3行でいうと

  • Copilotは「ひとつのAI」ではなく、Microsoftが作るAIの手伝い役の総称で、製品ごとに別のもの。
  • 見分けるコツは3つの問い。誰が使うか、どこで使うか、誰がお金を払うか。
  • 個人向けのCopilotアプリには無料の基本版がある。会社向けのMicrosoft 365 Copilotは、1人ずつの月額の追加契約。
  • 見立てでは、迷ったらまず無料のCopilotアプリを試し、必要になったものだけ足す順番が安全。

「Copilotを使っていますか」と聞かれて、答えに困ったことはないでしょうか。WindowsのCopilot、Wordの中のCopilot、会社で契約するCopilot、エンジニアが使うCopilot。どれも「Copilot」です。

この記事は、名前の整理を一番の目的にしています。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は、MicrosoftとGitHubの公式の文書を読んでまとめたものです。僕らの考えは、段落の頭を「見立てです。」にして分けています。

先に結論

Copilotは「ひとつのAI」ではなく、「Microsoftが作る、AIの手伝い役の総称」です。見分けるコツは、次の3つの問いです。

見立てです。迷ったら、まず無料のCopilotアプリを試し、そのあとで、必要が出たものだけを足す順番が安全だと思います。

名前の整理:6つに分けると見える

公式の文書(Microsoft Learnの「組織向けのCopilotの選び方」)では、Copilotの仲間が次のように分けられています。そこに、公式のほかのページで確かめた「AIパソコン」と「開発者向けの土台」を足して、表にしました。

名前 何か 主な利用者 お金
Microsoft Copilot(アプリ) 質問、文章、画像、音声で使う、AIの相談相手 個人 無料から。有料は後述
Microsoft 365 Copilot Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsの中で働くAI。会社のメールや資料も踏まえて答える 会社・学校 1人ずつ月額
Copilot Chat 会社・学校のアカウントで使える、無料版に近いAIチャット 会社・学校 Microsoft 365に含まれる
GitHub Copilot プログラムを書く人のためのAI 開発者 無料から月額
Copilot Studio 会社用の「AIの係」を、ほぼプログラムなしで作る道具 会社の担当者 使った分
Copilot+ PC AI用の専用チップを積んだWindowsパソコン 個人・会社 パソコンの価格

ほかに、セキュリティ担当者向けの「Microsoft Security Copilot」もありますが、値段を確かめていないので、この記事では扱いません。

名前の変更に注意

ここは混乱しやすいので、公式の文書に書かれていた点だけ挙げます。

それぞれ、何をするものか

1. Microsoft Copilot(個人向けのアプリ)

Web(copilot.microsoft.com)、Windows、Mac、iPhone、Androidで使えます。公式の個人向けページでは、無料の基本版があると書かれています。

主な機能は、調べものと出典つきの回答、画像の生成、会話、音声での呼びかけ(Windowsでは「Hey, Copilot」)です。Windowsのサポートページには、画面を見て答える「Copilot Vision」や、パソコンの中のファイルを探して質問できる機能も書かれていました。

2. Windowsの中のCopilot

Windows 11では、Copilotはアプリのひとつです。サポートページによると、新しいWindows 11のパソコンには最初から入っていて、キーボードのCopilotキーか、Windowsキー+Cで起動できます。

Microsoft Storeからも入れられます。

3. Microsoft 365 Copilot(会社向けのWord・Excelの中のAI)

WordやExcelなど、いつもの仕事のアプリの中で、文章の下書き、表の分析、スライドの作成、メールの要約をしてくれます。Teamsの会議の要約もします。

公式のLearnでは、使える範囲が次の3段階に分けられている、と僕らは読みました。ただし、10月22日に取得し直した版では、BasicやPremiumという語が見当たらないこともありました(ページの内容が取得ごとに違って見えました)。最新の区分は、公式のページで確かめてください。

Microsoftの公式ブログには、「Copilot Cowork」はMicrosoft 365 Copilotの契約が必要で、使った分(Copilotクレジット、1クレジット0.01ドル)で請求される、とあります。「Copilot Code」については、僕らは公式の記述を読めていません。

4. GitHub Copilot(プログラムを書く人向け)

プログラミングの作業場(Visual Studio Code、Visual Studio、JetBrains系など)の中で、続きのコードを提案したり、質問に答えたり、まとまった作業を任せたりします。GitHubのウェブサイトとスマホアプリ、コマンドの画面からも使えます。

5. Copilot Studio

公式の説明では、「グラフィカルな、ローコード(ほぼプログラムなし)の道具で、AIの係(エージェント)や自動化を作って管理する」ものです。普通の人が毎日使うものではなく、会社のIT担当や業務の担当者向けです。

6. Microsoft Foundry(旧称として知られるAzure AI Foundry)

こちらは、開発者向けの土台です。公式のページによると、1万を超えるAIのモデルから選んで、AIのアプリや係を作り、管理できます。料金は、使うサービスごとに別々で、使った分だけ払う形です。

7. Copilot+ PC

「Copilot+ PC」は、ソフトではなく、パソコンの種類です。公式の文書では、1秒あたり40兆回以上の計算ができる、AI専用のチップ(NPU)を積んだWindows 11パソコンとされています。画面のリアルタイム字幕など、パソコンの中だけで動くAI機能が、ここでは使えるとされています。

見立てです。「Copilot+ PC」は、Copilotアプリとは別ものです。買い替えを考えるときは、「AI専用チップ付きのパソコンか」という、ハードの話として見るのが分かりやすいと思います。

値段(2026年10月22日確認)

どの数字も、公式ページに載っていたものです。金額は変わることがあります。

個人向け(Microsoft公式の日本のページ)

プラン 月払い 年払い
Microsoft Copilotアプリ(基本) 無料 -
Microsoft 365 Personal 2,130円 21,300円
Microsoft 365 Family 2,740円 27,400円
Microsoft 365 Premium 3,200円 32,000円
Microsoft 365 Pro 16,000円(月払いのみ) なし

公式のページでは、PersonalとFamilyにも、無料版より多いCopilotの利用枠がつくとされています。Premiumは「大きな利用枠」、Proは「最大限の利用上限」とされています。Familyは最大6人で使えますが、AI機能はサブスクリプションの持ち主だけが使えます。このページの金額に消費税が含まれるかどうかは、確認できていません。

会社向け(Microsoft公式の日本のページ、税抜)

プラン 年払い(月あたり) 月払い
Microsoft 365 Copilot(追加契約。要・Microsoft 365) 1ユーザー 4,497円 4,722円(年間契約での月々払い)
Microsoft 365 Copilot Business(追加契約。要・Microsoft 365) 1ユーザー 2,698円(3,148円から値引きと表示) 3,778円

Microsoft 365 Business Standardとのセットが3,523円、Business Premiumとのセットが4,797円(年払いの月あたり)という価格も載っていました。すべて税抜で、自動更新の契約です。Microsoft 365 Copilotの英語の価格ページには、同じ契約が「1ユーザー月30ドル(年払い)」と書かれていました。

「Copilot Chat」は、対象のMicrosoft 365に含まれていて、追加料金はかかりません。

会社向けには、AIの係(エージェント)を見える化して管理する「Microsoft Agent 365」と、それを含む「Microsoft 365 E7」もあります。Microsoft Learnには、Agent 365は「2026年5月1日から、法人向け(Commercial)で、1人ずつの契約として一般提供されている」と書かれています。米国のMicrosoft公式の製品ページには、Agent 365が1ユーザー月15ドル、Microsoft 365 E7が1ユーザー月99ドル(どちらも年払い、年間契約)と載っていました。E7には、Microsoft 365 E5、Microsoft 365 Copilot、Agent 365、Microsoft Entra Suiteが入るとされています。日本円の価格は、日本のページでは読めていません。

Copilot Studioの価格

英語の公式価格ページでは、25,000「Copilotクレジット」の事前購入パックが月200ドル、日本のページでは月29,985円と書かれていました。ほかに、使った分だけ払う従量課金があります。「クレジット」は、AIの係が仕事をするときに使う、使用量の単位です。Microsoft 365 Copilotを契約している人が、Copilot Chat、Teams、SharePointで係を使うとき、従来型の回答、生成型の回答、Microsoft Graphによる社内データの参照にあたる分は、この使用量に数えない、とLearnに書かれています。

GitHub Copilot(公式は米ドル表記)

GitHubの公式のドキュメントの、プラン一覧です。

プラン 月額 含まれるAIクレジット(基本分+追加枠) 向く人
Free 無料 少量。補完は月2,000回まで まず試す人
Student 無料 少量 認定された学生
Pro 10ドル 1,000+500 個人の開発者
Pro+ 39ドル 3,900+3,100 たくさん使う人
Max 100ドル 10,000+10,000 最大限に使う人
Business 1席19ドル 1,900 組織
Enterprise 1席39ドル 3,900 大きな組織

「AIクレジット」は、GitHub Copilotの使用量の単位で、1クレジットが0.01ドルと書かれています。2026年6月1日から、GitHub Copilotの全プランが、この「使った分に応じて減る」方式になりました。クレジットは、AIが読み書きする文字量(トークン)に応じて減ります。毎月のクレジットは、翌月に持ち越せません。

使い切ったときは、個人プランでは、上限額を決めて追加で払うか、次の月を待つかを選べます。コードの続きを提案する機能(補完)は、有料プランでは、クレジットを使わず、無制限です。

円建ての価格は、GitHubの公式ページでは確認できていません。

裏で動いているAI

結論から言うと、Copilotは、複数の会社のAIを使い分けています。ただし、どの製品がどのAIを使うかは、頻繁に変わります。公式の文書で確かめられた範囲を書きます。

  • Microsoft 365 Copilot:Learnの文書では、画面で「Auto(自動で選ぶ)」「Quick response(速さ重視)」「Think deeper(深く考える)」を選べるとされています。具体的なモデル名は、文書では出ていません。また、Anthropic(Claudeを作る会社)のモデルが、一部のMicrosoft 365の契約で使えること、MicrosoftのデータのルールのもとでAnthropicが動くことも書かれています。2025年9月の公式の発表では、「Copilotは、これからもOpenAIの最新のモデルで動く」としたうえで、Researcherという調べ物の係と、Copilot Studioで、AnthropicのClaudeを選べるようにしたと説明されています。2026年9月22日付のMicrosoft公式ブログの題名と紹介文には、Claude Opus 5.5とGPT-6 Solを、モデルの選択肢に加えたとありました。ただし、本文は読めていません。
  • 個人向けのMicrosoft Copilotアプリ:どのモデルで動くかの具体的な説明は、僕らが読んだ範囲では、見つかりませんでした。
  • GitHub Copilot:公式のドキュメントに、使えるモデルの一覧があります。提供元は、OpenAI、Anthropic、Google、xAI、Moonshot AI、そしてMicrosoftです。プランによって、使えるモデルが違います。FreeとStudentは、モデルを自分で選べず、自動選択のみです。モデルの入れ替えは頻繁で、同じ文書に、10月2日などに提供を終えるモデルの一覧もありました。
  • Microsoft独自のAI(MAI):Microsoftは、自社で作る「MAI」のモデル群を出しています。2026年4月に、音声の文字起こし(MAI-Transcribe-1)、音声の生成(MAI-Voice-1)、画像の生成(MAI-Image-2)を発表しました。Foundryで使えるほか、CopilotやBing、PowerPointなどへの組み込みが進んでいる、と書かれていました。2026年6月には、新たに7つのモデル(MAI-Thinking-1など)が発表されました。GitHub Copilotの文書には、MAIのコード用モデル「MAI-Code-1.1-Flash」が、選べるモデルとして載っています。

MAIの性能について、Microsoftは「Sonnet 4.6より好まれた」などと発表していますが、これは、Microsoft自身の評価についての主張です。この記事では、確かめていません。

見立てです。「Copilot」は、特定のAIの名前ではなく、「いろいろなAIを、Microsoftの製品に組み込んだ窓口」だと考えると、混乱が減ります。どのAIが裏にいるかは、使う側が気にしすぎなくてもよい場面が多いと思います。ただ、会社で使うときは、扱うデータをどのAIの会社が見る可能性があるかを、情報システム担当に確かめたほうがよいです。

どれを選ぶか

見立てです。人別の目安です。

気をつけること

出典

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