3行でいうと
- ZapierとAIをつなぐ道は2つ。Zapの流れにAIの手順を入れる道Aと、ChatGPTやClaudeから操作を頼む道B。
- 道AでClaudeを使うには、AnthropicのAPIキー(合鍵のようなもの)が要る。人に見せず、チャットやメールに貼らない。
- 道Bは、成功した呼び出し1回につき2タスク。無料プランは月100タスクで、Zapは2手順まで。
- メールの送信など取り消せない操作は、毎回の確認を残す。
「フォームに回答が来たら、AIで要約して、表に書き足す」。「届いたメールに、AIで返事の下書きを作る」。こういう流れを、毎回手でやらずに済ませたい。そのための道具がZapierです。
この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書を読んでまとめたものです。手順は文書から組み立てた想定で、僕らの考えは「見立てです。」で始まる段落に分けました。
先に結論
- ZapierとChatGPT、ZapierとClaudeをつなぐ公式の仕組みは、どちらにもあります。道は2つです。
- 道A:Zapierの流れの中に、AIの作業を1つの手順として入れる。(きっかけは決まったもの。AIは部品)
- 道B:ChatGPTやClaudeの画面から、Zapier経由でいろいろなアプリを操作してもらう。「Zapier MCP」という仕組みを使う。(AIが主役で、Zapierは手足)
- 道Aで、Claudeを使うには、AnthropicのAPIキー(開発者向けの合鍵)が要ると、Zapierの公式ページに書かれています。ChatGPT(OpenAI)の側は、Zapierの紹介ページにAPIキーの要否の記載がなく、確認できていません。
- 道Bの料金は、Zapierのタスク(作業の回数)で数えられます。成功した道具の呼び出し1回につき、2タスクです。
- 無料プランでも道Bは使えます。ただしタスクは月100です。道Aは、無料だと「2手順まで」の制限がかかります。
それぞれ何か
Zapierは、アプリとアプリをつないで自動化する道具です。流れは「Zap(ザップ)」と呼ばれます。Zapは、きっかけ(トリガー、たとえば新しいメールが届く)と、その後の作業(アクション、たとえば表に1行足す)の組み合わせです。
Zapierの公式ページによると、Zapier MCPは、ClaudeやChatGPTなどのAIの道具が、Zapierにつないだアプリで作業できるようにする仕組みです。MCPとは、AIと外のサービスをつなぐ共通の決まりのことです。認証は、Zapierが受け持ちます。
なぜ組み合わせるのか
見立てです。役割で分けると、次のとおりです。
- ZapierとAIの道A:「毎回、同じ型の作業」に向きます。きっかけが決まっていて、AIは言葉の処理(要約、分類、下書き)だけを担当します。
- AIからZapierの道B:「そのとき思いついた作業」に向きます。「今日の予定をまとめて、Slackに送って」のように、会話の中で頼みます。
道A:Zapの中でAIの手順を使う
ChatGPT(OpenAI)の場合
Zapierの公式ページには、ChatGPT(OpenAI)の手順が並んでいます。たとえば、文章の分析、会話、構造化データの取り出し、画像の分析、画像の編集、動画の作成、翻訳、文字起こし、読み上げなどです(ページの一覧は途中で切れていて、全部は読めていません)。「Legacy(古い版)」と付いた名前もあります。ひな形(テンプレート)の例には、次のものがあります。
- Googleフォームの回答をChatGPTに送り、返事をGoogleスプレッドシートに足す。
- Gmailに届いたメールをもとに、返事の下書きをGmailに作る。
- 毎日のメールのまとめを、Slackに送る。
ChatGPTのチャット画面の契約と、API(アプリがAIを呼ぶ口)の契約は別です。OpenAIのヘルプは「APIの利用は、ChatGPTの契約とは別に請求される」と書いています。Zapierの公式ページが、ChatGPTの月額プランだけでこの手順が動くのか、APIの契約が要るのかを書いているかは、読んだ範囲では確認できていません。
Claude(Anthropic)の場合
Zapierの公式ページでは、アプリの名前が「Anthropic (Claude)」です。手順は次のとおりです。
- メッセージを送る(Send Message)
- ファイルのアップロード、ダウンロード、メタデータの取得、一覧、削除(Upload File、Download File、Get File Metadata、List Files、Delete File)。きっかけ(トリガー)は、ページに載っていませんでした
Zapierのよくある質問に、「Zapierで使うには、AnthropicのAPIとAPIキーが必要」とあります。APIキーは、持っている人があなたの名前と支払いでAIを使える、合鍵のようなものです。人に見せない、チャットやメールに貼らない、が基本です。Anthropicの側で使った分の料金が別にかかります。その金額は、Zapierのページには書かれていません。
ひな形の例には、Googleフォームの回答をAIで分析して表に残す、新しいNotionのデータベースの項目をきっかけにClaudeで会話を始める、などがあります。
手順の流れ(想定)
- Zapierで新しいZapを作り、きっかけ(例:新しいメール)を選ぶ。
- 次の手順で、ChatGPT(OpenAI)またはAnthropic (Claude) を選び、アプリを接続する(Claudeはここで、APIキーを入れる)。
- AIに渡す頼みごと(指示)と、きっかけから受け取った中身(メールの本文など)を組み合わせる。
- 結果の置き場所(表、メールの下書き、Slackなど)を、次の手順にする。
- テストして、問題なければZapを有効にする。
タスクの数え方
Zapierのヘルプによると、タスクは「成功したアクション」で数えます。きっかけ、フィルター、パス、Zapier TablesやFormsの手順、失敗した手順は数えません。AI by Zapierは、モデルの段階によって変わる、とあります。
道B:ChatGPTやClaudeから、Zapierの操作を頼む(Zapier MCP)
Zapierの公式ページによると、Zapier MCPは、Claude、ChatGPT、Cursorなどから、Zapierにつないだアプリで作業させる仕組みです。つなぐと、AIが「次の予定を作って」「このメールを下書きにして」といった頼みに対して、あなたのアプリの操作を呼び出します。アプリ数の表記は、ページによって違います(9,000以上のアプリは共通。操作の数は、30,000以上、40,000以上、66,000以上と、ページごとにばらついています)。この記事では数を使いません。
Claudeにつなぐ
Zapierの公式の接続ページ(Claudeの項)から組み立てました。
- Claudeのチャットに、Zapier MCPにつなぐよう頼む文を貼る。Claudeがコネクタを探し、Zapierのカードが出る。
- 「Connect」を押す。Zapierの承認画面が開く。
- 「Copy prompt」の印を押して文を写す(これを押すまで「Continue」は押せない)。そのあと「Continue」。
- 内容を確かめ、Zapierのアカウントが複数なら選んで、「Allow」を押す。
- チャットに戻ったら、写した文を貼って、最初の案内(オンボーディング)を動かす(Claude Desktopで道具が出ないときは、アプリを閉じて開き直す、とあります)。
TeamとEnterpriseでは、先にOwner(またはPrimary Owner)が組織の設定でZapierを有効にします。そのあと、各自が個別につなぎます。Freeを含む、すべてのClaudeのプランで使えると書かれています。ただし、Cowork経由の接続は有料プランが要る、とあります。mcp.zapier.comで先にサーバーを作る必要はなく、サインイン時にZapierが標準のサーバーを作る、とも書かれています。
注意があります。Zapierの別のページ(旧来の手順)には、「組織の統合」にアドレスを貼る方法が書かれていて、それはOwnerだけの作業と書かれています。そのページには「ClaudeのMCP対応は変わりつつある」とあります。新しい接続ページのほうが、今の手順に近いと見ていますが、どちらが最新かは、確認できていません。
ChatGPTにつなぐ
Zapierの公式の接続ページ(ChatGPTの項)から組み立てました。
- すでに職場のワークスペースにZapierが足されている場合(ChatGPT Business、Enterprise、Edu向け):チャットで @ か「+」から Zapier を選び、Zapierにサインインします。
- 誰も足していない場合:ChatGPTの「Security and login」の設定で「Developer mode(開発者モード)」をオンにして、「Plugins」で「+」から新しいプラグインを作ります。名前は「Zapier MCP」、MCPのアドレスは
https://mcp.zapier.com/api/v1/connectと書かれています。認証の設定はそのままにして「Create」、続けて「Connect」を押してサインインします。作ったプラグインは自分のアカウントだけの非公開で、他の人が使うには、ワークスペースのOwnerが公開する必要がある、とあります。 - 職場のワークスペースにZapierが「Available」(使える)としてあるだけで「Installed」(入れてある)になっていない場合は、サイドバーの「Plugins」から先に入れます。
- 「Developer modeを含むChatGPTのプラン」とあるだけで、どのプランかは書かれていません。確認できていません。
つないだあとの動き
Zapierの案内によると、最初のツールの実行で、ChatGPTやClaudeが承認を求めます。「このセッションの間は許可」を選ぶと、毎回の確認が減る、とあります。アプリが未接続のときは、実行時に認証を求められます。必要な操作が有効になっていなければ、AIが自分で探して有効にします。
料金の数え方
成功したツールの呼び出し1回で、2タスクです。失敗した呼び出しは数えません。アクションごとに別々に数えるので、表の5行に書くなら5回、10タスクです。テストの呼び出しも数えます。上限に当たったら、従量課金(超えた分を払う設定)がオンなら、使用上限まで超過分が課金されて動き、オフか使えない場合は、期間が切り替わるか、プランを上げるか、従量課金をオンにするまで止まります。使った量は、MCPのダッシュボードで、プラン全体のタスクとMCP経由のタスクに分けて見られます。
料金(2026年10月22日確認)
ドル表記が基本で、通貨の切り替えがあります。料金ページに税の記載は見つかりませんでした。変わることがあります。
| プラン | 月額 | 内容 |
|---|---|---|
| Free | 0ドル | 月100タスク。Zapは2手順まで。きっかけの確認は15分ごと。1人 |
| Professional | 19.99ドルから(タスクの量で変わる) | 複数手順、2分ごとの確認。AIの項目が使える |
| Team | 69ドルから | 25人まで、1分ごとの確認。共有のアプリ接続、SAML SSO |
| Enterprise | 問い合わせ | 無制限の人数 |
有料プランは年払いで33%お得、と料金ページにあります。新規のアカウントには、14日間のProfessional無料体験があるとも書かれています。Professionalの年払いの月額は、ページに表示がなく、確認できていません。
Zapierのヘルプには「Zapier MCPは、成功した呼び出し1回につき2タスク」とあり、料金ページの説明とも一致します。無料プランの100タスクは、計算上、道Bで成功した呼び出し約50回分です(失敗は数えないので)。
AI会社の料金は別です。ChatGPTの月額プランやClaudeの月額プランに入っていても、道Aで使うAPIの料金は別に請求される場合があります。OpenAIのヘルプはそう書いています。Anthropic側の扱いは、この記事では確認できていません。
向く人、向かない人
見立てです。向きそうなのは、次のような人です。
- 同じ型の事務作業(問い合わせの仕分け、回答の要約、下書き作り)を、何度もやっている人。
- ChatGPTかClaudeを毎日使っていて、「使い終わりに、他のアプリへ移す」作業を減らしたい人。
向かなそうなのは、次のような人です。
- 使うアプリが2つか3つで、手でやっても数分で終わる人。
- 個人情報や機密が入った内容を、AIにまわしたくない人。
つまずきやすい点
- 無料で複数手順を作ろうとして止まる:Freeは2手順までです。「きっかけ → AI → 表に書く」は3手順で、無料の範囲を超えます(見立てです。手順の数え方は、画面で確かめてください)。
- タスクが思ったより早く減る:道Bは1回2タスクで、AIが何度も呼び出すと増えます。
- APIキーの管理:道AのClaudeでは、キーをZapierに預けます。キーの上限額は、Anthropic側で決めておくと安心です。
- 組織のAIで承認待ち:ChatGPTのプラグインは下書き、ClaudeはOwnerの有効化が、それぞれ要る場合があります。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書を読んでまとめたもので、手順は文書から組み立てた想定です。
- Zapierの料金は、ページに表示される数字が「から」です。Professional・Teamは、タスクの量で金額が変わります。年払いの金額は確認できていません。
- ChatGPT(OpenAI)の道Aで、APIの契約が必要かどうかは、確認できていません。
- ClaudeのMCP接続の手順は、Zapierの文書の中で食い違っています。
- AIに「操作」を頼むのは、文章を作ってもらうより危ない場面があります。メールを送る、予定を消すなど、取り消せない操作は、毎回の確認を残してください。道Bのセキュリティの文書(10月22日に再確認)には、外から来た文章にAIが操られる危険(プロンプトインジェクション)という言葉は、読んだ範囲で見つかりませんでした。見立てです。メールの本文など受信した文章に、AIへの命令が混じる可能性は、頭に置いておくのがよいと思います。
- Zapierの文書では、道具はすべてZapierが所有・管理していて、道具のすり替え(tool poisoning)を防ぐ、と書かれています。ただし、開発者向けの基盤(Developer Platform)で、非公開の連携を作ることはできる、ともあります。アカウント単位のアプリと操作の制限はMCPにも効き、道具の呼び出しはダッシュボードの履歴で確認できます。
- 画面の名前は、英語の公式ページから書いています。日本語の画面では確かめていません。
- AIの出力は間違うことがあります。AIが作った文章を、そのまま外へ送る流れにするときは、一度、自分が見る手順を挟むのが安心です。
出典
- Pricing(Zapier、2026年10月22日確認)
- Zapier MCP(Zapier、2026年10月22日確認)
- Zapier AI(Zapier、2026年10月8日確認)
- ChatGPT (OpenAI) integrations(Zapier、2026年10月22日確認)
- Anthropic (Claude) integrations(Zapier、2026年10月22日確認)
- Zapier MCP(Zapier Docs、2026年10月8日確認)
- Quickstart(Zapier MCP Docs、2026年10月8日確認)
- Connect to ChatGPT(Zapier MCP Docs、2026年10月22日確認)
- Connect to Claude(Zapier MCP Docs、2026年10月22日確認)
- Usage and billing(Zapier MCP Docs、2026年10月22日確認)
- Security(Zapier MCP Docs、2026年10月22日確認)
- Connect Claude(Zapier MCP Docs、旧版の手順、2026年10月22日確認)
- Zap limits(Zapier Help、2026年10月22日確認)
- Managing billing for ChatGPT and the API platform(OpenAI Help、2026年10月22日確認)
更新履歴
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2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
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2026年10月22日 公式の資料を読み直して、次の点を直しました。
- 前:ChatGPTの手順は画像の生成など → いま:画像の編集、動画の作成、読み上げなども並ぶ(一覧は途中で切れていて全部は読めていない)
- 前:先に有効にするのはOwner、全プランで使える → いま:Owner(またはPrimary Owner)。ただしCowork経由は有料プランが要る
- 前:作ったプラグインは非公開の下書きで、AdminかOwnerの有効化が要る → いま:自分だけの非公開で、他の人にはワークスペースのOwnerが公開する必要がある
- 前:成功した呼び出し1回で2タスク → いま:アクションごとに別々に数え、5行なら10タスク。テストの呼び出しも数える
- 前:Teamは25人まで、年払いは33%お得 → いま:Teamに共有のアプリ接続とSAML SSOが加わる。新規は14日間のProfessional無料体験もある
- 前:道具は利用者が外から持ち込めない → いま:道具はZapierが所有・管理するが、Developer Platformで非公開の連携は作れる
