3行でいうと
- ComfyUIは画像生成の操作画面で、ライセンスはGPLv3です。Stable DiffusionとFLUXは画像を作るモデルの名前です。
- FLUX.2 [klein] 4BとZ-Image-TurboはApache 2.0です。FLUX.2 [dev]と[klein] 9Bは非営利向けの許諾です。
- Stable Diffusion 3.5は、年間の売上が100万米ドルを超えると、許諾が終わると本文にあります。
- Macでは、ComfyUIのデスクトップアプリのほか、MLX版のmfluxなどが公式READMEで案内されています。
- 2026年10月15日に出たFLUX 3 Image Klein(5.6B)は、年間売上500万米ドル未満なら出力の商用利用ができる、という新しい許諾(FLUX Kommunity License)です。
この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書やモデルカード、ライセンス本文を読んでまとめたものです。生成した画像の出来や速さについては、確かめていないので書いていません。
先に結論
画像を作るAIの話は、3つの層に分けると整理しやすくなります。
- モデル:画像を作る中身そのもの。Stable Diffusion(Stability AI)、FLUX(Black Forest Labs)、Z-Image(Alibabaの研究所)、Qwen-Imageなど。
- 操作する道具:モデルを読み込んで、画像を作るソフト。ComfyUI、mflux、Pythonの
diffusersライブラリなど。 - ライセンス:モデルごとに別で、道具のライセンスとも別です。
つまり「ComfyUIとStable Diffusionとの違い」は、「画面と、その中で動くモデルの違い」です。ComfyUIの上で、Stable Diffusionも、FLUXも、Z-Imageも動かせます。
見立てです。仕事で使う可能性があるなら、モデルを選ぶ前に、ライセンスを見るのが先だと思います。見た目がよくても、非営利限定のモデルだと、収益の出る使い方には向かないためです。
前提:言葉の整理
- 拡散モデル:ノイズ(ざらざらした模様)から、少しずつ絵に近づけていく方式で作る画像生成AIです。ここで出てくるモデルはみな、この系統です。
- パラメータ数:モデルの大きさです。FLUX.2 [klein] 4Bは40億、Z-Imageは60億、FLUX.2 [dev]は320億です。
- テキストエンコーダ:文章の指示を読み取って、画像側に渡す部品です。モデル本体とは別のファイルで、これも大きく、メモリを使います。
- 量子化:ファイルを小さくする圧縮です。画像生成でも使われます。
- 非営利限定:収益のない個人利用などに限る許諾です。細かい線引きは、本文を読む必要があります。
道具:Macで動かす選択肢
ComfyUI
READMEによると、ノード(部品)をつないで流れを作る画面で、画像のほか動画・3D・音声も扱うと説明されています。Windows、Linux、macOSで使え、公式の「デスクトップアプリ」はWindowsとmacOS向けで、新しく使う人にはこちらが勧められています。
Apple siliconのMacには、手動で入れる方法もあります。READMEの手順は、(1) PyTorchの最新の開発版(nightly)を入れる、(2) 手動インストールの手順に従う、(3) 依存ソフトを入れる、(4) python main.py で起動する、です。
READMEは、独自の「重みの流し込み」技術で、VRAM 4GB+RAM 8GBほどでも大きなモデルを動かせる、と書いています。この記事では、確かめていません。Macでの実際の速さや必要メモリは、この説明からは分かりません。
また、ComfyUIには「パートナーノード」があり、Nano Banana、Seedanceなどの閉じた(外部の)モデルを呼び出せる、と書かれています。手元で動かすモデルとは別の仕組みだと思います(見立てです)。使うときは、データがどこに送られるかを確かめてください。
ライセンスはGNU GPL v3(ソフトの改変版を配るときに、同じ条件でソースを公開する義務が出る許諾)です。生成した画像やモデルの許諾とは別の話です。
mflux(MLX版)
AppleのMLXという仕組みで、画像生成モデルを動かすコマンドラインの道具です。READMEの説明は「最新の画像生成モデルを、Macのネイティブ(MLX)で動かす」で、MITライセンスです。uv tool install --upgrade mflux で入れ、モデルごとのコマンド(例:mflux-generate-z-image-turbo)で作ります。
READMEの対応モデル表には、Z-Image、FLUX.2、Qwen Image(表では20B)、FLUX.1(旧世代)などがあります。10月22日に読んだ表には、Krea 2、Ideogram 4、ERNIE-Imageも載っていました。FLUX 3 Image KleinとQwen-Image-2.1は、表には見つけられませんでした。量子化の指定(例:-q 8)もできます。
diffusers(Hugging Face)
Pythonのライブラリです。公式文書によると、Apple siliconでは、PyTorchの mps というGPU向けの経路を使います。メモリが64GB未満のコンピュータでは、メモリの圧迫を減らす「アテンションスライシング」(enable_attention_slicing())を推奨しています。M1/M2を想定した古い記述ですが、今も文書に残っています。
主なモデルとライセンス
ライセンスと大きさの一覧表
読んだのは、各社の公式ページ、モデルカード、ライセンス本文です。商用の可否は、条文の紹介で、法的な助言ではありません。
| モデル | 大きさ | 許諾 | ひとこと(出典の記述) |
|---|---|---|---|
| FLUX.1 [schnell] | 12B | Apache 2.0 | BFLのリポジトリの表(10月22日に読んだ版には大きさの記載が見つからず、12Bは10月8日に読んだ値) |
| FLUX.1 [dev] | 12B | FLUX.1 [dev] Non-Commercial License | 同上 |
| FLUX.2 [klein] 4B | 4B | Apache 2.0 | カード:商用利用できる重み |
| FLUX.2 [klein] 9B | 9B | FLUX Non-Commercial License(READMEの表の表記。同じREADMEの本文は「FLUX.2-dev Non-Commercial License」と呼んでいる) | 表で確認 |
| FLUX.2 [dev] | 32B | FLUX [dev] Non-Commercial License v2.0(READMEの表では「FLUX Non-Commercial License」、本文では「FLUX.2-dev Non-Commercial License」) | H100級のGPUが前提。量子化版はRTX 4090向け |
| FLUX 3 Image Klein | 5.6B(生成部。テキストエンコーダは別) | FLUX Kommunity License v1.0 | 2026年10月15日公開。年間売上500万米ドル未満(関連会社と合算)なら出力の商用利用が可。モデル自体を使う収益活動や、商用の追加学習は別の許諾 |
| Z-Image-Turbo | 6B | Apache 2.0 | カード:16GB VRAMのGPUに収まる |
| Qwen-Image-2.1 | 生成部7B(文字理解部の大きさは確認できず) | Qwen Research License | 2026年9月20日付。研究・評価のみ |
| Stable Diffusion XL | - | CreativeML Open RAIL++-M | 用途の制限つきの許諾(付録Aに禁止用途) |
| Stable Diffusion 3.5 | - | Stability AI Community License | 年間売上100万米ドル未満なら無料、登録が必要 |
Hugging Faceのファイル一覧で見た、ダウンロードの大きさ(GBは10の9乗バイト)
| モデル | 本体 | テキストエンコーダ | その他 |
|---|---|---|---|
| FLUX.2 [klein] 4B | 7.75GB | 約8.05GB | 同じ本体のファイルが別形式でもう1つある |
| Z-Image-Turbo | 約24.6GB | 約8.1GB | - |
| Qwen-Image-2.1 | 約14.2GB | 約17.5GB | VAE(画像の復元部)1.35GB |
僕らの計算です。FLUX.2 [klein] 4Bの本体7.75GBは、40億×2バイト(16ビット)にほぼ合います。Z-Image-Turboの本体約24.6GBは、60億×4バイト(32ビット)に近い大きさです。保存形式の精度が違うので、同じパラメータ数でも、ダウンロードの大きさが4倍近く変わりえます。量子化すれば、小さくできます。
FLUXとFLUX.2
Black Forest Labsは、FLUX.2 [klein](2026年1月15日公開と、公式READMEにある)で、4Bと9Bを出しています。READMEの表では、4BはApache 2.0、9Bと[dev]は非営利のライセンスです。
メモリの目安は、資料によって違います。FLUX.2 [klein] 4Bについて、Hugging Faceのカードは「約13GBのVRAM」、GitHubのREADMEは「約8GBのVRAM」と書いています。どちらの条件(量子化の有無など)かは確かめていません。
[dev]の許諾(v2.0)は、重みや推論コードを「非営利かつ非本番の用途」に限って許します。収益のある活動、利用者に直接影響する使い方、他のモデルを商用目的で学習させる使い方は、非営利に当たらない、と書かれています。一方で、生成した画像(出力)については、「出力はどんな目的にも使える(商用も含む)。ただし、競合するFLUXモデルの学習・蒸留に使うことは禁止」と読める記述があります。この点も、条文を自分で読んで確かめてください。
BFLの料金ページには、自分のサーバーで動かす商用ライセンスの段階(Builder、Platform、Professional、Enterprise)が載っていますが、金額は10月22日に読んだときも載っていませんでした。段階ごとの対象モデルの欄には、FLUX 3 Image Klein、FLUX.2 [klein]、FLUX.2 [dev]などの名前がありました。
FLUX.2 [klein]の仲間には、READMEによると、9B KV、4B Base、9B Baseもあります。許諾は、モデルごとにカードで確かめてください。
FLUX 3 Image Klein(2026年10月15日公開):BFLのブログとリリースノートによると、FLUX 3 Imageの5.6B版で、重みが公開されています。蒸留版(16ステップ)とBase版(50ステップ、追加学習向け)があります。モデルカードによると、テキストエンコーダはQwen3-VL-4B-Instruct(Apache 2.0)で、本体とは別です。
許諾は「FLUX Kommunity License v1.0」で、読んだ条文とカードの範囲では、次のとおりです。
- 関連会社を合わせた年間の総売上が500万米ドル未満の人(条文では「Qualifying User」)は、出力(生成した画像など)を商用に使えます。出力を作る目的に限って、本番で動かすことも認められます。
- モデルを使った収益活動や、利用者に直接関わる使い方、商用の追加学習・蒸留は、別の許諾が要ります。
- 資格のある人は、違法・危険・権利侵害の内容を防ぐフィルターを用意して保つか、出力を配る前や表示する前にすべて確認するか、のどちらかが求められます。法律で必要な場合は、AIで作った旨の表示も要ります。モデルを配るときは、ライセンスの写しと決まった表示も要ります。
- 売上が500万米ドルを超えると、「Qualifying User」の資格が終わり、出力を商用に使う権利も続かない、と条文の要約にあります。続けるには、BFLの商用許諾が必要です。条文は逐語では読めていません。
メモリの数字も、資料により違います。ブログは生成部がBF16で約11.2GB、FP8で約5.6GBとし、INT8版はVRAM 8GBのRTX GPUで動くと書いています。モデルカードは、B200での最大のメモリを31GB(BF16)などとしています。条件が違うので、同じ物差しではありません。Hugging Faceのファイル一覧では、本体のmodel.safetensorsが11.1GBでした。テキストエンコーダの大きさは、一覧に出ず、読めていません。
Stable Diffusion
- SDXL:Stability AIのカードによると、許諾は「CreativeML Open RAIL++-M」です。本文は、使い方の制限(付録Aに禁止用途の一覧)を、派生版にも引き継ぐ形の許諾だと説明しています。
- SD 3.5:「Stability AI Community License」です。研究・非営利は無料。商用は、登録のうえで使え、本人と関連会社の年間売上が合計100万米ドルを超えた時点で、許諾が終了し、別途の許諾が必要になる、と本文にあります。「Powered by Stability AI」の表示も求められます。
Z-ImageとQwen-Image
Alibabaの研究所のZ-Image-Turbo(6B)は、8回の計算で作れる蒸留版(速くしたモデル)で、Apache 2.0です。カードは「16GBのVRAMの一般向けGPUに収まる」と書いています。
同じQwenのQwen-Image-2.1は、許諾(2026年9月20日付)が「Qwen Research License」で、非営利は「研究または評価のみ」と定義されています。商用は別に許諾を得る必要があります。
選び方・判断の基準
見立てです。
- 仕事や販売に使うなら:Apache 2.0(FLUX.2 [klein] 4B、Z-Image-Turbo)、または条件を満たせる許諾から選ぶ。FLUX 3 Image Kleinは、年間売上500万米ドル未満という条件つきです。
- 試すだけなら:許諾は非営利でもよいが、あとで仕事に使いたくなったとき、モデルの載せ替えが必要になりうる。
- Macで始めるなら:ComfyUIのデスクトップアプリ、または、mfluxのコマンドから。コマンドに抵抗がなければmfluxのほうが手順は短い。
- メモリが32GBなら:本体+テキストエンコーダの合計を、量子化後の大きさで見積もる。たとえばQwen-Image-2.1は、本体とテキストエンコーダだけで約31.8GB(16ビットのまま)あり、そのままでは余裕がない計算になる。
よくあるつまずき
- ComfyUIを入れたのに画像が出ない:画面だけでは動かず、モデルのファイルを別に入れる必要があります。READMEは、モデル(checkpoints)やVAEなどを所定のフォルダーに置くよう案内しています。
- 本体だけ見て容量を見積もる:テキストエンコーダが、本体と同程度に大きいモデルがあります。
- 「無料で使える」と「商用で使える」を混ぜる:非営利限定のモデルは、無料でも仕事には使えない場合があります。
- ライセンス名だけで判断する:同じFLUXでも、4Bと9B、FLUX.2とFLUX 3で許諾が違います。個別のモデルのカードを見てください。
- 名前だけで入手元を判断する:似た名前の配布が多数あります。公式の配布元かを確かめます。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。画像の品質、日本語の文字の描画、Macでの速さは、確かめていません。
- ライセンスの要約は、条文と公式ページの紹介です。法的な助言ではありません。仕事や販売に使うときは、条文を読み、必要なら専門家に相談してください。生成した画像の権利の扱いは国や状況で異なり、この記事では扱いません。
- 必要なメモリの数字は、資料により違います(FLUX.2 [klein] 4Bで約8GBと約13GB)。ファイルの大きさは、ダウンロードの大きさで、実行時の使用量ではありません。
- 画像の安全対策(不適切な内容の抑制)は、モデルのカードに書かれていますが、この記事では確かめていません。
- Stabilityの許諾ページは、見出しの表示が別の名前でしたが、本文はCommunity Licenseの条文でした。
- モデルの公開状況や許諾は変わります。2026年10月22日に読み直した内容です(ComfyUIのLICENSEのページは10月22日に取得できず、出典欄のとおり10月8日に読んだものです)。
- FLUX 3 Image Kleinのメモリの数字(ブログとモデルカード)は、条件が違うため一致しません。FLUX.2 [klein] 4Bのテキストエンコーダの大きさ(約8.05GB)は、10月22日には一覧で読めていません。
出典
- ComfyUI README(GitHub、comfyanonymous、2026年10月22日確認)
- ComfyUI LICENSE(GitHub、comfyanonymous、2026年10月8日確認)
- mflux README(GitHub、mflux-community、2026年10月22日確認)
- Metal Performance Shaders (MPS)(Hugging Face Diffusers Docs、Hugging Face、2026年10月22日確認)
- flux2 README(GitHub、Black Forest Labs、2026年10月22日確認)
- FLUX [dev] Non-Commercial License v2.0(GitHub、Black Forest Labs、2026年10月22日確認)
- flux README(GitHub、Black Forest Labs、2026年10月22日確認)
- FLUX.2 [klein] 4B モデルカード(Hugging Face、Black Forest Labs、2026年10月22日確認)
- Licensing(Black Forest Labs、2026年10月22日確認)
- Z-Image-Turbo モデルカード(Hugging Face、Tongyi-MAI、2026年10月22日確認)
- Qwen-Image-2.1 モデルカード(Hugging Face、Qwen、2026年10月22日確認)
- Qwen-Image-2.1 LICENSE(Hugging Face、Qwen、2026年10月22日確認)
- Stable Diffusion XL base 1.0 モデルカード(Hugging Face、Stability AI、2026年10月22日確認)
- Stable Diffusion XL LICENSE(Hugging Face、Stability AI、2026年10月22日確認)
- Community License Agreement(Stability AI、2026年10月22日確認)
- stable-diffusion-3.5-fp8(Hugging Face、Comfy-Org、2026年10月22日確認)
- FLUX 3 Image Klein: open weights, 5.6B parameters(Black Forest Labs、2026年10月15日、2026年10月22日確認)
- FLUX 3 Image Klein モデルカード(Hugging Face、Black Forest Labs、2026年10月22日確認)
- FLUX 3 Image Klein LICENSE(Hugging Face、Black Forest Labs、2026年10月22日確認)
- Release Notes(Black Forest Labs Docs、2026年10月22日確認)
更新履歴
- 2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
