3行でいうと
- 公式の入門に共通するのは、ふだんの言葉で、具体的に頼み、返事を見て言い直す、ということです。目的、背景、使ってほしい資料、答えの形を、足りなければ足すよう勧められています。
- 10の例は、仕事4、暮らし3、学び3です。文面は僕らが作ったもので、公式の例ではありません。[ ]の部分を自分のことに書き換えて使います。
- MicrosoftとGoogleは、返事を自分で見直すよう書いています。数字、日付、固有名詞は、元の資料で確かめます。
この記事は、2026年10月16日に4社の公式の入門ページを読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。公式に載っていたのは、書き方の指南と用途の紹介で、ここにある文面そのものは載っていません。たとえ話と「見立てです。」の段落は僕らの考えです。
先に結論
公式の入門ページを読んで、共通していたのは次の4つです。
- 自然な言葉で話しかける。 Anthropicは、同僚や友人に話すように書くよう勧めています。Googleも、人に話すように、短く、専門用語を避けて書くよう勧めています。
- 目的をはっきり書き、足りなければ足す。 Microsoftは、依頼の要素を4つ挙げています。目的、背景、情報源、期待(答えの形)です。目的だけが必須です。
- 返事を見て、言い直す。 Microsoft、Google、OpenAI、Anthropicのどれも、追加の依頼で直す前提で書いています。
- 返事は、自分で確かめる。 MicrosoftとGoogleは、使う前に、正確さを見直すよう書いています。
たとえ話:「何か食べたい」と「魚で、軽め」
僕らのたとえです。公式の文書にあるものではありません。
定食屋で、「何か食べたい」とだけ言うと、店の人は困ります。「魚で、軽めで、15分以内に出るもの」と言えば、迷わず選べます。さらに「辛いのは苦手です」と足せば、もっと合います。
AIも同じです。何を、何のために、どんな形で、を足すほど、答えが自分に近づきます。ただし、頼みを長くすれば必ずよい、というわけではありません。Googleの入門は、依頼は短く、でも具体的に、と書いています。
最初の質問、10の例
[ ]の中を、自分のことに書き換えます。
仕事
1. 自分の仕事で、AIに頼めることを知る
私は[職業や仕事の内容を1〜2行]です。
ChatGPT(またはGemini、Claude、Copilot)に頼めることを、いますぐできる順に5つ挙げて。
それぞれ、そのまま使える頼み方の文章も付けて。
OpenAIの入門ページには、仕事をもとに、いますぐできることを5つ、それぞれの依頼文つきで聞く、という趣旨の入口が載っています。迷ったら、ここから始めるのが近道です。
2. 長い文章を、短くする
次の文章を、3つの要点にまとめて。専門用語はやさしく言い換えて。
【文章】
[ここに貼る]
要約は、OpenAIの入門が最初の用途の例に挙げています。貼る文章に、個人情報や会社の秘密が入っていないか、先に確かめてください。
3. メモを、報告の文章にする
次のメモを、上司への報告メールにして。
丁寧だが短く、5行以内。
【メモ】
[箇条書きをそのまま貼る]
メモから文章を作るのは、OpenAIの入門が最初の用途の例に挙げる「下書きを書く」に近い使い方です(このメールの例そのものは載っていません)。長さと口調を足すのがコツです。
4. 送る前の文章を、見てもらう
次のメールを、失礼に聞こえるところがないか見て。
直した案を2つ出して。
【メール】
[ここに貼る]
OpenAIのヘルプは、口調を、friendlyのような形容詞で伝えるよう書いています。
暮らし
5. 冷蔵庫の中身から、献立を考える
冷蔵庫に[鶏肉、キャベツ、卵、豆腐]がある。
30分以内で作れる、2人分の夕食を3案。洗い物は少なめで。
Googleのページには、幼児の献立など、暮らしの用途が並んでいます。材料と時間と人数を足すと、答えが具体的になります。アレルギーのある人がいるなら、それも書き添えます。
6. 旅行の予定のたたき台を作る
2人で、ゆったりした[2泊3日]の[行き先]の旅行を考えて。
1日ごとの予定を、表にして。移動は少なめで。
Microsoftの入門に、2人の3日間の旅行を、日ごとの表で頼む例があります。営業時間や料金、乗り換えは、公式の案内で確かめてください。AIの予定は、あくまで下書きです。
7. やることを、チェックリストにする
[引っ越し]の前の1か月にやることを、週ごとのチェックリストにして。
Googleのページには、キャンプの持ち物リストなどの例があります。役所の手続きの期限は、自治体や会社の公式の案内で確かめます。
学び
8. 分からない言葉を、説明してもらう
「[インフレ]」を、中学生にも分かる言葉で説明して。
たとえ話を1つ付けて。
Anthropicは、最初は簡単な質問で様子を見るよう勧めています。僕らの見方では、聞き手を指定する(中学生、初心者)のは、Googleの言う「形式」や「役割」の足し方に近いです。
9. 勉強の計画を立てる
[来月の試験]まで3週間。平日は毎日30分、休日は1時間使える。
範囲は[ここ]。1週ごとの計画を、表で。
Googleのページには、試験に向けた学習計画の例があります。自分が使える時間を書くのが、いちばん効きます。
10. 自分の理解を、確かめてもらう
私は[〇〇]を、こう理解している。
【自分の説明】
[ここに書く]
間違っているところだけ指摘して。そのあと、確認クイズを3問出して。
見立てです。答えを教えてもらうだけでなく、自分の説明を見てもらう使い方は、学びでいちばん役に立つと思います。ただし、AIの指摘が正しいかも、教科書などで確かめてください。
返事のあと、足す一言
どの例も、最初の返事は出発点です。次のような一言で、言い直せます。
- 「もっと短く」「3行で」「表にして」
- 「中学生にも分かるように」「もう少し丁寧に」
- 「別の案を、あと2つ」
Googleの入門には、依頼文をAI自身に直させる方法も載っています。依頼の前に「Make this a power prompt:」と書き、元の文を続けると、より強い依頼文に直してくれる、という方法です。Microsoftは、同じ依頼でも、毎回答えが変わることがあると書いています。気に入らなければ、聞き直してかまいません。
4社の入門を並べる
| 会社 | 読んだページの要点(言い換え) |
|---|---|
| Microsoft(Copilot) | 目的、背景、情報源、期待の4つ。必須は目的だけ。返事を確認し、必要なら信頼できる情報源と照らす |
| Google(Gemini) | 役割、作業、背景、形式の4つ。全部は不要。短く、専門用語を避ける。出力は、わかりやすさ、関連、正確さを見直す |
| OpenAI(ChatGPT) | 十分な背景と、はっきりした言葉。書く、見る、直すの繰り返し。口調は形容詞で伝える。最初は、仕事に合わせた入口の依頼文から |
| Anthropic(Claude) | 自然に話す。簡単な質問から始める。具体的に書くほど役に立つ。言い直し、追加で聞く |
誤解されやすい点
「うまい言い回しがある」わけではありません。 読んだ入門に共通していたのは、具体的に書く、背景を添える、直す、という地味なことでした。
「長く書くほどよい」わけでもありません。 Googleは、短く、でも具体的に書くよう勧めています。
「AIが言ったから正しい」ではありません。 10の例の返事にも、間違いが混ざることがあります。AIがもっともらしく間違うことは、ハルシネーションと呼ばれます。
今日からできること、やってはいけないこと
今日からできること
- 例の1番を、自分のことに書き換えて入れる。
- 返事を読んで、「もっと短く」など、一言で直す。
- 数字や日付が出たら、元の資料やお店のページで確かめる。
やってはいけないこと
- 他人の名前、住所、電話番号、病気の情報などを、そのまま貼らない。個人情報は、別の記事で扱っています。
- 病気、薬、法律、お金の判断を、AIの答えだけで決めない。専門家や公式の資料で確かめます。
- 予約や申し込みの期限、料金を、AIの答えだけで信じない。
気をつけること
- 10の質問文は、僕らが作ったものです。実際にAIに入れて試してはいません。どの会社のAIが、どう答えるかは確かめていません。
- 4社の入門ページは、2026年10月16日に読みました。OpenAIの入門ページには2026年7月10日の表示がありますが、公開日か更新日かはページから分かりませんでした。Microsoftのページは2026年9月の更新、ClaudeのGet started with Claudeには2026年9月16日の表示がありました。ほかは日付の表示がないか、相対的な表示(「3か月前に更新」など)でした。内容は変わりえます。
- 日本語で頼んだときの効果は、読んだ文書には書かれていませんでした。
- 公式ページは、WebFetchという道具で読みました。これは要約を返すので、公式の文章をそのまま引用せず、言い換えて書いています。原文の細かい言い回しまでは確認できていません。
- AnthropicのClaudeの入門には、利用は18歳以上、と書かれています。ほかの3社の年齢や地域の条件は、読んだページでは確認していません。
- この記事は助言ではありません。大事な判断は、専門家や公式の資料で確かめてください。
出典
- Get started writing prompts in Microsoft Copilot(Microsoft Support、2026年10月16日確認)
- Writing effective AI prompts for business(Google Workspace、2026年10月16日確認)
- Getting started with ChatGPT(OpenAI Academy、2026年10月16日確認)
- Get started with Claude(Claude Help Center、Anthropic、2026年10月16日確認)
- Prompt engineering best practices for ChatGPT(OpenAI Help Center、2026年10月16日確認)
- Learn how to use Gemini in life, school, and work(Google、2026年10月16日確認)
更新履歴
- 2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
