3行でいうと
- 価格の変更は、2か所に分かれて書かれています。「いまの価格表」と「変更の記録(リリースノートや変更履歴)」です。Anthropicの価格表には有効日が無く、日付は別のリリースノートにあります。
- 価格表の数字が同じでも、請求は変わりえます。Claude 4.7以降は新しい文字の数え方で、同じ文章が約30%多いトークンになると、価格ページに書かれています。
- 先に見るのは5点です。どの欄か、いつから(いつまで)か、どのモデルか、数え方は同じか、どんな条件でどこで買うか。名前だけの変更もあります。
この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は、Anthropic、OpenAI、Googleの公式の価格ページと更新記録を、2026年10月22日に読み直してまとめたものです(ChatGPTの価格ページだけは、10月16日以降、金額を読み取れていません)。僕らの考えは「見立てです」と書いた部分に分けました。
先に結論
- 価格表だけでは、変更は分からない。 表には「いま」が載っていて、「前はいくらだったか」「いつ変わったか」は載っていないことがあります。変更の記録は、別のページで探します。
- 変更には種類がある。 単価そのものの変更、特定の欄(たとえばキャッシュの読み出し)の変更、期間限定の価格の終わり、数え方の変更、名前の変更です。種類によって、自分の請求への効き方が違います。
- 予告つきの変更は、価格ページの中に書かれていることがある。 Googleの価格ページには、将来の日付つきで価格が倍になる予定が載っています。
- 個人向けプランは、情報がもっと少ない。 Claudeのプランのページには、価格とプランはAnthropicの裁量で変わる、とあり、有効日はありません。ChatGPTの価格ページは、僕らが取得できた結果に金額が出ていませんでした。
前提:用語をそろえる
- MTok(100万トークン):AIの利用料の単位です。価格は「100万トークンあたり、何ドル」で書かれます。
- 入力と出力の料金:AIに渡した文章(入力)と、返ってきた文章(出力)で単価が違います。
- キャッシュヒット:前に送った内容を覚えておいてもらい、同じ内容をもう一度使うときの安い単価です。
- バッチAPI:すぐの返事が要らない処理をまとめて頼むと、安くなる方式です。
- トークナイザー:文章をトークンに切り分ける仕組みです。切り方が変わると、同じ文章でもトークンの数が変わります。
- データレジデンシー:データを処理する場所を、地域で指定することです。
価格の変更は、どこに書かれているか
読んだページを並べると、書き方はサービスごとに違います。
| 出どころ | 価格表の中の日付 | 変更の記録 |
|---|---|---|
| Anthropic(API) | 価格ページに有効日や変更履歴はない。最新は claude.com/pricing にある、と書かれている | リリースノートに、日付つきで価格の項目がある |
| OpenAI(API) | 注記に日付つきの項目がある(名前の変更、販促価格の期限、上乗せの対象) | 今回は、価格の変更だけの記録ページは読んでいません |
| Google(Gemini API) | 将来の日付つきの価格変更が、表の中に書かれている | 変更履歴に日付つきの項目がある |
| 個人向けプラン(Claude、ChatGPT) | Claudeは「裁量で変わる」とあるだけ。ChatGPTは金額が取得できなかった | 今回は読んでいません |
変更を見分ける5つの見方
1. どの「欄」が変わったか
AnthropicのリリースノートのOctober 7の項目には、Sonnet 5.5の「キャッシュの読み出し」が、100万トークンあたり0.20ドルから0.10ドルに下がった、とあります。入力と出力の単価は変わっていません。価格ページでも、新しいモデルほどキャッシュ読み出しの倍率が低く(Opus 5.5とSonnet 5.5は0.05倍、Fable 5.1は0.025倍)、他のモデルは0.1倍と書かれています。
同じ内容を何度も送る使い方なら、効きます。毎回違う文章を送る使い方なら、ほとんど効きません。ニュースの見出しの「値下げ」が、自分に当たるかどうかは、欄で決まります。
2. いつから、いつまでか
- Anthropicのリリースノートには、Sonnet 5の2ドル/10ドルが導入価格だったが、8月10日に標準価格になり、9月1日に予定されていた3ドル/15ドルへの引き上げは行われない、とあります。価格表には、いまの2ドル/10ドルだけが載っていて、この経緯は書かれていません。
- OpenAIの価格ページの注記には、GPT-5.6 Solの販促価格(promotional pricing)が「少なくとも2026年11月21日まで」使える、と書かれています。「少なくとも」なので、終わる日が確定とは読めません。その後の価格は、読んだ範囲には書かれていません。なお、取得結果では、この注記のGPT-5.6 Solは、Standardの主力モデルの表(gpt-6-astra、gpt-6.1-sol、gpt-6-luna)には載っておらず、別の表(Cyber models)にgpt-5.6-solが入力4ドル/出力20ドルで載っていました。注記と表の対応は、読んだ範囲では確かめられていません。
- Googleの価格ページには、Gemini 4 Argonの価格が2026年12月1日に倍になる、とあります(Standardの入力が、100万トークンあたり2ドルから4ドル)。Gemini 3.8 FlashやGemini 3.6 Flashなどは、2027年1月1日に倍になると書かれています。たとえば3.8 FlashのStandardの入力は、0.75ドルから1.50ドル、出力は3.75ドルから7.50ドルです。
- Googleの変更履歴では、Gemini 3.7 Flashが「2026年12月31日までの導入価格」とされています(2026年8月13日の項目)。ただし同じ変更履歴の10月8日の項目で、gemini-3.7-flashは非推奨になり、gemini-3.8-flashへ自動で振り向けられると書かれています。導入価格が、その後どう扱われるかは、読んだ範囲には書かれていません。
「期間限定」の価格は、終わる日を手帳に書いておくのが現実的です。これは見立てです。
3. どの「モデル」の行か
新しいモデルの価格が前のモデルと違うのは、値上げではなく、別の商品の価格です。Anthropicのリリースノートでは、Opus 5が5ドル/25ドル(2026年7月24日)、Opus 5.5が4ドル/20ドル(9月22日)です。同じ名前の中の値下げではなく、新しい行ができたと読みます。古いモデルの行は、価格ページに残ります。たとえばOpus 4.1とOpus 4は15ドル/75ドルのままです。
4. 「数え方」が変わっていないか
Anthropicの価格ページには、Claude 4.7以降が新しいトークナイザーを使い、同じ文章で約30%多くのトークンになる、と書かれています。単価の変更ではありません。ただ、同じ文章を送ったときの請求は、トークンの数に単価を掛けたものなので、モデルを替えると、表の単価が同じでも請求は増えることがあります。
5. どんな「条件」と、どこで買うか
同じモデルでも、条件で単価が変わります。
- 長さ:Claude Haiku 5.5は、プロンプトが10万トークンを超えると単価が上がります。Gemini 3.1 Pro Previewは、20万トークンを超えると上がります。
- 処理の方式:Batchは、AnthropicのページでAPIの50%引きです。Googleには、Batch、Flex、Priorityなどがあります。
- 地域:Anthropicの価格ページでは、米国内のみで推論する指定が1.1倍、BedrockとGoogle Cloudの地域の窓口は10%の上乗せです。OpenAIの価格ページでは、データレジデンシーの上乗せは10%で、2026年3月5日以降に出たモデルが対象とあります。
- 買う場所:AnthropicのモデルをBedrockやGoogle Cloudで使う場合、パートナー側は独自の地域価格を持つ、とあります。OpenAIのモデルをBedrockとAzureで使うときも、請求はそちらです。
名前の変更は価格の変更ではない:OpenAIの例
OpenAIの価格ページの注記には、「Priority processing」が2026年7月30日に「Fast mode」に改名された、とあります。名前が変わっただけなら、単価の変更とは別に扱います。改名の前後で単価が同じかどうかは、価格ページの注記からは分かりません。
OpenAIの価格ページは、Standard以外のタブの見出しが、取得結果で読み取れませんでした。そのため、僕らはStandardの価格だけを事実として扱い、ほかの方式の数字は記事に書いていません。
同じ価格表から、行を並べて読む例
Anthropicの価格ページの2つの行を、100万トークンあたりの入力と出力で並べます(2026年10月22日に読んだ数字)。
| 比べるもの | 入力 | 出力 | キャッシュ読み出し |
|---|---|---|---|
| Sonnet 5 | 2ドル | 10ドル | 0.20ドル |
| Sonnet 5.5 | 2ドル | 10ドル | 0.10ドル |
| Haiku 4.5 | 1ドル | 5ドル | 0.10ドル |
| Haiku 5.5(プロンプト10万トークン以下) | 0.10ドル | 0.50ドル | 0.01ドル |
| Haiku 5.5(10万トークン超) | 0.50ドル | 2.50ドル | 0.05ドル |
Sonnet 5からSonnet 5.5は、変わったのはキャッシュ読み出しの欄だけです。Haiku 4.5からHaiku 5.5は、表の上では下がって見えます。ただし、Haiku 5.5は長さで2段になっているので、長い文章を送る使い方では、下の段の単価が当たります。さらに、リリースノートのOctober 7の項目には、Haiku 4.5向けのコードがHaiku 5.5で動かなくなることがある、とあります。単価の比較は、乗り換えの話の半分です。これは見立てです。
自分の費用を見直す手順(見立てです)
公式の記述から組み立てた、僕らの考えです。各社の推奨ではありません。
- 使っているモデルと、請求の内訳の欄を書き出す。 入力、出力、キャッシュ、Batchのどれが多いかで、効く変更が違います。
- ニュースではなく、更新記録で日付を確かめる。 価格ページに日付が無い場合は、リリースノートや変更履歴を見ます。
- 「導入価格」「期間限定」「予定」の言葉を探す。 終わる日、倍になる日を、カレンダーに入れます。
- モデルを替えるときは、少量で請求を比べる。 単価が同じでも、数え方が違うことがあります。
- 個人向けプランは、請求の画面で確かめる。 公式のプランのページに有効日が無く、地域の価格の記載も読んだ範囲に無かったためです。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。2026年10月22日に読み直した公式ページの内容です(ChatGPTの価格ページを除く)。WebFetchは要約を返す仕組みで、原文を一字ずつ確認したものではありません。
- ChatGPTの価格ページは、Free、Go、Plus、Proの金額が取得できませんでした。個人プランの金額は、この記事に載せていません。
- Googleの価格ページは、約13.4万文字のうち先頭の約10万文字までを読み、末尾の約3.4万文字は読めていません。Anthropicのリリースノートは、末尾の約4,300文字を読んでいません。
- Googleの変更履歴の要約には、Gemini 4 Argonの価格倍増の予定が出てきませんでした。変更履歴にも書かれていないのか、要約から落ちたのかは分かりません。価格ページの予定は、価格ページの記載として扱っています。
- 価格は変わりやすい数字です。この記事の数字は、2026年10月22日の時点のものです。
- OpenAIは、価格変更だけをまとめた記録ページを読んでいません。ほかの方式の価格も未確認です。
- 費用の判断は、請求画面と契約の条件で確かめてください。この記事は投資や契約の助言ではありません。
出典
- Pricing(Anthropic、Claude API docs、10月22日確認)
- Claude Platform release notes(Anthropic、10月22日確認)
- Pricing(OpenAI API docs、10月22日確認)
- Gemini Developer API pricing(Google、10月22日確認)
- Gemini API changelog(Google、10月22日確認)
- Plans & Pricing(Anthropic、claude.com、10月22日確認)
- ChatGPT Pricing(OpenAI、10月16日確認)
更新履歴
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2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
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2026年10月22日 公式の資料を読み直して、次の点を直しました。
- 前:GPT-5.6 Solの期間限定価格は、少なくとも2026年11月21日まで → いま:販促価格で「少なくとも」のため終了日は確定と読めない。主力モデルの表になく、注記と表の対応も未確認
- 前:Gemini 3.7 Flashの導入価格は、2026年12月31日まで → いま:10月8日の項目でgemini-3.7-flashは非推奨となり、gemini-3.8-flashへ自動で振り向けられる。導入価格のその後は書かれていない
- 前:読めなかったのは、Googleの価格ページは約12.7万文字のうち先頭約10万文字まで → いま:約13.4万文字のうち先頭約10万文字まで。末尾の約3.4万文字は読めていない
- 前:Anthropicのリリースノートは、末尾の約4,200文字を読んでいない → いま:末尾の約4,300文字
- 一部の出典は読めなかったため、その部分は前のままです。
