3行でいうと
- 遊びのAIには、年齢の条件があります。OpenAIは13歳以上(18歳未満は保護者の許可)、Claudeは18歳以上、GeminiのStorybook(絵本づくり)のページは18歳以上と書いています。
- AIの答えは、自信たっぷりでも間違うことがあります。なぞなぞの答えやゲームのルールは、人間が答え合わせをします。
- 作った物語を公開するなら、既存の作品に似すぎていないか確かめます。文化庁の資料では、似ていて、かつもとにしている場合に、著作権侵害になりえます。
この記事は、公式の文書を読んでまとめたもので、実際に使って確かめた記録ではありません。例文は僕らが作ったもので、公式のものではありません。なぞなぞやゲームの相手としての使い方そのものを説明した公式ページは見つけられなかったので、その部分は「見立てです。」と分けて書きます。
先に結論
公式資料を読んで言えることは、次の3つです。
- 年齢の条件は、サービスごとに違います。 家族で使う前に、それぞれの規約を確かめます。
- AIの出力は、下書きです。 OpenAIは、自信のある口調は正確さの印ではない、と説明しています。なぞなぞの答えが違っていることもあります。
- 作った物語や絵を外に出すときは、別の確認が要ります。 遊びで作って楽しむことと、SNSに載せることは、文化庁の整理では別の場面です。
見立てです。この3つさえ押さえれば、遊び方に決まりはなく、頼み方を変えながら楽しめばよいと思います。
たとえ話:ゲームの司会を頼んだ友人
僕らのたとえです。公式の文書にあるものではありません。
AIに遊びの相手を頼むのは、「ゲームの司会をやってくれる、話の上手な友人」に頼むことに似ています。ルールや雰囲気を書いたメモを渡すと、司会役を楽しくこなしてくれます。ただ、この友人は、自分が出した問題の答えを、ときどき間違えます。しかも、堂々と言います。だから、答え合わせの係は、あなたがやります。
遊び方のたとえ:3つの型
どれも、僕らが作った例です。公式の文書にあるものではありません。
なぞなぞ 「小学3年生向けのなぞなぞを3つ出して。答えは最後にまとめて書いて。ヒントも1つずつ付けて」。答えを最後にまとめるように頼むと、先に見えてしまいません。
物語づくり 「主人公はネコ、舞台は夜の駅。5文で始めて。続きは僕が書くので、そのあと交代で書こう」。1回で完成させず、交代で書く形にすると、自分の思いつきも入ります。
ゲームの相手(しりとり、20の質問、謎解きなど) 「あなたは謎解きゲームの司会です。ルールは、1回に1つだけヒントを出す、答えは僕が『降参』と言うまで言わない、です」。司会という役割を一言で与えています。役割を一文で与える頼み方は、前に同じ連載で整理した「あなたは〜として」の記事のとおりです。
Googleには、こうした設定を保存しておく「Gem(ジェム)」という機能があります。次の囲みで、公式ページに書かれていることをまとめます。
GeminiのGemと、絵本づくり(Storybook)で読めたこと
Gem(Gemini Appsのヘルプ、2026年10月22日に確認)
- Gemは、決まった指示と、必要なら資料のファイルを保存して、特定の目的向けにGeminiの答え方をそろえる機能です。
- ウェブ版のサイドバーから「Gems」を開き、「New Gem」で名前と指示を入れて保存します。
- 個人のGoogleアカウントでは、13歳以上(または居住国の最低年齢)が条件です。Gemini Liveでは使えません。
- ページには、2026年11月から、個人のGoogleアカウントではGemが自動で「スキル」に変わる予定、と書かれています。名前や画面は変わるかもしれません。
Storybook(Gemini公式の紹介ページ。ページに日付はありません)
- 物語の内容を頼むと、挿絵と読み上げのついた10ページの絵本ができます。写真、絵、PDF、スクリーンショットを渡すこともできます。
- 文章は画面で直接は直せません。会話で「もっと面白く」「絵の雰囲気を変えて」と頼むと、作り直されます。
- 画面で読む、印刷する、ナレーションで聞く、公開リンクで共有する、ができます。共有できるのは個人アカウントで、WorkspaceやStudentのアカウントはできません。
- 45以上の言語で使えるとありますが、ナレーションは一部の言語だけです。日本語の可否は、読んだ範囲では分かりませんでした。
- 料金や回数の上限は、このページには書かれていません。
確かめること1:年齢の条件
遊びは子どもと一緒にやりたくなりますが、サービスごとに条件があります。
| サービス | 公式ページに書かれている条件(ChatGPTの行は2026年10月16日、ほかは10月22日に確認) |
|---|---|
| ChatGPT(OpenAIの利用規約) | 13歳以上、または居住国のより高い年齢。18歳未満は、親か保護者の許可が必要。 |
| Claude(Anthropicのヘルプ) | 18歳以上。 |
| Gemini(個人のGoogleアカウント) | 13歳以上、または各国の最低年齢。Family Linkで管理されるアカウントは、いまはウェブ版を使えない。 |
| GeminiのStorybook | 紹介ページのFAQに「18歳を超える利用者が対象」とある。同じFAQは、就寝前のお話づくりにも使えると書いていて、食い違って見える。 |
Storybookのように、サービス全体の条件とは別に、機能ごとの条件が書かれていることもあります。迷ったら、条件が厳しいほうに合わせます。
文部科学省の学校向けのガイドライン(令和6年12月26日公表のVer.2.0)は、学校の文書ですが、家庭の参考にもなります。年齢制限や保護者の同意は、各サービスの最新の規約で確かめる、と書いています。氏名や写真などの個人情報は入力させない、小学生が直接使うなら、より慎重に見極める、という点もあります。
確かめること2:答え合わせは人間がする
OpenAIのヘルプは、ChatGPTが、間違った事実や日付、作り話の引用を出すことがあり、自信のある口調は正確さの印ではない、と説明しています。大事なことは確かめ、出力は下書きとして扱う、とも書いています。
文部科学省のガイドラインは、すらすら読める文章を正しいと感じてしまう「流暢性バイアス」にも注意を促しています。
見立てです。遊びでは、間違いがむしろ面白いこともあります。ただ、次の場面では、答え合わせを忘れないほうがよいと思います。
- なぞなぞの答え。文字数や言葉遊びの条件が合っているか、自分で数える。
- ゲームのルールや得点の数え方。あとで食い違うので、最初にルールを書き出してもらい、確認する。
- 歴史、動物、科学などの豆知識。そのまま子どもに教える前に、図鑑や公的な資料で確かめる。
確かめること3:作ったものが「似すぎ」ていないか
文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」の概要には、生成・利用段階の考え方が書かれています。
- 著作権侵害になるのは、生成物が既存の作品と、創作的な表現で共通している(類似性)、既存の作品をもとにしている(依拠性)、権利制限の対象外、の条件がそろう場合です。どちらかが認められなければ、侵害にはなりません。
- 自分で作って楽しむ、個人的な生成や鑑賞(私的使用)は、権利制限の対象になりえます。
- ただし、作ること(生成)が許される場合でも、SNSへの投稿や、複製物の販売などの利用は、場面ごとに別に判断されます。
文部科学省のガイドラインは、学校向けの注意として、有名なキャラクターの名前などを入れて既存の作品に似せることを意図しない、使う前に既存の作品と似ていないか検索で確かめる、を挙げています。
OpenAIの規約は、出力の権利について、法律が認める範囲で利用者に渡す、としています。ただし、似た出力が他の利用者に出ることがある、とも書いています。規約の禁止事項には、AIの出力を人間が作ったものとして示すことも含まれています。公開するときは、AIを使ったと分かるように書くのが無難、というのが僕らの見立てです。
法律の助言ではありません。個別の場面は、文化庁の資料や専門家に確かめてください。
今日からできること、やってはいけないこと
どれも、上の公式ページを土台にした僕らの整理です。
今日からできること
- 遊びの前に、使うサービスの年齢の条件を、公式ページで見る。
- 遊びのルールを、最初に短く書いて渡す。「答えは最後」「ヒントは1つずつ」など。
- 物語は、交代で書く形にして、自分の言葉を混ぜる。
- 外に出す前に、題名や主人公の名前を検索して、既存の作品と似ていないかを見る。
やってはいけないこと
- 年齢の条件を見ずに、子どもだけで使わせる。
- なぞなぞの答えや豆知識を、確かめずに「正解」として教える。
- 子どもの本名、学校名、顔の分かる写真を、お話づくりの材料として入れる。公開リンクで共有できる機能では、特に気をつけます。個人情報の扱いは、同じ連載の個人情報の記事を見てください。
- 有名なキャラクターを指定して作った物語や絵を、そのままSNSや販売に使う。
気をつけること
- 説明は、2026年10月16日に読み、10月22日に読み直した公式ページのものです(OpenAIの利用規約のページは10月22日には読み込めなかったので、10月16日に読んだままです)。Gemの名前や機能は、2026年11月に変わる予定と書かれていました。
- 読んだページは、サイトの内容をWebFetchという道具で取り込み、要約された文章を通して読んでいます。細かな言い回しや脚注は、原文で確かめていません。そのため、文章は言い換えで書き、引用はしていません。
- 検索が使えず、公式ヘルプのURLを推測して読める範囲で確認しました。ChatGPTやClaudeの、遊び向けの機能や、未成年向けの個別の設定は確認できていません。
- GeminiのStorybookは、紹介ページに日付がなく、日本での提供状況や日本語の対応は確認できませんでした。年齢の条件にも、ページ内で食い違いがあります。
- 文化庁の資料は概要版を読みました。本体には、もっと細かい説明があります。文部科学省のガイドラインは学校向けです。家庭に当てはめた部分は、僕らの見立てです。
出典
- Gemini Storybook(Google、日付なし、2026年10月22日確認)
- Use Gems in Gemini Apps(Google Gemini Apps Help、2026年10月22日確認)
- What you need to sign in to Gemini Apps(Google Gemini Apps Help、2026年10月22日確認)
- Terms of use(OpenAI、row版、2026年10月16日確認)
- Get started with Claude(Claude Help Center、2026年10月22日確認)
- Does ChatGPT tell the truth?(OpenAI Help Center、2026年10月22日確認)
- AIと著作権に関する考え方について【概要】(文化庁、令和6年3月15日の考え方の概要、2026年10月22日確認)
- 初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン Ver.2.0(文部科学省、令和6年12月26日公表、2026年10月22日確認)
更新履歴
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2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
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2026年10月22日 公式の資料を読み直しました。書いてあることに変わりはありませんでした。
一部の出典は読めなかったため、その部分は前のままです。
