3行でいうと

  • ChatGPT、Claude、Geminiの個人向けプランでは、どれも設定で「学習に使わせない」ようにできます。
  • オフにしても、会話が少しの間は保存されます。評価ボタンやバグ報告を送ると使われ得ます。安全のための確認にも使われ得ます。
  • すでに学習に使われた分は、設定を変えても戻りません。
  • 会社や学校のアカウント、法人向けプラン、APIは、個人向けとは別のルールです。

この記事は、公式・一次資料(各社の公式ヘルプとプライバシーの説明)を読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。手順は、公式ヘルプに書かれた範囲だけを書き写しています。画面名は公式の英語ページの表記で、日本語の画面では確かめていません。

先に結論

見立てです。設定は、AIを使い始めた最初の日に、確認するのがよいと思います。あとから変えても、それまでの分は取り戻せないからです。

「学習に使われる」とは

AIの会社が、利用者の入力を材料にして、次のAIを良くしていく、ということです。その入力に、他人の個人情報や会社の秘密が含まれていると困ります。何を入れてはいけないかは、同じ連載の「AIに入れてはいけない情報」の記事を見てください。

「オフにする」ことを、専門の言葉で「オプトアウト」と呼ぶことがあります。この記事では、「学習に使わせない設定」と書きます。

3つのサービスの違い(一覧)

項目 ChatGPT(OpenAI) Claude(Anthropic) Gemini(Google)
設定の名前 Improve the model for everyone Help Improve our AI models Keep Activity
設定の場所 Settings の Data controls Settings の Privacy Gemini の Activity(アクティビティ)
学習に使わせない状態 オフ オフ オフ
履歴を残さないチャット Temporary Chat Incognito chat Temporary chat
オフにしても残ること 評価ボタンを押した会話は使われ得る 安全のために検知された会話は使われ得る 最長72時間は保存。人間の確認を受けた分は最長3年

確認元は、次の各節に書きます。

ChatGPTの場合

OpenAIの公式ヘルプ(Data controls FAQ)には、こう書かれています。

手順(公式ヘルプの記載)

もうひとつの方法として、OpenAIのヘルプには、プライバシーポータル(Privacy Portal)の「Do not train on my content」を選ぶ方法も書かれています。どちらか一方で足りる、とあります。

Temporary Chat

設定をオフにしても残ること

仕事用のプラン

OpenAIのヘルプには、Business、Enterprise、Edu、そしてAPIは、既定では入力と出力を学習に使わない、と書かれています。組織の保存や記憶のルールは別に適用されます。

Claudeの場合

Anthropicのプライバシーセンターの記事(How do I change my model improvement privacy settings?、2026年8月3日の表示)に、個人向けプラン(Free、Pro、Max、およびそれらのアカウントでのClaude Code)の設定が書かれています。

手順(公式ヘルプの記載)

パソコンのブラウザ:

  1. 名前の下のメニューを開き、ドロップダウンの矢印を押す。
  2. Settings を選ぶ。
  3. Privacy を選ぶ。
  4. 「Help Improve our AI models」のスイッチをオンまたはオフにする。

スマートフォンのアプリでも、メニューから Settings、Privacy と進み、同じスイッチを切り替える、と書かれています。

別の公式ヘルプのページでは、この設定が「Model Improvement」とも呼ばれています。同じ設定を指していると見られますが、名前の揺れは確認できていません。画面で名前が違って見えたら、プライバシーの欄の「改善に使う」趣旨のスイッチを探してください。

何が変わるか

保存期間の違い

Anthropicのプライバシーセンターの記事(How do you use personal data in model training? の内容を表示するページ、2026年7月1日の表示)と、2025年8月28日の発表には、次の記載があります。

Incognito chat

Claudeの公式ヘルプ(Use incognito chats)には、こう書かれています。

仕事用のプラン

Anthropicのヘルプには、商用の製品(Claude for Work、API)は、「既定では、入力と出力を使わない」と書かれています。ただし、評価ボタンなどでフィードバックを送ったり、自分から参加を選んだりすると、使われ得る、という例外も書かれています。

Geminiの場合

Geminiには、履歴の保存を決める「Keep Activity」という設定があります。以前は「Gemini Apps Activity」と呼ばれていて、2025年8月13日のGoogleの発表で、名前を変えると予告されていました。公式のヘルプの中には、まだ旧名の画面名が残っているページもあります。

手順(公式ヘルプの記載)

パソコン:

  1. gemini.google.com を開く。
  2. 「Settings & help」を押し、「Activity」を選ぶ。
  3. 上の方の「On」を押して、「Turn off」または「Turn off and delete activity」を選ぶ。

Androidのスマホ・タブレット:

  1. Geminiアプリを開く。
  2. 左のメニューから、プロフィールの写真(または頭文字)を押し、「Gemini Apps Activity」を選ぶ。
  3. 上の方の「On」を押して、「Turn off」または「Turn off and delete activity」を選ぶ。

iPhoneの手順は、公式ページに別の版がありますが、僕らは読んでいません。

何が変わるか

GoogleのGemini Appsプライバシーハブ(2026年10月19日の表示)には、次のように書かれています。

オフにすると、自分で作ったGemsのチャットは保存されない、などの機能の制限もあります(ヘルプより)。

職場や学校のアカウント

Geminiのヘルプには、会社や学校のアカウントでは、アクティビティの設定を管理者(Google Workspaceの管理者)が管理する、と書かれています。自分では変えられないことがあります。Workspaceの法人向けの説明では、チャットやアップロードしたファイルは人間に確認されない、とされています(Workspaceのプライバシーハブより)。

設定が効いているかの確かめ方

設定とは別に、できること

見立てです。「学習に使われない」ことと「保存されない」ことは、別のことです。公式のヘルプを並べると、どのサービスも、オフにしても数日から30日ほど保存され、安全のための確認は残ります。秘密を入れてよい設定は、どこにもないと考えるのが安全です。

気をつけること

出典

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