3行でいうと

  • Open WebUIを足すと、Ollamaの手元のAIを、ChatGPTのようなブラウザのチャット画面で使える。
  • 公式が推奨する入れ方はDocker。起動後にブラウザでhttp://localhost:3000を開き、最初に作ったアカウントが管理者になる。
  • Open WebUIも、Ollamaの手元での利用も無料。Dockerは個人プランが無料。
  • 最大のつまずきはモデルの一覧が空になること。Dockerの中のlocalhostは箱自身を指すため、host.docker.internalを使う。

先にお断りします。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書を読んでまとめたものです。手順は「文書から組み立てた想定」です。僕らの考えは、段落の頭を「見立てです。」にして、事実と分けました。

先に結論

それぞれ何か

Ollama

Ollama(オラマ)は、AIのモデルを自分のパソコンで動かすための道具です。Mac、Windows、Linuxに対応します。公式の使い方の文書では、ollama run という命令でモデルを取ってきて、そのままターミナルで会話を始める流れが紹介されています。ネットなしでの使い方、モデルの選び方は、別の記事(「Ollama × Obsidian」「ローカルLLM早見表」)にあります。

Open WebUI

Open WebUIは、AIを使うためのブラウザの画面です。公式の説明では、自分で動かせる(セルフホストの)AIの土台で、完全にオフラインで動くように作られているとあります。Ollamaと、OpenAIなどのAPI(アプリがAIを呼び出す接続口)の両方に対応します。

公式の機能の一覧から、主なものを挙げます。

機能 公式の説明の要約
複数モデルの比較 2つのモデルを並べて、答えを見比べる
ファイルの添付 文書、画像、コードを付けて、AIに読ませる
知識ベースとRAG ファイルをためて、その中から答えさせる。RAGは「資料を検索してから答える仕組み」
ウェブ検索 検索して、出典を付けて答える
音声 音声の入力、読み上げ、ハンズフリーの通話
利用者の権限 役割やグループごとに、できることを決める
記憶 会話をまたいで、利用者について覚えておく
フォルダ 話題ごとに、指示と資料をまとめる

これらは、公式の説明に書かれている機能です。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。日本語での使い心地や、手元の小さなモデルでどこまで動くかは、確認できていません。

なぜ組み合わせるのか(役割分担)

見立てです。2つは、役割がはっきり分かれています。

役割 Ollama Open WebUI
担当 AIを動かす(エンジン) 画面と、履歴や利用者の管理(ハンドル)
使う場所 ターミナル、ほかのアプリの裏側 ブラウザ
持っているもの モデルのファイル 会話の履歴、設定、アップロードしたファイル

ターミナルでの会話は、履歴の管理や、ファイルを読ませる作業が不便です。ブラウザの画面なら、過去の会話を探したり、PDFを渡して質問したりしやすくなります(見立てです)。

もうひとつの使い方もあります。家の中の別のパソコンやスマホから使いたい場合です。Open WebUIは、複数の利用者を管理できます。ただし、これは家の外には出さない前提で考えるのが安全だと思います(あとで書きます)。

つなぎ方:公式に書かれている範囲

公式の「クイックスタート」と「Ollamaにつなぐ」のページに書かれた内容を、順に並べます。

手順1:Ollamaを入れて、モデルを用意する

Ollamaの公式の文書によると、公式サイトからダウンロードして入れます。モデルは、ollama pull モデル名 で取ってこられます。モデルの選び方は、別の記事に書いています。Open WebUIの側から取ってくることもできます(後述)。

手順2:Dockerを入れる

Open WebUIの公式は、Dockerでの導入を最初に挙げています。Dockerのアプリ(Docker Desktop)は、Macでは、現在の最新のmacOSと、その前の2つのバージョンに対応し、メモリは最低4GBです(Dockerの公式の文書)。Appleのチップ版とIntel版が別々に配られています。

Dockerの料金は、Personal(個人)プランが無料です。会社などで使う場合は、従業員が250人未満で、年間の売上が1,000万米ドル未満なら無料、それを超えると有料の契約が要る、とDockerの公式のFAQにあります。有料プランは、Proが月11ドル(年払いで月9ドル)などです。個人で使う分には気にならないと思いますが、仕事で使う場合は、上の条件を自分で確かめてください。

手順3:Open WebUIを起動する

公式のクイックスタートに書かれた命令です。

  1. 暗号のもとになる文字列を作ります。openssl rand -hex 32 という命令の結果を、your-secret-key のところに入れます。
  2. 次の命令を実行します。
docker run -d -p 3000:8080 --add-host=host.docker.internal:host-gateway -v open-webui:/app/backend/data -e WEBUI_SECRET_KEY=your-secret-key --name open-webui --restart always ghcr.io/open-webui/open-webui:main

公式の説明を、短く言い換えます。

部分 意味
-p 3000:8080 画面を自分のパソコンの3000番で開く。3000が使われているなら、左の数字を変える
-v open-webui:/app/backend/data 会話、利用者、設定の保管場所。これがないと、更新で消える。「付けずに動かさないで」と公式にある
--add-host=host.docker.internal:host-gateway 箱の中から、パソコン上のOllamaに届くようにする
--restart always 再起動後も、自動で立ち上がる
-e WEBUI_SECRET_KEY=... 一度決めたら、変えない。変えると全員がログアウトになる

この命令は、ターミナルに貼り付けて使います。初めての人には、ここが一番の壁になると思います(見立てです)。

手順4:ブラウザで開く

http://localhost:3000 を開きます。初回は1分ほどかかる、と公式にあります。画面が出ないときは、docker logs -f open-webui で記録を見て、「Application startup complete」が出るのを待つ、とあります。

手順5:管理者のアカウントを作る

最初の画面に「Get started with Open WebUI」と出ます。「Create Admin Account」で作った最初のアカウントが、管理者です。公式によると、会話もこのログイン情報も、自分のDockerの保管場所の中に残ります。

管理者のパスワードをなくすと、全体の設定に入れなくなります。控えを自分だけが見られる場所に置いてください。

手順6:Ollamaにつながっているか確かめる

アイコンから「Settings」「Admin」「Connections」を開きます。公式の説明では、同じパソコンのOllamaは、Dockerからなら http://host.docker.internal:11434 で、自動で見つかります。「Manage Ollama API Connections」のところに出ます。

モデルがまだなければ、新しいチャットのモデル選択欄に名前を入れて、取ってくるかを聞かれたら確認します。管理者だけができる操作です。

手順7:チャットする

「New Chat」を押し、モデルを選び、書いてEnterを押します。ファイルをチャットにドラッグすると、その内容について質問できる、と公式にあります。

Pythonで入れる、デスクトップアプリで入れる
  • Python:pip install open-webui のあと open-webui serve で起動し、http://localhost:8080 で開きます。公式はPython 3.11と3.12に対応し、3.13は未対応と書いています。本番ではDockerか、Python 3.11を勧めています。Pythonで入れた場合、Ollamaには http://localhost:11434 で接続します。
  • デスクトップアプリ:公式のクイックスタートに、github.com/open-webui/desktop からダウンロードする、Dockerなしで動くアプリの案内があります。ただし、対応するOSや細かい手順は、僕らが読んだ範囲では確認できていません。また、公式はこの方法に「本番は、DockerかPythonで」と注記しています。

見立てです。Dockerに慣れていない人は、まずデスクトップアプリを試す手もあると思います。ただし、公式の説明が短いので、期待しすぎないほうがよいです。

入れ物の種類(Dockerのタグ)

公式のクイックスタートに、Dockerの入れ物の種類が書かれています。

タグ 公式の説明
:main 標準。推奨。音声の文字起こしなどのモデルも同梱。約1.62GB(圧縮した状態でのダウンロード量の目安)
:slim 約197MB。同梱の音声や埋め込みなどのモデルを省いた軽量版で、それらが要る場合は外のサービスをつなぐ。CUDA版やOllama同梱版とは組み合わせられない
:cuda NVIDIAのグラフィックボード用
:ollama Ollamaを箱の中に同梱した、まとめ版

Ollamaを別に入れずに済む :ollama もあります。ただし、Open WebUIのFAQは、Docker DesktopのLinux版とMac版では、箱の中でグラフィックの高速化が使えないと書いています(後述)。見立てです。Macの人は、OllamaをMacに直接入れて、Open WebUIだけをDockerで動かすほうが、Macの力を引き出しやすいと思います。

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料金(2026年10月22日確認。Dockerの会社利用の条件だけは10月8日のまま)

項目 費用 確かめた場所
Open WebUI 無料。公式は「無料で使うなら、ブランド表示を残して」と書いている 公式のライセンスのページ
Ollama(手元で動かす分) 無料。手元の利用は無制限と書かれている 公式の料金ページ
Ollama(クラウドのモデル) Free 0ドル、Pro 月20ドル(年払いは年200ドル)、Max 月100ドル。ほかにTeam(月500ドル、アーリーアクセス)とEnterpriseもある。手元では不要 公式の料金ページ
Docker(個人) 無料 Dockerの公式の料金ページ

通貨は米ドルで、変わることがあります。Ollamaのクラウドは、手元のモデルとは別の仕組みで、使わなくても手元のモデルは動きます。

見立てです。実際のお金は、パソコンの性能に出ます。モデルが大きいほど、メモリを多く使い、動きも遅くなります。モデルの大きさとメモリの目安は、別の記事にあります。

Open WebUIのライセンスについて

公式のライセンスのページによると、2025年4月19日のv0.6.6から、BSD-3の条件に「ブランド表示を消さない」という条項が加わりました。v0.6.5までのコードは、従来のBSD-3のままです。ブランド表示を変えてよいのは、30日間の利用者が50人以下の場合などです。公式は、個人や小さなチームでの利用には影響しない、と説明しています。公式は「法律の助言ではない」とも注記しています。会社として大きく使う場合は、元の文面を確かめてください。

向く人・向かない人

見立てです。

向きそうな人は、次のとおりです。

  • 手元のAIを、ブラウザでふつうのチャットのように使いたい人。
  • 文書を渡して質問する使い方を、手元で試したい人。
  • 家族や同僚と、同じ手元のAIを共有したい人(家の中や社内の通信の範囲で)。

向かなそうな人は、次のとおりです。

  • ターミナルの命令を打つのが、どうしても苦手な人。
  • パソコンの性能が低く、小さなモデルしか動かせない人。画面が整っても、答えの質は変わりません。
  • 設定の手間をかけたくない人。Ollamaのアプリだけで済む場面もあります。

つまずきやすい点

公式のFAQとクイックスタートから、起こりそうなことを挙げます。

  • モデルの一覧が空になる。 Dockerの箱の中で「localhost」と言うと、箱自身を指します。パソコン上のOllamaには届きません。だから host.docker.internal を使う、とFAQにあります。それでも空なら、Ollama側が 0.0.0.0 で待ち受けている必要がある、とクイックスタートにあります。Ollamaは、初期設定では 127.0.0.1 の11434番でだけ待ち受け、変えるには OLLAMA_HOST を使う、とOllamaのFAQに書かれています。
  • 箱の中でグラフィックが使えない。 Open WebUIのFAQは、Docker DesktopのLinuxとMacでは、グラフィックの高速化が使えないと書いています。OllamaをMacに直接入れる場合は、この制限と関係しない、と読めます。ただし、この記事では確かめていません。
  • 答えが短く切れる、資料を読み飛ばす。 OllamaのFAQは、初期設定で文脈の長さ(一度に覚えられる量)が4096トークンだと書いています。トークンは、AIが文章を数える単位です。長い資料を渡すときは、増やす必要があるかもしれません。Open WebUIのFAQ(10月22日)は少し違う書き方で、Ollamaの初期値はGPUのメモリで決まり、24GiB未満のGPUでは4096ほどと小さいことがある、資料を使う(RAG)なら8192以上を勧める、としています。どちらの書き方が実際の動きに合うかは、確認できていません。
  • 思ったより遅い、使う量が増える。 タイトルやタグを付ける処理でも、AIが追加で呼び出されます。Open WebUIのFAQ(10月22日)は、そのぶんトークンの使用量や費用が増える、と書いています(遅くなる、とまでは読めませんでした)。既定では会話と同じモデルが使われ、小さなモデルを割り当てたり、自動のタイトル・タグを切ったりする設定があります。
  • ポートの衝突。 3000番が使われているなら、命令の左の数字を変えます。
  • 鍵を変えて全員がログアウト。 WEBUI_SECRET_KEY は、固定します。
  • 画面の名前が違う。 ここに書いた名前は英語の公式ページからです。日本語の画面は確認していません。

更新と削除

更新は、公式によると、箱を消して、新しい入れ物を取ってから、同じ保管場所と鍵で動かし直します(docker rm -f open-webui、docker pull ...、そして docker run の再実行)。保管場所は消えないので、会話は残ります。削除するときは、保管場所を消す命令(docker volume rm open-webui)まで実行すると、会話もすべて消えます。

安全とプライバシー

公式に書かれていることです。

  • Open WebUIのFAQ:既定では、データを外部のサービスに送らない。外部のモデルの提供元(OpenAIなど)をつなぐと、その提供元に会話が届く。
  • Ollamaの公式FAQ:手元で動かすとき、プロンプトやデータは見ていない。
  • 利用者の管理:最初のアカウントが管理者。新規登録は、管理者が許可するまで「保留(Pending)」。
  • HTTPS(通信の暗号化)の機能は、Open WebUI自体にはなく、本番で外に出すなら利用者が用意する、とFAQにあります。
  • 追加の部品(ツール、関数、パイプライン)は、動かす内容に注意が要ります。公式のセキュリティのページに、この件の項目があります。細かい内容は、僕らは読んでいません。確認できていません。

見立てです。家の外のネットに公開するのは、初心者には勧めません。家の中だけで使うのが安全だと思います。家の外から使いたいなら、公式の「本番運用の注意」を読んでから、専門の人に相談してください。

気をつけること

  • この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書を読んでまとめたもので、手順は文書から組み立てた想定です。
  • 日本語での答えの質、動く速さ、必要なメモリは、確認できていません。
  • Open WebUIのデスクトップアプリの対応OSと手順は、確認できていません。
  • Open WebUIの追加部品の安全面の詳細は、確認できていません。
  • 画面と設定の名前は、英語の公式ページから書いています。日本語の画面では確かめていません。
  • 命令の細かい書き方(オプション、タグ)は、更新で変わります。実行するときは、最新の公式ページを見てください。
  • 料金とライセンスは、2026年10月22日に読んだ時点のものです。ただしDockerの会社利用の条件(250人・1,000万ドル)は、10月8日に読んだ内容のままで、読み直していません。元の契約書で確かめてください。法律の判断ではありません。
  • Ollamaは、クラウドで動くモデルやウェブ検索の機能も持っています。公式によると、手元のモデルとは別で、切ることもできます。「完全にオフライン」にこだわる人は、別の記事で書いた設定を確認してください。

出典

更新履歴

  • 2026年10月25日 書き方を直しました。

    • 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
  • 2026年10月22日 公式の資料を読み直して、次の点を直しました。

    • 前:Open WebUIの標準版(:main)は約1.66GB → いま:約1.62GB(圧縮した状態での目安)
    • 前:軽量版(:slim)は約176MB → いま:約197MB。音声などの同梱モデルを省いた版で、CUDA版などとは組み合わせられない
    • 前:Ollamaのクラウドは月20ドルと月100ドルの2段 → いま:Proは年払い年200ドルもあり、Team(月500ドル)とEnterpriseも載っていた
    • 前:文脈の長さは初期設定で4096トークン → いま:Open WebUIのFAQは「GPUのメモリで決まり、24GiB未満だと4096ほど」と書き、どちらが実際に合うかは確認できていない
    • 前:タイトルやタグ付けで「遅くなる」とFAQにある → いま:FAQには「トークンの使用量や費用が増える」とあり、遅くなるとまでは読めなかった