3行でいうと

  • 見立てでは、メニューの説明文、SNS、口コミ返信の下書きはAIに向く仕事です。ただし「事実」を決めるのはお店です。
  • 消費者庁の資料では、店内のメニューや料理名の表示も景品表示法の対象です。実際と違う食材や調理を書くと、問題とされます。
  • Googleは、割引や景品を出して口コミを頼むことを禁じています。AIで口コミ自体を作るのも、見立てでは方針に合いません。
  • アレルギーに関わる言葉は、AIに書かせず、厨房で確かめた事実だけを書いてください。

この記事は、公式の文書を読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。手順は公式の機能の説明から組み立てた想定です。法律の話は、公式資料の紹介です。自分のお店の表示が法律に当たるかどうかの個別の判断は、保健所、消費生活センター、弁護士などの専門家に相談してください。僕らの考えは「見立てです。」で始めて、事実と分けて書きます。

先に結論

使える道具の候補

公式のページで確かめた4つです。2026年10月22日に読み直した時点のものです。ただしCanvaの料金ページは10月22日には取得できず、表のCanvaの回数はAI利用のヘルプ(Understanding your AI usage)から書いています。

道具 向く場面 無料でどこまで(公式の記載)
ChatGPT(OpenAI) 文章の下書き、言い換え、短くする 文字の会話は、悪用を防ぐ制限つきで無制限。画像やファイルの入力には別の上限があるが、数字はなし
Gemini(Google) 同上。Googleのアカウントがあれば入りやすい 米国向けの料金ページで、無料は0ドル。画像の作成と編集、Canvasなどが含まれる
Claude(Anthropic) 同上。長い文章の整理 5時間ごとに戻る使用量の枠がある
Canva メニューやチラシの見た目づくり 無料プランは、標準的なAIツールか上位のAIツールを合わせて、月に最大20回。有料のProは標準的なAIの枠を使わず、上位のAIは最大200回、最上位は最大20回

Canvaは、メニューの無料のテンプレート(ひな形)を出しています。公式のメニューのページに、テンプレートを選んで直し、印刷も注文できるという説明があります。このページの本文には、AIの機能の説明は見当たりませんでした。

AIの口コミ返信については、Googleのヘルプに、返信の手順はありますが、AIによる返信の自動作成の機能は、読んだページに書かれていませんでした。確認できていません。

最初の1回のやり方

公式の機能の説明から組み立てた想定です。

メニューの説明文

  1. 事実を先に書き出す。 料理名、使っている主な材料、産地(分かる範囲)、調理法、値段。自分のお店で本当のことだけにします。
  2. AIに、その事実だけで文章を作ってもらう。 たとえば、次のような頼み方です。
  3. 「次の事実だけを使って、メニューの紹介文を30字で。書いていないことは足さないで」
  4. 足された言葉を消す。 「自家製」「手作り」「国産」「新鮮」「朝採れ」のような言葉が入っていたら、本当にそうか確かめます。

SNSの投稿

  1. 今日のおすすめ、営業時間の変更、新メニューの事実を、短く書き出す。
  2. AIに、文字数と口調(店の雰囲気)を伝えて、3つの案を出してもらう。
  3. 事実が変わっていないか見て、写真と合わせて投稿する。

口コミへの返信

  1. Googleのヘルプによると、返信するには、お店の情報(ビジネスプロフィール)の確認(認証)がすんでいる必要があります。
  2. 返信の手順は、ヘルプによると、ビジネスプロフィールの「Read reviews」を開き、口コミの横の返信のアイコン(Reply)を押して、文章を入力します。返信はGoogleの方針の確認を受けてから表示され、ふつうは10分ほどかかる、一部は最長30日かかることもあると書かれています。お店の名前で表示され、口コミを書いた人には通知が行きます。
  3. AIには、口コミの文章を貼らずに、要点だけを伝えます。たとえば、「料理が遅かったという指摘。お詫びと、混雑時の対応を改善する予定、という内容で、丁寧な返信を100字で」。口コミを書いた人の名前や、予約の詳細は、AIに入れません。(見立てです。)
  4. 事実と違う約束(「改善しました」「すでに対応済みです」)が入っていないか確認してから、返信します。

消費者庁の資料に書かれていること

消費者庁の「メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方について」(平成26年3月28日、一部改定は平成28年4月1日まで)を読みました。AIが書いた文章にも、同じ考え方が当てはまると、僕らは考えています(見立てです)。AIが書いたかどうかに触れた記載は、この資料にはありません。

資料のQ&Aには、具体的な例が載っています。

表示の例 実際 資料の答え
「国産和牛のステーキ」 オーストラリア産の牛肉 問題となる
「自家製パン」 市販のパンを提供 問題となる
手打ち麺 機械打ちの麺で、手作業は加わっていない 問題となる
キャビア ランプフィッシュ卵の塩漬け 問題となる
「鮮魚のムニエル」(鮮度を強調する表示はなし) 解凍した魚 問題とならない
「港で採れたて」「今朝市場で買い付けた」と書き加える その事実ではない 問題となる

最後の2行は、特に参考になります。「鮮魚」という言葉だけなら、解凍した魚でも、直ちには問題にならないとされています。しかし「港で採れたて」のように新鮮さを強調する書き方を足し、実際はそうでなければ、問題になるとされています。AIに「おいしそうに書いて」と頼むと、こうした強調が足される可能性があります。(見立てです。)AIがどんな言葉を足すかは、この記事では試していません。

口コミとステルスマーケティング

Googleの投稿方針(ユーザーが投稿する内容の方針)には、次のようなことが書かれています。

見立てです。AIに「五つ星の口コミを書いて」と頼んで投稿することは、この方針の「本当の体験にもとづく」に当たらないと思います。やらないほうがよい、というのが僕らの考えです。

アレルギーの表示

消費者庁の食物アレルギー表示のページによると、特定原材料を含む旨の表示が義務づけられているのは、「容器包装された加工食品」です。特定原材料には、2026年4月1日にカシューナッツが追加されました。ページには「外食・中食」の見出しがありますが、中身は読んでおらず、飲食店のメニューについて何が求められるかは、確認できていません。同じページには、2026年9月30日に外食・中食事業者向けの食物アレルギー情報提供の実態調査アンケートを始めた、というお知らせ(回答締切は2026年10月29日)もありますが、その内容は読んでいません。

見立てです。「小麦不使用」「卵なし」「アレルギー対応可」のような言葉は、間違うと健康に関わります。AIに書かせるのではなく、厨房と仕入れ先の情報で確かめた事実だけを書いてください。AIが下書きに足してきた場合は、消してください。個別の取り扱いは、保健所などに相談してください。

個人情報と店の情報

よくある失敗

気をつけること

出典

更新履歴