3行でいうと
- ElevenLabsは、読み上げ、文字起こし、声のクローン、音楽、吹き替えを1つで使える声のAIです。
- 個人向けはFree 0ドル、Starter 6ドル、Creator 22ドル、Pro 99ドルで、毎月のクレジットを共有します。
- 声のクローンは、自分の声か使う権限のある声だけが対象です。Instantは月6ドルのStarterから使えます。
- 無料プランは規約で商用利用ができません(音楽だけは別の規約があります)。商用の使い方は有料プランからです。
この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書を読んでまとめたものです。音声と音楽のAI全体の比べ方は別の記事にあるので、ここではElevenLabsだけを深く見ます。声のクローンの規則は、公式の説明を短く言い換えるだけで、法律の判断はしません。僕らの考えは、段落の頭を「見立てです。」として分けます。
先に結論
- ElevenLabsは、読み上げ(Eleven v4など)、文字起こし(Scribe v2)、声の変換、効果音、音楽、吹き替えを1つのアカウントで使える、声のAIのサービスです。日本語は、主なモデルの対応言語に入っています。
- 個人向けの月額は、Free(0ドル)、Starter(6ドル)、Creator(22ドル)、Pro(99ドル)です。機能ごとに別々の枠ではなく、毎月1つの「クレジット」を共有して使います。
- 声のクローンは、短い音声から作る「Instant」がStarter以上、時間をかけて精度を上げる「Professional」がCreator以上です。公式の規則は、自分の声か、使う権限のある声だけを対象にしています。
- 無料プランは、規約で商用利用ができません(音楽だけは別の規約があり、範囲が違います)。商用の使い方は有料プランからです。
何の会社か、どんな製品があるか
ElevenLabsの公式サイトは、製品を3つの束に分けて見せています。
| 束 | 中身(公式サイトの表示) |
|---|---|
| ElevenCreative | 読み上げ、音声の文字起こし、声の変換、効果音、声の分離、音楽、声のデザイン、画像と動画の生成、吹き替え、制作画面のStudioなど。ブラウザとスマホで使う |
| ElevenAgents | 会話する「声のエージェント」を作る製品 |
| ElevenAPI | 開発者が自分のアプリに組み込むための接続口 |
API(アプリからAIを直接呼び出す接続口)は、ふつうに使うだけなら読み飛ばして大丈夫です。
モデル(2026年10月22日時点)
公式のモデルの一覧から、読み上げと文字起こしの主なモデルです。
| 名前 | 位置づけ(公式の説明) | 言語 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Eleven v4 | 最も感情が豊かな読み上げ。2026年9月28日に発表 | 90以上。日本語を含む | 1回10,000文字まで。感情や効果音を、角かっこのタグで指示できる |
| Eleven v4 Turbo | v4を低遅延にした版。会話するエージェント向け | 90以上 | 推論の遅延は中央値でおよそ100ミリ秒、最初の音声が出るまでの中央値はおよそ150ミリ秒と書かれている(どちらもネットワークなどの遅延を除いた数字) |
| Eleven v3 | 劇的な表現向け | 70以上 | 1回5,000文字まで |
| Multilingual v2 | 安定した読み上げ。長い文章向け | 29。日本語を含む | 1回10,000文字まで |
| Flash v2.5 | 速くて安い | 32 | 1回40,000文字まで |
| Scribe v2 | 文字起こし | 90以上。日本語を含む | 話者の分離は最大32人。単語ごとの時刻も出せる |
| Scribe v2 Realtime | 話しながらの文字起こし | 90以上(文書に書かれている。日本語を名指しした記載は確認できていません) | 遅延はおよそ150ミリ秒と書かれている(アプリやネットワークの遅延を除く) |
v4の公式の発表(9月28日)は、第三者の比較サイト(Artificial Analysis)のProvider Voice Arena(2026年9月)の順位で1位、目隠しの1対1の聞き比べでおよそ75%の聞き手に選ばれた、と書いています。これはElevenLabsが示している数字で、この記事では確かめていません。
v4のもう1つの特徴として、公式の発表は「短い音声(10秒)でも声のクローンを作れる」と書いています。一方、使い方の文書は「少なくとも1分、できれば1〜2分の、きれいな音声」を勧めています。書き方が違うので、どちらも公式の説明として並べておきます。
プランと料金
公式の料金ページ(2026年10月22日確認、米ドル、税別)です。日本語版のページも同じ米ドルの表示でした。
| プラン | 月額 | 毎月のクレジット | 声のクローン | その他(公式の表示) |
|---|---|---|---|---|
| Free | 0ドル | 10,000 | なし | 読み上げ、文字起こし、効果音、声のデザイン、音楽、画像。Studioは3プロジェクトまで。非商用のみ |
| Starter | 6ドル | 30,000 | Instant | 商用ライセンス。吹き替えStudio。Studioは20プロジェクト |
| Creator | 22ドル | 121,000 | Instant、Professional(1つ) | 追加クレジットの購入 |
| Pro | 99ドル | 600,000 | Instant、Professional(1つ) | APIで44.1kHzのPCM出力、192kbpsの音質 |
| Scale | 299ドル | 1,800,000 | Instant、Professional(3つ) | 席3つ、チームでの共同作業 |
| Business | 990ドル | 6,000,000 | Instant、Professional(10) | 席10、低遅延の読み上げ |
| Enterprise | 要相談 | 要相談 | 要相談 | 契約・セキュリティの個別対応 |
料金ページは、次のようにも書いています。
- 10月8日の料金ページには、Starterの「初月83%オフ」(期限は10月18日まで、通常の月6ドルの初月が約1ドル)の表示がありました。10月22日に取り直したページでは、Starterは月6ドルの表示だけで、この割引の表示は見つかりませんでした(期限を過ぎています)。Creatorには「22ドルの初月50%オフ」(初月11ドル)の表示があり、10月22日も期限の表示は読み取れませんでした。
- 年払いは「10か月分の料金で1年使える」仕組みで、月あたりに直すと、Starter 5ドル、Creator 18.33ドル、Pro 82.50ドル、Scale 249.17ドル、Business 825ドルです(10月8日に読んだ内容。10月22日に取り直した料金ページとヘルプでは、年払いの金額や割引の率が読めず、確認できていません。年払いがあることはヘルプにあります)。
- 使い残したクレジットは、有料プランなら最大2か月分まで持ち越せて、残高は月の枠の3倍までです。Freeは持ち越せません。解約すると、使い残しは月の終わりに消えます。
- 10月8日の料金ページには、9月28日のv4の発表にあわせて、Creator以上のクレジットが3倍になる期間(10月12日まで)や、v4を2倍まで試せる2週間の期間が表示されていました。10月22日に取り直したページでは、見つかりませんでした。
クレジットは、機能ごとにこう減ります
公式のFAQに書かれた、おおまかな減り方です(10月8日に読んだ内容です。10月22日に取り直した料金ページとヘルプでは、機能ごとの数字を見つけられず、再確認できていません)。
| 機能 | 減るクレジット |
|---|---|
| 読み上げ | 1文字あたり1(モデルで変わる。APIのFlash/Turbo系は0.5〜1) |
| 文字起こし | 1分あたり330 |
| 音楽 | 1分あたり900 |
| 効果音 | 1回200 |
| 声の変換、声の分離 | 1分あたり1,000 |
| 自動吹き替え | 1分あたり2,000(透かしつき)か3,000(透かしなし)。吹き替え用Studioは5,000〜10,000 |
次は、僕らの計算です。Starterの30,000クレジットは、読み上げなら約30,000文字、文字起こしなら約90分、音楽なら約33分に当たります。料金ページの表も、読み上げで月約30分と書いています。毎月の枠は、使う機能の組み合わせで消え方が大きく変わります。
開発者向け(API)の料金
料金ページ「API」(2026年10月22日確認)の表示です。読み上げは1,000文字あたり、文字起こしは1時間あたり、他は1分あたりです。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| Eleven v4 | 0.08ドル(10月8日には「10月12日まで72%オフで0.022ドル」の表示があったが、10月22日は割引の表示なし) |
| Eleven v4 Turbo | 0.04ドル(10月8日には割引中の0.011ドルの表示があったが、10月22日は割引の表示なし) |
| Eleven v3、Multilingual v2 | 0.08ドル |
| Flash / Turbo | 0.04ドル |
| Scribe v2 | 1時間0.22ドル |
| Scribe v2 Realtime | 1時間0.39ドル |
| 音楽 | 1分0.15ドル |
| 効果音、声の分離、声の変換 | 1分0.12ドル |
| 吹き替え v1 / v2 | v1は1分0.33ドル(透かしつき)か0.50ドル(透かしなし)、v2は1分2.20ドル |
声のクローンについての公式の規則
2種類のクローン
- Instant Voice Clone:短い音声から、すぐにクローンを作ります。作るときに、「その声をクローンにする権利と同意がある」とチェックします。使い方の文書は、1分以上の、雑音のない音声を勧め、3分を超えても良くならないと書いています。
- Professional Voice Clone:長い音声で、専用の学習をして精度を上げます。文書には、最低30分でできれば2〜3時間とも、1時間以上でできれば3時間とも書かれていて、学習には3〜6時間かかります(同じ文書の別の箇所には6〜24時間とも)。話し声だけが対象で、歌には対応していません。作るときは、本人であることを確かめる「声の確認(Voice CAPTCHA)」を行います。
規約と禁止事項
- 規約(2026年10月9日更新版を、10月22日に読みました)は、声のモデルは「自分の声、または共有を許可された声」から作るものと書いています。また、入力や出力に必要な権利を持っていなければ、入力してはいけないとしています。
- 禁止事項の方針は、10月9日更新版が10月22日の取得では見出しだけが読め、細かい条文は読めませんでした。次の3項目は、8月17日更新版を10月8日に読んだ内容です。
- 8月17日更新版は、他人の声を「同意または法的な権利なしに」まねること、嫌がらせや性的な加工に使うこと、AIでつくった声であることを偽ってだますことを禁じています。声の確認(Voice CAPTCHA)をすり抜けること、許可のない自動音声の電話(ロボコール)も禁止です。
- 選挙の候補者や公職者になりすますことも、許可を得ていたとしても禁止、とあります。
- 医療・法律・金融などの個別の助言は、専門家が確認し、AIであることをはっきり伝える場合に限る、という趣旨の条件があります。
- 安全のページは、有名人など危険度の高い声のクローンをふさぐ仕組み、ElevenLabsでつくった音声かどうかを調べる「AI音声分類ツール」、C2PA(コンテンツの出どころを示す標準)への対応を挙げています。
自分の声を預けるときの条件
規約には、入力した内容(声を含む)について、サービスの提供・改善・新しい製品の開発のために使う許可をElevenLabsに与える、と書かれています。この許可は「永続的で取り消せない」(perpetual and irrevocable)と規約にあります(10月9日更新版)。ただし「声そのものを、単独で商品にすることは、許可なしにはしない」とも書かれています。作ったクローンは、アカウントから削除を求められます。
「Voice Library」という、利用者が共有した声のライブラリ(公式の説明で1万以上)もあります。自分のクローンを共有して、他の有料の利用者に使われたとき報酬を受けとる仕組みがあります。なお、標準で入っている「Default」の声は、2026年12月31日に使えなくなる、と文書にあります。
商用利用
規約は、Freeで使う人は非商用だけ、有料プランの人は商用も可(どちらも禁止事項の方針にしたがう)と書いています。つくった音声の権利は、基本的に利用者が持つ、という書き方です(モデルそのものは含まない)。音楽は別の規約(2026年10月9日更新版を、10月22日に読みました)があります。その表では、無料で使う場合は「ElevenLabsと協力してつくった」という趣旨のクレジット表示が必要で、ダウンロードは不可、配信サービスへの配信は禁止です。一方で、映画・テレビ・ラジオ・「Studio Games」(定義は読めていません)を除く、オンラインとオフラインの商用の使い方は許可されている、とも書かれていて、本体の規約の「Freeは非商用」とは範囲が違います。音楽を商用で使うときは、この規約の表を直接読んでください。
どう選ぶか
見立てです。
- 動画の語りを日本語で試したいなら、Freeで書き出して聞いてみて、気に入ったらStarterで商用、という順番が分かりやすいです。クレジットは文字数で減り(モデルで変わります)、無料の1万クレジットは読み上げでおよそ1万文字です。
- 自分の声でナレーションをしたいなら、Starter以上が入口です。ただし、長い作品で品質をそろえたいなら、Creator以上のProfessionalが公式の想定です。
- 会議の録音を文字にしたいだけなら、文字起こしの減りは1分330クレジットなので、Starterで約90分です。ふだん長時間の録音を扱う人は、他の選択肢と費用を比べたほうがよいと思います。
- 他人の声を使いたいとき(家族や取引先の声を含む)は、使う前に、本人の書面での同意と、規約の確認が先だと思います。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。日本語の自然さ、クローンの似かたは、確かめていません。公式の「1位」「75%」は、ElevenLabsが示している数字です。
- 金額は、2026年10月22日の料金ページの米ドルの表示です。日本円の金額は見つかっていません(ヘルプには、インドの人はルピー、それ以外はドルで請求される、とあります)。初月の割引、v4の割引は期限つきで、10月22日には一部が表示から消えていました。変わることがあります。
- 料金ページは、割引中のプランで「初月の割引価格」と「通常の価格」が並べて表示されていて、取り違えやすい表示でした。10月22日も、Creatorは11ドルが前面に出ていて、「22ドルの初月50%オフ」と小さく添えられていました。10月8日のFAQの表記(Starter 6ドル、Creator 22ドル)と、日本語版のページを合わせて読み、通常の月額をそう読みました。
- 料金ページの「約30分」のような目安が、日本語の文字数で何分に当たるかは、確認できていません。
- v4でクローンを作るときの音声の長さが、発表(10秒)と使い方の文書(1分以上)で違います。
- 規約と禁止事項は更新されます。ここに書いたのは、規約と音楽の規約は2026年10月9日更新版を10月22日に読んだ要約、禁止事項の細かい点は8月17日更新版を10月8日に読んだ要約で、法律の判断ではありません。個別の判断は専門家に確かめてください。
出典
- Pricing(ElevenLabs、2026年10月22日確認)
- 料金(日本語版、ElevenLabs、2026年10月22日確認)
- API Pricing(ElevenLabs、2026年10月22日確認)
- Introducing Eleven v4(ElevenLabs、2026年9月28日、10月19日更新表示)
- Models(ElevenLabs Docs、2026年10月22日確認)
- Voices(ElevenLabs Docs、2026年10月22日確認)
- Instant Voice Cloning(ElevenLabs Docs、2026年10月22日確認)
- Professional Voice Cloning(ElevenLabs Docs、2026年10月22日確認)
- Speech to Text overview(ElevenLabs Docs、2026年10月22日確認)
- Terms of Use(ElevenLabs、2026年10月9日更新、2026年10月22日確認)
- Prohibited Use Policy(ElevenLabs、2026年10月9日更新、2026年10月22日確認。細かい条文は10月8日に読んだ8月17日更新版)
- Safety(ElevenLabs、2026年10月22日確認)
- Eleven Music Model-Specific Terms(ElevenLabs、2026年10月9日更新、2026年10月22日確認)
更新履歴
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2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
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2026年10月22日 公式の資料を読み直して、次の点を直しました。
- 前:Eleven v4 Turboの遅延は、中央値でおよそ100ミリ秒 → いま:それに加えて、最初の音声が出るまでの中央値はおよそ150ミリ秒(ネットワークなどの遅延を除く)
- 前:Scribe v2 Realtimeの言語は「Scribe v2と同じと読んだ」 → いま:90以上と文書に書かれているが、日本語を名指しした記載は確認できていない
- 前:Scribe v2 Realtimeの遅延は、およそ150ミリ秒 → いま:同じ数字だが、アプリやネットワークの遅延を除く、との注記つき
- 前:v4が「第三者サイトの順位で1位」 → いま:Provider Voice Arena(2026年9月)で1位、目隠しの1対1の聞き比べで約75%が選んだ、と詳しく書いた
一部の出典は読めなかったため、その部分は前のままです。
