。
- 同じではない。 スキルは「別の場所に入って使う」のではなく、チャットの中で
/と名前で呼び出す形です。今のところ、Canvas、Deep Researchなどの機能とは組み合わせられず、docx・xlsxの添付もできません。 - どうするか。 個人で使う短い指示だけのGemなら、自動変換を待てばよい場面が多いと思います(見立てです)。共有しているGemや、ファイルが中心のGemは、先に変換先を確かめておくのが安全です。
前提:Gemとスキルを一言で
- Gem(ジェム):名前、指示、知識ファイルを保存した、自分用のGeminiです。ヘルプでは、保存して使い回せる、カスタマイズしたGeminiと説明されています。
- スキル:再利用できる指示と資料のまとまりです。Geminiが「いまの頼みごとに合う」と判断すれば自動で使い、自分で呼び出すこともできます。複数を同時に使えます。
- SKILL.md:スキルの中心になるファイル名です。名前、説明、指示を書いたテキストで、ほかのサービスで作ったスキルのSKILL.mdも取り込めると書かれています。
- Keep Activity(Gemini アプリのアクティビティ):Geminiのアクティビティに関する設定です。スキルを使うには、これがオンである必要があると、ヘルプにあります。
Gemでできていたこと(廃止前の状態)
Googleのヘルプ(2026年10月16日に読んだもの)によると、Gemの作り方はこうです。
- パソコンで gemini.google.com を開き、サイドバーの「Gems」から新しいGemを作る。
- 名前と指示を入れ、必要なら知識ファイルを足して保存する。
Webで作ったGemは、スマートフォンのGeminiアプリと、Google Workspaceのサイドパネルにも出ます。知識ファイルは、端末から、またはGoogle Driveから足せます。Driveのファイルを使うには、Keep Activityがオンで、Workspaceとの連携が有効である必要があります。NotebookLMのノートブックも追加できます。Driveのファイルは、その時点の最新版が使われます。
制限として、GemはGemini Liveでは使えないと書かれています。また、Googleのシステムが規約違反の疑いを検知すると、Gemが削除されることがあります。
共有については、2025年9月18日のリリースノートに、Gemを共有できるようになったと書かれています。共有の中身は、別のヘルプにあります。
Gemの共有で何が見えるか
「Share a Gem」のヘルプによると、共有の役割は2つです。Editorは、共有、指示とファイルの変更、削除ができます。Viewerは、Gemを使い、指示と添付ファイルを見られますが、変更や削除はできません。
共有の範囲は、特定の人、リンクを知っている人(サインイン不要)、組織内、公開(Google検索で見つかり、サインイン不要)、非公開から選べます。職場や学校のアカウントでは、Driveの共有設定に従い、管理者が無効にしていることもあります。共有したGemと添付ファイルは、新しいDriveフォルダに保存されます。
アクセスできる人には、指示とアップロードしたファイルが見えます。つまり、ファイルを見せたくない人には共有できない、ということです。共有できるのは、端末とDriveのファイルだけのGemで、それ以外の種類のファイルが入っていると共有できません。NotebookLMのノートブックは、共有Gemのソースにできません。アクセスを外すと、その人のDriveからGemが消えます。共有できる人数や、ファイルの数・大きさの上限は、読んだページには書かれていませんでした。
廃止の日程
「Gemsからスキルへの移行」のヘルプにある日程です。2026年10月16日に読みました。
| 対象 | Gemがなくなる時期 |
|---|---|
| 個人のGoogleアカウント | 2026年11月 |
| Workspace(ビジネス、エンタープライズ、非営利) | 2027年3月 |
| Workspace(教育) | 2027年6月 |
| Opal(ミニアプリ作成)、Google LabsのGems | 2026年11月(終了) |
リリースノートの2026年9月30日の項目は、スキルの提供開始を伝え、Gemは廃止のときに自動で移行されるとしています。ただ、そこには日付がなく、日付を書いているのはヘルプ記事の側です。両方が同じ内容かは、この記事では突き合わせていません。
Gemとスキルを並べる
読んだ範囲で、違いを表にしました。右の列は、ヘルプに書かれていることだけです。
| 項目 | Gem | スキル |
|---|---|---|
| 使い方 | サイドバーのGemsから入って使う | どのチャットでも / と名前で呼ぶ。Geminiが自動で使うこともある |
| 組み合わせ | 書かれていない | 複数を同時に使える。ほかのスキルを参照できる |
| 作り方 | 名前、指示、知識ファイルを入力 | Customize → Skills。チャットで頼む、テンプレートから、ファイルをアップロード |
| 使える人 | 個人は13歳以上 | 18歳以上、個人のGoogleアカウント。職場・学校は今後 |
| ファイル | 端末、Drive、NotebookLM | テキスト系、PDF、画像。合計100MBまで。docx、doc、xlsxは不可 |
| 共有 | Editor、Viewer、リンクなど | スキルのヘルプには、共有の方法が書かれていない |
| ほかの機能 | Gemini Liveでは使えない | Create video、Create music、Canvas、Deep Research、Guided Learningとは、まだ使えない |
| 使える環境 | Web、モバイル、Workspaceのサイドパネル | モバイル、Macアプリ、Web。ファイルでの作成はMacアプリとWebだけ |
| 設定 | Keep Activityは、Driveのファイルを使うときに必要 | Keep Activityがオンであること |
スキルの数については、移行のヘルプに「作る数は無制限、ただし同時に有効にできるのは100まで」とあります。スキル本体のヘルプには、この100という数字は書かれていませんでした。現行かどうかは確認できていません。
また、移行のヘルプは、スキルの共有と、DriveやGemini Notebookからのファイルの追加を、「数週間以内」の予定としています。スキル本体のヘルプは、共有の方法を書いていません。予定が実現したかは、読んだ時点では確かめられませんでした。
乗り換えの判断:先に確かめること
ここからは、公式の説明を読んだうえでの僕らの見立てです。Googleの推奨ではありません。
- 指示だけの短いGemは、自動変換に任せやすいと思います。 「この口調で、この形式で書く」といった、ファイルを使わないGemは、変換で失うものが少ないはずです。変換後は、チャットで
/から呼べるか、一度確かめます。 - 人と共有しているGemは、先に代わりを考えます。 スキルの共有は、読んだヘルプでは使える状態として書かれていません。共有先の人が、18歳以上の個人アカウントではない場合は、スキルを使えない可能性もあります。共有をやめるのか、指示の文章を渡すのか、決めておくほうが安心です。
- docxやxlsxを知識ファイルにしているGemは、変換できるか疑います。 自動変換は「対応する知識ファイル」が対象で、スキルが受け付けるのはテキスト系、PDF、画像です。変換されなかったファイルがどうなるかは、ヘルプに書かれていません。元のファイルは、手元に残しておくのが無難です。
- GitHubのファイルを使うGemは、そのままでは移りません。 移行のヘルプに、スキルはGitHubのファイルに対応していないと書かれています。
- Deep ResearchやCanvasと組み合わせているGemは、一時的に不便になるかもしれません。 スキルは、まだこれらと組み合わせられないと書かれています。
- 職場・学校のアカウントは、日程が違います。 Gemは2027年3月または6月までありますが、スキルはいま対象外です。管理者の案内が先です。
スキルの指示の書き方(公式の書き方の要約)
「Write effective skills」のヘルプは、書き方のコツをまとめています。僕らが言い換えました。
- 名前は、動詞で始め、小文字とハイフンでつなぎます。あいまいな語は避けます。
- 説明は1〜2文、1,024文字以内です。何をするスキルかを三人称で書き、「どんな場面で使うか」を具体的に書きます。
- 指示は、1回の仕事ではなく、同じ種類の仕事に使えるように、短く焦点を絞ります。ヘルプは「カンニングペーパー」のようにと書いています。
- よくある失敗の節、出力の例や型、足りない情報があるときは推測せずに聞く、という指示を入れると効果的だとされています。
- 指示の長さの上限は、書かれていませんでした。
Gemの指示を移すなら、この形に書き直すのが、自動変換より確かな方法かもしれません(見立てです)。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。2026年10月16日に、Googleのヘルプとリリースノートを読んだ内容です。画面の名前は、日本語版で違うことがあります。
- 廃止の日程は「2026年11月」のように月までで、日にちは書かれていません。スキルの機能も、順次提供・今後追加の項目が多く、この記事を読む時点で変わっているかもしれません。
- スキルの同時有効100、共有の予定は、ヘルプのページ間で書き方が揃っていません。どちらが新しいかは確認できていません。
- Gemの自動変換で、Driveのファイルや、変換できないファイルがどうなるかは、読んだページに書かれていませんでした。
- Geminiの利用上限(プラン別)は、今回は読んでいません。Gemsに固有のファイル数・大きさの上限も、読んだページには書かれていませんでした。
- リリースノートは約12万文字あり、読めたのは先頭の約10万文字です。末尾は読めていません。
- WebFetchは要約を返すため、文言は言い換えています。要約が混ぜた推論は、事実として使っていません。
- 他社の同じ機能(ChatGPTのカスタムGPTやClaudeのプロジェクトなど)は、この記事では扱っていません。カスタムGPTの別の記事があります。
出典
- Use Gems in Gemini Apps(Gemini アプリ ヘルプ、10月16日確認)
- About the transition from Gems to skills(Gemini アプリ ヘルプ、10月16日確認)
- Create & manage skills for Gemini Apps(Gemini アプリ ヘルプ、10月16日確認)
- Write effective skills for Gemini Apps(Gemini アプリ ヘルプ、10月16日確認)
- Share a Gem from Gemini Apps(Gemini アプリ ヘルプ、10月16日確認)
- Upload & analyze files in Gemini Apps(Gemini アプリ ヘルプ、10月16日確認)
- Gemini release notes(Google、10月16日確認)
更新履歴
- 2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
