3行でいうと
- 表計算のAIの使い方は3つです。表の中でAIを呼ぶ、ファイルを渡して答えをもらう、Excelに追加の部品を入れる、です。
- ExcelのCopilotはMicrosoft 365の有料契約が前提で、Personalは月2,130円です。ファイルはOneDriveに保存します。
- ChatGPTとClaudeは、無料でもファイルを渡せます。ChatGPTの無料は1日3ファイルまでです。
- 名前や連絡先が入った表はAIの会社に送られます。学習への利用の扱いは道具ごとに違います。
「売上の表から月ごとの合計を出したい」「この数式がなぜエラーになるのか分からない」。そんなとき、数式の本を探すより、日本語で聞いたほうが早い場面があります。表計算のAIは、使う場所によって、道具の選び方が変わります。
先に断っておきます。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書を読んでまとめたものです。答えの正確さ、日本語での使い心地は、確かめていません。僕らの考えは「見立てです。」で始まる段落に分けています。
先に結論
- 道具の使い方は、大きく3つに分かれます。表の中でAIを呼ぶ(ExcelのCopilot、GoogleスプレッドシートのGemini)、ファイルをAIに渡して答えをもらう(ChatGPT、Claude)、Excelに追加の部品を入れてAIを使う(Claude for Excel)です。
- ExcelのCopilotは、Microsoft 365の有料契約が前提です。日本の公式ページでは、Personalが月2,130円(年払いなら21,300円)です。ファイルをOneDriveに保存しておく必要もあります。
- ChatGPTとClaudeは、無料でもファイルを渡して分析や作成を頼めます。ただし上限があり、ChatGPTの無料は1日3ファイルまでと公式のヘルプに書かれています。
- 個人の名前や連絡先が入った表は、AIの会社に送られます。学習に使われる設定、保存の扱いは道具ごとに違います。実在のお客さんの名簿を入れる前に、「気をつけること」を読んでください。
使える道具の候補
公式のページで確かめた4つです。2026年10月22日に読み直した時点のものです(ChatGPTの料金ページだけは今回読めず、10月8日に読んだままです)。
| 道具 | 使う場所 | 何ができるか(公式の記載) | 無料でどこまで | 有料の入口 |
|---|---|---|---|---|
| Copilot in Excel(Microsoft) | Excelの中 | 数式の提案、洞察、グラフとピボットテーブル、書式の変更 | 無料で使えるかは確認できていません | Microsoft 365 Personal 月2,130円から |
| Gemini in Google Sheets(Google) | スプレッドシートの中 | 表、数式、グラフの作成、データの分析、条件付き書式やピボットの操作 | スプレッドシートは無料。Geminiの機能は、対象のプランか、試験プログラムへの参加が必要 | Google AIプランやWorkspaceの対象プラン |
| ChatGPT(OpenAI) | チャットの画面 | 表のファイルを渡すと、要約、表づくり、グラフ、計算を行う | 無料でも使える(上限あり)。1日3ファイル | 有料プランは上限が増える |
| Claude(Anthropic) | チャットの画面、Excelの追加部品 | Excelファイルを作る。追加部品では、開いているブックの質問や修正 | 無料でもファイル作成が使える。Excelの追加部品はPro以上 | Pro 月20ドル |
Copilot in Excel
Microsoftの公式ページによると、Copilot in Excelは、数式の列の提案、グラフやピボットテーブルでの洞察、棒グラフを作る、上位の値を太字にする、割合の差を計算する列を足す、といった指示を実行します。
使う条件は、次のとおりです。
- OneDriveかSharePointに保存したブックであること。日本の料金ページの注には、Copilot in Excelは自動保存が必要なので、OneDriveに保存されていないファイルでは動かない、と書かれています。
- 契約が対象であること。公式のよくある質問は、Microsoft 365のPersonalかFamilyで「AIのクレジットのプラン」があるもの、Microsoft 365 Premium、商用のCopilot契約、Copilot Chatが使える仕事用の契約、のどれかが必要と説明しています。「AIのクレジットのプラン」の中身は、読んだページから確認できませんでした。
- 日本語での指示に対応しています。ただし、「英語の資料で学習しているので、英語以外では精度が落ちることがある」と書かれています。
日本の料金(日本の公式ページの表示、税込か税抜かの明記はありません)は、次のとおりです。
| プラン | 月払い | 年払い |
|---|---|---|
| Microsoft 365 Personal | 2,130円 | 21,300円 |
| Microsoft 365 Family | 2,740円 | 27,400円 |
| Microsoft 365 Premium | 3,200円 | 32,000円 |
Personalに「無料版より高い使用上限のCopilot」が含まれると書かれています。年払いの割引の表示(Personalで4,260円)は、月払い12か月分と年払いの差と一致しました。
Gemini in Google Sheets
Googleのヘルプによると、スプレッドシートの右上の「Ask Gemini」から、表、数式、グラフの作成、データの分析、条件付き書式、ピボットテーブル、ドロップダウン、並べ替えなどを頼めます。
使える人は、対象のGoogle WorkspaceかGoogle AIのプランの人です。個人のアカウントでも、「Google Workspace Experiments」という試験的なプログラムで試せる、と書かれています。公式のスプレッドシートの紹介ページも、誰でもGoogleアカウントがあればスプレッドシートは作れるが、Geminiの一部の機能はWorkspaceのプランが必要、と書いています。Google AIのプランの紹介ページは、Proでスプレッドシートの作業支援が含まれると説明しています。日本円の金額は、読んだページに出ていませんでした。
セル単位でAIを呼ぶ=AI("指示", 範囲)という関数も、同じ試験プログラムの機能として説明されています。制約は、出力が文字だけであること、シート全体は見えないので必要な範囲を指定すること、元に戻せず作り直しだけであること、一度に生成されるのは先頭の350セルまでであること、などです。
Excelのファイル(.xlsx)は、先にGoogleスプレッドシートの形式に保存しないと、Geminiの機能が使えない、とも書かれています。
ChatGPT
OpenAIのヘルプによると、.xls、.xlsx、.csvのファイルを渡せます。できることとして、行や列の要約、傾向と外れ値の指摘、表づくり、グラフの作成、Pythonでの計算や変換が挙がっています。棒、折れ線、円、散布のグラフは、インタラクティブな形に切り替えられます。
表計算のファイルは、1つ約50MBまでです。無料のユーザーは、1日3ファイルまでアップロードできます。「3時間あたり80ファイルまで」という制限は、ヘルプでは全ユーザー共通の書き方になっています(有料の人だけの別の数字は、読んだ範囲では見つかりませんでした)。ChatGPTの料金ページは、無料は「アップロードつきのメッセージが限られる」、有料は増える、と書いています。日本円の金額は、読んだページに出ていませんでした。
ファイルの整え方も、ヘルプに書かれています。1行目に分かりやすい見出しを置く、1行に1件のデータにする、1つのシートに無関係な表を複数置かない、空白の行や列でデータを分けない、です。
加工した結果をファイルとして書き出す方法は、このヘルプの記事に書かれておらず、確認できていません。
Claude
Claudeには、2つの使い方があります。
- チャットの画面で、Excelのファイル(.xlsx)を作ってもらう。公式のヘルプは「動く数式のついた財務モデルをExcelで」という例を挙げています。無料、Pro、Max、Team、Enterpriseで使えます。ファイルの大きさは、アップロードもダウンロードも30MBまでです。
- Excelに「Claude for Excel」という追加部品を入れる。開いているブックについて質問すると、セルを示した答えがもらえます。数式のつながりを保ったまま前提の数字を変える、エラーの原因を探す、新しいモデルを作る、並べ替え、フィルタ、ピボットテーブルの編集、条件付き書式、ドロップダウンの作成もできる、と説明されています。使えるのはPro、Max、Team、Enterpriseです。
追加部品が使えないのは、Excel 2016と2019の買い切り版、iPad、Androidです。データテーブルとマクロ(VBA)も対象外です。
Claudeの料金は、料金ページで、Proが月払い20ドル、年払いなら200ドル(月に17ドル相当)です。日本円は表示されていませんでした。
最初の1回のやり方
公式のページに書かれている範囲で、使い方別に書きます。
Excelで使う(Copilot)
- ブックをOneDriveかSharePointに保存する。
- リボンの「Copilot」を押すか、セルの横のCopilotの印を押して、チャットの画面を開く。
- 日本語で頼む。例:「売上の列の合計を出して、上位3件を太字に」。
Googleスプレッドシートで使う
- スプレッドシートを開く。Excelのファイルなら、先にGoogleスプレッドシートの形式で保存する。
- 右上の「Ask Gemini」を押して、横の画面を開く。
- 提案から選ぶか、自分で指示を書いて、Enterを押す。
- 結果を表に入れる。再読み込みや、スプレッドシートを閉じると、会話の履歴は消えるので、残したい結果はその場で入れる。
ChatGPTやClaudeで使う
- ファイルを整える(1行目に見出し、1行に1件)。
- 本物の個人情報は消すか、仮の名前に置き換えておく。
- ファイルを渡して、「この表の月ごとの合計を出して、折れ線グラフにして」のように頼む。
- 出てきた数字を、元の表と見比べる。
見立てです。最初の依頼は「元のファイルを触らず、コピーで試す」がよいと思います。Claude for Excelの公式のヘルプも、広い範囲を直させる前に、信頼できるコピーで始めることを勧めています。
無料でどこまで
- Copilot in Excel:無料で使えるかは確認できていません。条件は、対象のMicrosoft 365の契約です。
- Gemini in Google Sheets:スプレッドシートは無料です。Geminiの機能は、対象のプランか、試験プログラムへの参加が条件です。
- ChatGPT:無料でも表のファイルを渡せます。1日3ファイルまで。
- Claude:無料でも、Excelファイルの作成が使えます。Excelの追加部品は、Pro以上です。
見立てです。いまMicrosoft 365を契約しているなら、まず自分の契約がCopilot in Excelの対象かを確認すると、追加の費用なしで試せる可能性があります。まだ何も契約していないなら、ChatGPTかClaudeの無料枠にコピーのファイルを渡して、答えの質を見るのが、費用のかからない試し方だと思います。
よくある失敗
- ファイルを保存せずにCopilotを探した:OneDriveに保存されていないと動きません。
- 結果をそのまま使った:AIの数式や数字は、間違うことがあります。必ず元の表と照らしてください。
- 外部から受け取ったファイルを、そのままAIに読ませた:Claude for Excelの公式の注意では、外部のファイルに隠された指示で、AIが意図しない操作をさせられる危険がある、と書かれています。信頼できるファイルだけで使うよう、案内されています。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書を読んでまとめたものです。数式の正しさ、日本語の理解の精度は、確かめていません。
- 金額と上限は、2026年10月22日に読み直した時点のものです(ChatGPTの料金ページは今回読めず、10月8日に読んだままです)。変わることがあります。Microsoftの日本円は税込か税抜かの記載がなく、ChatGPT、Google AIプランの日本円は確認できていません。
- Copilot in Excelの「AIのクレジットのプラン」の中身、無料版での利用可否、Gemini関連の上限の数字は、確認できていません。
- 個人情報の扱いに注意してください。お客さんの名前、住所、電話番号が入った表を渡すと、AIの会社に送られます。ChatGPTでは、設定の「Improve the model for everyone」をオフにしない限り、会話が学習に使われることがある、と公式のページにあります。一時チャットは学習に使われません。Claudeでは、Free、Pro、Maxの会話は、設定の「Model Improvement」で許可していれば学習に使われることがある、とあります。Geminiの試験プログラムは、入力と出力が保存され、人が読むことがあるので、個人情報や機密を入れないよう、ヘルプが書いています。会社のデータを使う場合は、勤め先のルールを先に確認してください。
- Copilot in Excelの公式のよくある質問は、AIは間違えることがあり、お金、法律、医療のような繊細な分野の判断には使わないよう、と書いています。確定申告、給与計算、契約に関わる数字は、AIの出力を信用せず、詳しい人に確かめてください。
- ClaudeのExcel追加部品の公式の説明は、最終的な納品物や、監査に関わる計算は、人が確かめずに使わないよう書いています。
- 設定画面や機能の名前は、公式のページから書いています。日本語の画面では確かめていません。
出典
- Get started with Copilot in Excel(Microsoft サポート、2026年10月22日確認)
- Frequently asked questions about Copilot in Excel(Microsoft サポート、2026年10月22日確認)
- Microsoft 365 製品の比較(Microsoft 日本、2026年10月22日確認)
- Use Gemini in Google Sheets(Google ドキュメント エディタ ヘルプ、2026年10月22日確認)
- Use the AI function in Google Sheets(Google ドキュメント エディタ ヘルプ、2026年10月22日確認)
- Google スプレッドシート(Google Workspace、2026年10月8日確認)
- Google AI plans(Google One、2026年10月22日確認)
- Data analysis with ChatGPT(OpenAI Help、2026年10月22日確認)
- File uploads FAQ(OpenAI Help、2026年10月22日確認)
- Pricing(ChatGPT、OpenAI、2026年10月8日確認)
- How your data is used to improve model performance(OpenAI Help、2026年10月22日確認)
- Create and edit files with Claude(Claude Help Center、2026年10月22日確認)
- Use Claude for Excel(Claude Docs、2026年10月22日確認)
- Pricing(Claude、2026年10月22日確認)
- Is my data used for model training?(Claude Privacy Center、2026年10月22日確認)
更新履歴
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2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
-
2026年10月22日 公式の資料を読み直して、次の点を直しました。
- 前:有料のユーザーは3時間あたり80ファイルまで → いま:その制限はヘルプでは全ユーザー共通の書き方。有料だけの別の数字は見つからなかった
- 一部の出典は読めなかったため、その部分は前のままです。
