この先に書いてあること
- 人間には、それぞれ違う「時計」があるのかもしれない。
- 僕が300歳まで生きたい理由。
- 明るい話ばかりではありません。
※このコラムは、全3本の1本目です。この後、2本目・3本目が続きます。
AIは、仕事を効率化したり、文章を書いたり、画像を作ったりするための道具だと思われている。実際、僕自身も画像生成を楽しんでいる。
でも、いつも思うことがある。
AIって、そんなことだけに使うには、あまりにももったいない技術なんじゃないか?
僕は、この技術が人間の寿命そのものを変えてしまう可能性があると考えている。
しかも、それは何百年も先の空想の話ではない。すでに存在している技術や、現在進められている研究の延長線上にある未来の話だ。
もちろん、これから書くことがすべて実現すると証明されているわけではない。
ただ、僕にはこういう未来が見えている。
今日は、その話を書いてみたい。
人間には、それぞれ違う時計がある
人間は生まれてから成長する。
細胞が分裂し、身体が大きくなり、やがて成長が止まる。そして今度は、少しずつ老化が始まる。
ところが、同じ年齢の人間でも、老化の進み方は驚くほど違う。
70歳でも若々しい人がいる一方で、50歳でもずいぶん老けて見える人がいる。
僕は昔から、ここに疑問を持っていた。
人間の身体には、何か時間を管理している仕組みがあるんじゃないだろうか。
しかも、その時計は全員が同じ速度で進むわけではない。
人によって進み方が違い、身体の状態や生活環境によっても変化する。
もちろん、心臓と皮膚と脳では老化の進み方が違うだろう。
それでも、70歳の人の指だけが10歳の子どもの指ということにはならない。
身体全体が、ある程度共通した時間の流れの中で老化しているように見える。
僕は、その仕組みを勝手に「人間の老化時計」と考えている。
実際の老化は非常に複雑で、単一の時計だけで説明できるものではないらしい。
それでも、老化の進み具合を細胞の状態から調べる研究は、すでに進んでいる。
では、その仕組みをAIが解明したらどうなるのだろう。
老化時計の進み方を遅くする。
さらに進歩すれば、止める。
そして、ひょっとすると逆回転させることさえできるようになるかもしれない。
人間は老いるものだという常識が、いつか常識ではなくなる。
僕は、そんな未来が来る可能性を考えている。
老化を止めるだけでは、人間は長生きできない
ただし、老化時計を止めれば、それで人間が何百年も生きられるという単純な話ではない。
すでに傷んでしまった臓器はどうするのか。
長年使ってきた心臓や腎臓が、老化を止めた瞬間に新品に戻るわけではない。
そこで必要になるのが、人工臓器だと思う。
現在でも人工関節や人工心臓などの技術は存在している。
今後、人工臓器の性能が向上し、身体のさまざまな部分を安全に置き換えられるようになったらどうなるだろう。
傷んだ臓器を交換する。
老化した部分を修復する。
身体を維持する技術が進歩すれば、人間の寿命は現在とは比較にならないほど長くなるかもしれない。
では、最後に残る脳はどうするのか。
ここで登場するのが、またAIなんだ。
僕たちはすでにAIと会話し、自分の考え方や好み、過去の経験を伝えている。
僕自身、考えたことや読んだ本の記録をObsidianに蓄積している。最初は同じ本を間違って買わないために始めた記録だったのだが、今では膨大なデータベースになった。
自分が過去に何を考え、何を読んで、どんな感想を持ったのか。
それを読み返すこと自体が、今では楽しみになっている。
いわば、自分の第二の脳だ。
AIがこうした情報を理解し、長い年月をかけて個人の思考や判断の傾向を学んでいったらどうなるだろう。
もちろん、それだけで本人の意識がAIに移るわけではない。
しかし、記憶を補い、考えることを支え、自分の経験を何百年分も管理してくれる存在にはなれるかもしれない。
僕は、AIと人間の関係は、今後そこまで進んでいく可能性があると思っている。
人間は300歳まで生きられるようになるのか
僕は300歳まで生きてみたい。
別に、死ぬのが怖いからではない。
単純に、やりたいことが多すぎるんだ。
読みたい本は山ほどある。
以前、年間300冊を読もうと考えたことがある。しかし実際には、年間120冊程度が自分にはちょうどよかった。
それでも、世の中にはまだ読んでいない本が無数にある。
行ってみたい場所もあるし、自分の目で確かめたい景色もある。
そして何より、これから人間社会がどう変わっていくのかを見てみたい。
100年後の世界はどうなっているのか。
200年後には、人間は何を当たり前だと思っているのか。
300年後には、今の僕たちの生活がどれほど原始的に見えるのだろう。
考えるだけで面白い。
ただし、仮に寿命を大幅に延ばす技術が完成しても、誰もが利用できるとは思っていない。
最初にその恩恵を受けるのは、おそらく莫大な資産を持つ人たちだろう。
老化を止める技術、人工臓器、身体の修復、継続的な健康管理。
それらをすべて利用するには、相当なお金が必要になるかもしれない。
そうなると、今までの経済格差とはまったく違う問題が生まれる。
お金を持っている人は何百年も生きられるのに、お金のない人は今までと同じ寿命で死んでいく。
そんな社会が、本当に実現してしまうかもしれない。
さらに、長生きすることが必ず幸せなのかという問題もある。
それはまた、別の機会に考えてみたい。
僕は、答え合わせがしたい
ここまで書いてきたことは、僕の未来予測だ。
老化時計の仕組みが解明されるかもしれない。
人工臓器によって身体を修復しながら、何百年も生きる人間が現れるかもしれない。
AIが記憶を補い、考えることを支える存在になるかもしれない。
そのすべてが実現するとは限らない。しかし、少なくとも現在の技術を見ていると、こうした未来を考えることは、単なる空想ではなくなりつつあると思う。
そして、その未来には明るい部分だけでなく、恐ろしい部分もある。経済格差が、そのまま寿命の格差になるかもしれない。
それでも、僕はAIの進歩を前向きに考えたい。
AIで何ができるかを考えるのも楽しい。でも、AIによって世界がどう変わるのかを考える方が、僕には何倍も面白い。
もちろん、僕自身もその未来を見てみたい。
できることなら300歳まで生きて、今から100年後、200年後の世界を自分の目で確かめたい。
その頃には、2026年の僕が書いているこんな文章を読み返して、「ずいぶん原始的なことを考えていたなあ」と笑っているかもしれない。あるいは、まったく見当違いだったと気づくかもしれない。
それも含めて楽しみなんだ。
僕は誰かにAIの使い方を教えたいわけでも、考え方を変えさせたいわけでもない。ただ、今の時点で自分が何を考え、どんな未来を予測しているのかを記録しておきたい。そして、いつか答え合わせをしたいと思っている。
2026年10月。今の僕には、そういう未来が見えている。
